上岡磨奈のレビュー一覧
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キーワード集という体裁をとっているところが軽やかで良い。各論の内容は専門家には物足りないかもしれないが、あまり充実させすぎると百科事典みたいな本になってしまう。ソフトカバーで厚さ一・五センチ程度というこの親しみやすさが良い。
というのも、“はじめに”の中に「体系化したテキストをつくるには障壁にな...続きを読むPosted by ブクログ -
アイドルというものを、ジェンダーやセクシュアリティという観点から語る論考集。アイドルを「疑似恋愛」の対象と見るのではなく、パフォーマンス重視で見ている自分としては、アイドルを見る切り口が違って違和感はあったが、どの論者もアイドルへの愛ゆえに葛藤しながら思考しているので、不快感はない。参考になる一書だ...続きを読むPosted by ブクログ
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奇しくもAKB48岡田奈々が熱愛報道を受けて卒業を発表したり「推し疲れ」が話題になったりしているタイミングで読んだ。恋愛禁止という摩訶不思議な慣習から「推す」という行為が本質的に内包する暴力性、アイドルと性的消費など興味深い論考ばかり。ただし、タイトルに「葛藤」とあるようにいずれも何か明快な結論を提...続きを読むPosted by ブクログ
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消費者が刺激に鈍くなり、より刺激なものを求めるほど、つくる側はそれを売る
世界を変えるのは劇的な力を持ったスターではなく、そのスターを眼差すあなたです
主体としての買う側の意識が変わらないと世界を変えることは難しいっていうの超納得〜
何回も読み直してアイドルの良さ良くなさと向き合いながら“推し”...続きを読むPosted by ブクログ -
私のようなものにいただきました。ありがとうございますありがとうございます。やっとこういう感じになってきましたが、っていう印象。がんばってほしい。ただしワード解説だからしょうがないけど、ページが少なすぎて食いたりない感じがある。個人的にはせいぜい「ジャンル」と「楽曲」、それに「クラス」「ジェンダー/セ...続きを読むPosted by ブクログ
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葛藤しながら〜とあるので明確な解はない。多面的に考えているということそれ自体が未来へ繋がればいいし、人文学系の学生には考えるヒントになるだろう。第3章ハロプロが女の人生を救うは面白かった。ハロプロの逸脱した曲展開は女の子そのものなんだね。男性の一人称=僕で描かれた物語は確かに記号的だ。
余談だが指原...続きを読むPosted by ブクログ