Neyのレビュー一覧

  • 二木先生
    イジメの描写でとてつもなくイライラさせられてしまった。代わりにぶん殴ってやりたいほどだった。二木先生と同じ立場になってしまったら自分はどうするだろう、こんなに冷静では居られないだろうなと思った。すごい。
  • 二木先生
    大きなボリュームでしたが、学ぶことが多く物語全体としてとても面白かったです。

    物語の序盤では、主人公である田井中の行動(幼少期に友人の父親を叩いたり、本屋で万引きをしたり等)に対しヒヤッとすることがありました。

    その後、二木の秘密を知った田井中は、万引きがバレた時にその秘密を弱みとして利用しよう...続きを読む
  • 二木先生
    2019年ポプラ社小説新人賞受賞作。
    かなり面白い。ちょっとトンデモな内容ではあるものの、読んでいてかなり没入感を得られた作品でした。

    大なり小なり、生きづらさを抱えたことがあるような、『ちょっと自分は人とは違うかも』な方にはオススメです。

    そして、主人公が作中で書き始めた小説の中身がメチャクチ...続きを読む
  • 二木先生
    多様性。多様性。
    流行っている。
    まるでオシャレなもののように見える時がある。

    でも、
    ある人にとっては生きていくためにはクローゼットにしまっておかねばならないものでもあり、
    クローゼットは他人が開けるべきものではないし、隠さなくてもいいんだよ!カミングアウトしてこ!などと外野から叫ぶ必要もないよ...続きを読む
  • 雪代教授の怪異学 魔を視る青年と六角屋敷の謎
    面白かったです!ゾッとしたり、だけどクスっと笑える会話もあったり楽しく読めました!普段電車で数ページ読んで2週間かけて読むのですが、謎が気になって一気読みしたいい本です。
    会話中に動作が入った文章を書かれるのでキャラが動いてますね。とても好きな文体なので続きがあったら大変嬉しいです!

    でもあんまり...続きを読む
  • 二木先生
    複雑な心情を描いているのに文章はすごく読みやすくすらすら頭に入ってきたので不思議な気持ちになった。自分を好きでいられるかどうか、に基づいて選択するという考え方が特に好きだと思った。
  • 二木先生
    『ロリコン』と聞いただけで拒否反応が起こる。反射のようなもので、深く考えるまでもなくタブーという認識だ。
    ただ、二木の話を聞いているうちに「確かに冷静に考えれば何も悪いことではないのかもしれない」とも思った。
    多様性が叫ばれる世の中で、小児性愛はその対象に入っていないだろう。その願いが成就して行き着...続きを読む
  • 二木先生
     読んでいくにつれて、続きが読みたい!ってなった本。
     周りに合わせることができないユニークな感性を持った広一と小児性愛者の二木先生。
     広一の生きていくヒントを自然と与えている二木先生とそれを受けて、反抗しながらも進歩をしていこうとしている広一がとてもよかった。
     これから教師になるにつれて、誰に...続きを読む
  • 二木先生
    広一視点だったからか、だんだん二木の印象が良くなっていったのが不思議だった。
    最後の授業でクラスメイト対広一・二木の構図になった時、広一が二木をカバーし、息があったように茶番をする二人に思わず笑ってしまった。
    周囲から理解されないからこそ、自分を好きでいるために周りを気にしない、そんなテーマが一番現...続きを読む
  • 雪代教授の怪異学 魔を視る青年と六角屋敷の謎
    怪異ミステリーか、と無防備に読んで、
    いやいやホラーじゃん!こわ!!とびっくりさせられた。ホラーミステリー系大好物です。
    怪異の原因は人間か、怪異なのか。線引きの塩梅もいい感じ。
    引用されている幻想文学の数々もすばらしい。

    年上敬語と生意気な年下のバディものなので、この手の設定が好きな子にもおすす...続きを読む
  • 二木先生
    教師と生徒が弱味の握りあい、みたいな小説。
    それほど驚くようなトラブルは起きないが、主人公の心理変化が丁寧に描かれいていることで、当事者にとっては大問題だと分かる。
    最後にはどんでん返しもあり、エンタメとしても楽しめる。
  • 二木先生
    普通ではない人はどう生きていけば良いのかを考えさせられる。田井中の言動が最初は受け入れられなかったが、二木先生とのやり取りを通じて見方が変わった。結末は穏当に済んだが、どうとらえたらいいのか迷う。
  • 二木先生
    デビュー作…え?
    これは凄いな。
    2022年第1刷
    2024年第12刷…なるほどそうなるよね。

    学校小説と軽い気持ちで読み始めたのだけど、序盤からして予想外の展開。禁じ手にでたなと言う感じでどう決着を付けるのか気になってしょうがないやつ。
    クライマックスになるにつれ、主軸となる3人のキャラ立ちが明...続きを読む
  • 二木先生
    思春期ならではの感情面もリアルに描かれているし、とてもストーリーに入り込みやすい。
    多様性が認められてるようでそうでもない現代だからこそ響くし、読むべき作品。
    「普通」とは何なのか?「自分」とは何者なのか?
    結局はマジョリティが正義であり、少しでもマイノリティに属する人間は、人知れずこうして孤独を抱...続きを読む
  • 二木先生
    自分が極端なマイノリティであることを認められているからこそマジョリティを演じるのがうまいんだな

    ロリコンが危険なんじゃなくて、自分の欲求を満たすために行動に移してしまうことが危険とは
    欲求や性癖も持つだけなら問題ないだろう
    ただその人間が自律できる保証はどこにもないので難しいところ
    先天的にロリコ...続きを読む
  • 二木先生
    今まで読んだ本の中で一番刺さった。中盤は自分が求めてたような本じゃないのかなって思ったりもしたけど、終盤は主人公を自分に重ねて苦しんだり学んだりできた。メッセージ性も素晴らしく本当に読んでよかった。
  • 二木先生
    マイノリティーの生きづらさを思い、胸が痛くなった。マイノリティー側の主人公・田井中、二木先生、マジョリティ側代表の吉田に対し共感できる・できないは別にして、それぞれの主張に論理があって、皆(たぶん吉田も)何かに苦しんでる、でも何とか社会に適応して生きていこうともがいてるところに切実さを感じた。
  • 二木先生

    結末に至るまで、相当主人公に対して
    胸がムカムカしてかなり苛立ちました。

    でも、後半にかけて徐々に変わっていく
    主人公にだんだんと感情がついてきて
    ラストでひっくり返された印象です。

    もし仮に『流浪の月』や『正欲』よりも先に
    この本を読んでいたら、大多数の人と違う
    少数派の部分を自覚しながら...続きを読む
  • 二木先生
    趣味、嗜好、性質
    人とちがうことが生きづらさにつながる

    人とちがうことなんて当たり前だし、同じならロボットでしょ、、、
    と思う反面、日本人は横並びで安心するところがあるから個性を受け入れにくいんだろうなと思う

    今回主に登場するのは高校生だから、むしろ今のうちにそういうことに気づいて偏見だけじゃな...続きを読む
  • 二木先生
    普通ではない教師と普通ではない生徒の、友情とも師弟関係とも言えない対話を描いた作品。主人公に共感できるかできないか、もっと言えば自分をある程度普通ではないと思っているかどうか、評価はわかれる本だと思う。
    ていうか、「普通」じゃないっていうのはそんなに悪いことなんですかね。