年森瑛のレビュー一覧

  • N/A

    N/A

    N/Aってどういう意味か知らなかったのでググってみたら、「非該当」という意味らしい。
    どの属性にも該当しない、記入なしの意味。

    主人公のまどかは、周囲の人から様々な属性に当てはめられる。生理が来るのが嫌で炭水化物を抜くから「拒食症の子」、同性同士で付き合ってることがバレると「LGBTQの人」、付き...続きを読む
  • N/A

    N/A

    翼沙の言葉のおおよそは空気で膨らんでいた。誰にも受け取られなかった言葉はヒーターの風に押し上げられて、広告のくぼみにひっかかって帰ってこなかった。(P.13)
    これからはあの絵本の二人組みたいに、もっと仲良くなってどこにでも行けて何にでもなれるかもしれないんだ、と胸を弾ませて始まった交際は、桜が芽吹...続きを読む
  • N/A

    N/A

    最後のまどかの言葉を成長と捉えるかどうかは
    読む人次第なのかなと思った。

    何かの枠に当てはめてマニュアル通りの対応は嫌だけど相手のことを想いやりつつ自分の言葉で気持ちを伝えることはとても難しいことだからジレンマを感じる。

    ただただ自分をちゃんと見て欲しいって誰もが持ってる感情を生々しく描いた作品...続きを読む
  • N/A

    N/A

    『大丈夫とかつらいけど頑張ってとか絶対良くなるとか書こうとしたけれど全部意味ないからやめた あたしは黙って既読だけつけとく オジロが吐き出したいことあったらここで好きに書けばいいと思う』  2022年上期芥川賞候補作品
  • N/A

    N/A

    生理をなくすために体重を減らした。
    教育実習に来た大学生の女の子と付き合ってみたけどこの人とはぐりとぐらみたいにはなれない。

    大学生の子が鼻の先にハイライトを入れてるとか、女子校の同級生が推しのために生きてるけど若干冷めてるのとか、今の子の感じがすごくリアル。
    大学生の子がTwitterで「パート...続きを読む
  • N/A

    N/A

    言葉をよくわかっている。
    言葉の効果をよくわかっている。
    と深く思った。

    私と同じ感覚で言葉と接していたため、とても愛着の湧く文章だった。

    まとわりつく生理。
    若い感覚。
    シンプルな行動要因。

    好かれる本だと思った。
  • N/A

    N/A

    LGBTQなど、性的嗜好には様々な名前があって、名前を付ける必要性ってあるのだろうか?と、最近ふと感じていたことを思い出した。ただ、何かにカテゴライズされる苦しみもあれば、名前を付けることで得られる安堵もあるなと、そんなことを思った。

    何かにカテゴライズされた自分への言葉ではなく、自分自身への言葉...続きを読む
  • N/A

    N/A

    女性の生理について、
    性差を超えたかけがえのない他人について、
    女子校の人間関係について、
    とってもリアルに描かれていて男性のわたしも分かったフリをしてしまいそうになるくらい分かりやすかったです。

    生理の描写で股から垂れる血とかその時の対応方とかはどうやっても経験できないことなので驚きました(もち...続きを読む
  • N/A

    N/A

    カテゴリーは人間です。⁡
    ⁡⁡
    ⁡ってな事で、年森瑛の『N/A エヌエー』⁡
    ⁡⁡
    カテゴリーレス?または多岐に渡るカテゴリーの塊 ⁡ケイゾーやべじぃが読んでたのに感化され読んだよ。⁡
    ⁡⁡
    ⁡ 先ず思ったのが著者の年森瑛さんが男性なのか、女性なのか
    ⁡男性にしては女性の事をよく表しとるなぁと。⁡
    ...続きを読む
  • N/A

    N/A

    生理を止めたくてご飯を抜く主人公、という冒頭文に惹かれて購入。
    何かの枠に当てはめられるのではなく、まどかとして扱われたい、そしてそれを愛してくれる人を探している主人公の話。
    終わり方があまりにもあっさりしていて、え!もうおわり!ってなった。

    心に残ったのは勝手にまどかの写真をSNSにあげてポエム...続きを読む
  • N/A

    N/A

    最初はちょっとわかりづらい、と思ったのだが、読み進めていくうちに主人公の持つ違和感とかはすごく理解できた。

    人をカテゴライズするのは自分の理解の範疇におきたいから。人に見せるのは認めて欲しいから。

    メインキャラの3人はとても思いやりと冷静さをもった大人だな、と思う。自分の非を認めたり、相手に対し...続きを読む
  • N/A

    N/A

    "LGBTQ"
    (そもそもこの言葉で括れない多種多様な性があるが)
    を肩書のように使っているときはないか?

    みんなで認めましょう、尊重しましょう。
    そうできている自分は前時代的な考えの人とは違って
    時代に対応できている。そのポーズやアピールのためにいわゆるマイノリティとされる人を利用してないか。
    ...続きを読む
  • N/A

    N/A

    生理が嫌で、食べることを控えていたら「拒食症」と、
    かけがいのない他人に出会いたくて女性と付き合ったら「LGBT」とカテゴライズされてしまい、
    もやもやを抱えている主人公。

    勝手にカテゴライズされて、慮られることを嫌がっていたのに、
    友達に想定しなかった事態が起こると、何と声をかければいいか分から...続きを読む
  • N/A

    N/A

    なんとなく、朝井リョウの『正欲』を彷彿とさせるような内容でした。
    「多様性」なんて世間は聞こえのいいことを言うけど、結局はいくつかの種類に人を無理矢理カテゴライズしてるだけなのかもしれないですね。
  • N/A

    N/A

    ( ..)φメモメモ
    踏み出したら輪っかの形が崩れてしまうから、この属性から出てはいけない。黙って笑顔で収まっている。
  • N/A

    N/A

    今までも、これからも、何者でもない私たちへ

    現代を生きる少女たちの葛藤を描いた作品。
    「〜な人」と簡単にカテゴライズされ、その属性から出ることはできない。
    他者から枠組みに入れられることに苦しみながらも、こちらも他者を無意識にカテゴライズする。それほど私たちは周りを自分たちの見たいように見てしまう...続きを読む
  • N/A

    N/A

    N/A とは、not applicable (該当なし)っていう意味らしい。
    100頁ちょっとの短い作品だったけど、これがなかなか深くて2回も読んでしまった。

    主人公は女子高生のまどか。
    共感するところもあったし、痛いとこついてくるな〜ってところもあった。
    そして思春期の子って、まだまだ色んな意味...続きを読む
  • N/A

    N/A

    がまくんとかえるくんや、ぐりとぐらのような、お互いの中だけにある文脈を育んだ、2人だけの唯一の時間が流れる関係性を人間の世界で得るのは難しいということも、歳を重ねるにつれて理解しつつあった。別々の場所で暮らしながらも、一緒にごはんを食べたり、どこかに遊びに行ったり、見返りもなくやさしくしたり、それだ...続きを読む
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    N/A

    Audibleにて。

    身体を面倒くさいものと捉える傾向は「おいしいごはん…」で書かれていたことと同じだな。年取ってきた人の喪失の悩みとはまた違うものだ。身体を精神の容れ物として見るゆえだろうか。精神と身体が分離してしまっている。隠しておける精神と違い身体は常に最前線だ。戦場の兵士のような疲労感...続きを読む
  • N/A

    N/A

    すぐ読み終わった。漫画みたいに絵があった方が表情や視覚的な見せ方でテーマがより伝わるんじゃないかと思った。作者の文体があまり得意じゃないからかも。かけがえのない相手や型に嵌まらない独自の関係性を求めてしまう気持ちは理解できたが、受け身の姿勢じゃそりゃ上手くいかないよなと思った。性自認というテーマを生...続きを読む