アントニイ・バークリーのレビュー一覧
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古典の名作。
紳士淑女のための限定された推理倶楽部の会員たちが、日替わりで自分の推理を述べてくので、探偵小説の醍醐味であるクライマックスが6度も楽しめる。
これはなかなか探偵小説を読む人への挑戦とも言える試みではないかな。ただ探偵役の推理を鵜呑みにするのではなく、その実証性や証拠の有用性を検証するこ...続きを読むPosted by ブクログ -
さすが古典ミステリー!!圧巻。
まごうことなき推理小説ですね。探偵小説ではなく。
事件が起こって材料が出揃っている状態から始まるからすぐに入り込めるしすいすいと読み進められる。
様々な可能性が次々に講じられて休む暇なく話が進んでいく。
愚者のエンドロールから派生して読んだけどこの時代の英国ミステ...続きを読むPosted by ブクログ -
多重解決ものの先駆けである海外の本格ミステリー。6つの推理が展開される場面は勿論、真相を読者に委ねる構成も面白かった。ただ、古典だからなのか、やや読みにくさはあった。Posted by ブクログ
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111108さんの「偶然の審判」への言及に触発されて。
『第二の銃声』は読んだことある気がするけど、こちらは初読。
小説家、兼素人探偵ロジャー・シェリンガムが立ち上げた犯罪研究会の面々が迷宮入り寸前の事件を題材に探偵演習。
ロンドンの”レインボークラブ”の会員であるベンディックス氏の妻が、元々は別...続きを読むPosted by ブクログ -
殺人事件の研究サークルで、それぞれのメンバーが自分の推理を発表していくのですけれども、最後まで気が抜けないストーリーでした!
殺人に詳しい人々が集まるサークルって、ちょっと興味があります。設定が面白いですよね!
人気が高いのに納得★Posted by ブクログ -
オールタイムベストの常連のような古典的名作で読もう読もうと思いながら、なかなか巡り会えなかった本作。
やっとめぐりあって読みましたが非常に面白い。提示される犯人に目新しさが有るわけではないですが、探偵6人による謎解き合戦、有る人の推理を次の人が崩して行く様は見ていてワクワクしましたし、自分も推理し...続きを読むPosted by ブクログ -
一気読みは出来たし楽しめた。
と同時に、読みにくくもあった。
40年代頃の小説を70年代頃に翻訳したものだが、既に日本語が古臭いうえに、婉曲的な表現がウンザリするほど多い。わずか一行で終わることが3行も4行も書かれている。
これが黄金期のミステリの魅力、と言われればそうなのかもしれないが、現在の小...続きを読むPosted by ブクログ -
多重解決の先駆けということで、発表当時はすごく衝撃的だったろうな…
今やなんでもミステリと言えるくらい多様化した今からは、その衝撃度合いが羨ましい。
とてもシンプルな事件から、6通りの推理が展開されるんですが、今もってなお、7つ目8つ目の解決アプローチが考え出されているとは。
作者の恣意によって、解...続きを読むPosted by ブクログ -
1929年に発売された作品です。
あまりにも有名で、現代の推理小説にもその名が度々登場するので読んでみました。
なるほど、すごい内容です。
犯罪研究会のメンバーの推理合戦がメインストーリーですが、次々に発覚する事実と容疑者。
もはや、犯人が誰がということより、誰の推理が一番納得できるかということに焦...続きを読むPosted by ブクログ -
とにかく名前が覚えにくくて、誰が誰だったかを確認するのにすごい時間を使ってしまった
ユーステス卿とワイルドマン卿を同じ人物だと思いながら途中まで読み進めて、訳が分からなくなった
多重解決物の第一人者で、数々の偉人からオススメされている1冊
面白そうだしせっかくなら古典作品も読んでみようかと手を伸ば...続きを読むPosted by ブクログ -
想像よりも各人の推理は杜撰だったが、一定の筋が通っていて納得してしまった。
チタウィック氏と同感。
構成は面白くて好きだから、もう少し各人の推理パートをすっきりまとめてほしいと思ってしまった。
最後あんなに突然終わるとは驚き。Posted by ブクログ -
連夜、各々の推理を順番に披露していくという設定が面白い。
ただ、そこで提示される推理に個性がなく、読み応えがない(ただし途中の「いくつかの条件を満たすのは自分しかいない!犯人は私だ!」は傑作だった。こういった”個性”が全員にあると良かったのだが)。精鋭の集団らしいのだが、各々の推理はあまりに...続きを読むPosted by ブクログ -
クリスティのミス・マープル・シリーズを読み返している関係で、同時代のクラシックをもう一冊と思って読み返す。1964年「カリブ海の殺人」がキャラクター造詣も鮮やかで一編の小説としても十分に読めるのに対し、1930年「牧師館の殺人」はそれほどでもなかった。ほぼ同時代に発表された1929年「毒入りチョコレ...続きを読むPosted by ブクログ
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内容は面白いしキャラクターもはっきりしていて完成度が高く、名作と言われるだけあると思う。多重推理という構成も好み。
ただし昔のイギリスミステリー翻訳によくある、言い回しの冗長さだけはどうしても読みにくく、好きになれない。Posted by ブクログ -
一つの事件の謎に複数の探偵が推理を披露する「多重解決」型のミステリー。なかなか興味深いつくりだったが、作中の探偵たちの「男/女はAだからBである/ではない」といった発想には辟易した。Posted by ブクログ
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毒の仕込まれたチョコレート製品を食べてしまった夫妻。夫は一命を取り止めるも夫人は死亡、しかもそのチョコレートは夫妻とは違う人物に贈られた代物だった。迷宮入り寸前警察が助けを求めたのは「犯罪研究会」の面々、斯くして風変わりな面々の推理合戦が始まった。
推理合戦ものの祖という古典中の古典。推理合...続きを読むPosted by ブクログ -
1つの事件を複数の登場人物が推理するっていう、古典部シリーズや漫画のQEDでも似たような話があったけどその辺の元ネタ。
翻訳がイマイチで読みにくいしトリックが凄い作品でもないけれど、オチが上手い。面白かった。Posted by ブクログ -
毒入りのチョコレートを食べて死亡するという一見シンプルな事件について、「犯罪研究会」の6人が調査、推理をして順番に発表していく。発表されるたびに新たな事実が発覚し、事件の様相が変わっていく。
最後には犯人(と思しく人物)は判明するが、明記はされていないので、まだ他の解釈をする余地も残されている。実...続きを読むPosted by ブクログ -
6人の人物が各々の推理を発表していく。そしてその推理は各々の特徴を持ち、犯人も違っている。この手法を発明したのはミステリ界においても衝撃だったのではないか。Posted by ブクログ