國領二郎のレビュー一覧
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# 現代のサイバー文明を多方面から的確に評論した一冊
## 面白かったところ
- 農耕文明、近代工業文明を現代のサイバー文明と比較した上で、昨今の世の中が行き詰まっている理由が目から鱗で面白い
- 何気なく無料で利用している身近なサービスが流行っている理由、がただのレバレッジではなく指数関数的...続きを読むPosted by ブクログ -
インフラとしてのインターネットが地球の隅々にまで行き渡り、便利な道具としてだけでなく、意思決定などにも強い影響を与えるようになっている。これをサイバー文明と表現されているがまさにそれだという感じ。ビジネスの勝ち筋を変化させる4つの構造変化やそれに伴う「所有権から利用権へ」という流れ、倫理と統治、民主...続きを読むPosted by ブクログ
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デジタル技術が広く生活に浸透した今日、我々は近代工業文明に代わり「サイバー文明」とも呼べる時代に足を踏み入れている。では、改めて文明論の背景にある哲学まで遡り、今後あるべき経済の姿を描くべきではないか、暗に従来の文明における前提を引き摺り、「サイバー文明」を語るが故に様々な矛盾が生じているのではない...続きを読むPosted by ブクログ
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サイバー文明論 國領二郎 日本経済新聞
利己から利他へ
所有権交換モデルから
アクセス権付与モデルだと著者は言うが
信頼関係分配モデルへと考えるべきだろう
物流と利権
親子や家族間では
物々交換が発生しにくく
ただ手伝ったり
あげたりもらったりで
事足りるはず
同じように隣や近所でも
物心のや...続きを読むPosted by ブクログ -
我らが親分國領二郎さんの著書。僕の人生の目標の一つに「世の中の仕組みを理解すること」というのがあるのだが、情報技術により世界がどうなっているのかということが網羅的に解説されており、いろいろ腹落ちする。また、(これは國領さんのワザなのだが)ところどころで未来をチラ見せしたり、現象のからくりや本質をチョ...続きを読むPosted by ブクログ
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生産者と消費者が繋がっていないからTVなどの広告媒体を使ったブランド化で安心して購入してもらう必要があった。ネット社会では生産者と消費者の距離が短く、つながるようになっていくために、信頼関係が大切になる。信頼してもらい、見せてもらえる関係ができるか?地域で頑張っている工務店はまさにこの視点で仕事をさ...続きを読むPosted by ブクログ
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ソーシャルメディア、センサーネットワークなど、ヒトとヒト、モノとモノ、モノとヒト等、様々な繋がりの中で共通性と多様性あるいはオープンアーキテクチャとネットワーク外部性を蓋然性を高めて創発させることが重要と説きその根底は信頼にあると結論付ける。
また、ICT次のように分析しているのもとても納得感があ...続きを読むPosted by ブクログ -
國領さんの久々の単著。この10年くらいの考えがとても良くまとまっていると思う。特に、初心者への分かりやすさと、内容の深さのバランスが良い。
「ソーシャル」によりつながりが生まれることで、資本主義そのものの在り方が変わりつつある、という主張は納得感がある。Posted by ブクログ -
Linuxの誕生から、コミュニティにおけるさまざまな経験を経て、どのようにしてビジネスになったかの経緯が細かく記されており、とても勉強になる。RedHatなどのディストリビューターがなぜLinuxをベースにしたビジネス展開ができるかがやっと分かった(キーワードはサービス)。
オープンソースという...続きを読むPosted by ブクログ -
DX
計画通り、効率的に社会システムの目的実現の合理性から
社会システムの多様なニーズに応える技術システムの統合設計
=ソシオテクニカル経営
ELSI 倫理/法律/社会/課題
機能別ITガバナンス=統制から プラットフォーム型ガバナンス=協働・価値創造へ
フルーガル概念に基づく「デザインプ...続きを読むPosted by ブクログ -
十数年前の「オープン・アーキテクチャ戦略」以来だったが、特に目新しいものを感じることができず残念だった。
十数年前の考え方からプレていないところは良いと思うのだが、結局、社会インフラ、すなわちツールとしてのネットワークの特徴というところは理解できるものの、それによって促される新たな価値観(と著者が主...続きを読むPosted by ブクログ -
信頼というつながりが持てると強い、ということなのだけど、何かビッグデータのほうに話が行きがち。企業は「見せてもらえる」という強み、と感じたいかもしれないが、消費者は「見られてしまっている」という弱みに感じている、かもしれない。
つながりという名の囲い込み的視点がやや感じられるかな~と思ったけれど、あ...続きを読むPosted by ブクログ -
恩師國領先生の著書。ここ数年、パネルや講演、普段の話でおっしゃっていたことが整理され、まとまった印象だ。「ソーシャル」を公共私というくくりでとらえ、情報を共有することによるイノベーションや懸念事項についても分かりやすく書かれている。ただ、弟子として欲を言えば、オープン・アーキテクチャ戦略を読んだとき...続きを読むPosted by ブクログ