渡辺正峰のレビュー一覧

  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    混みいった内容もありましたが、全体を通してとてもエキサイティングな内容でした。
    まず1章では、脳の情報処理のメカニズムについて述べられています。
    次に、2章で両眼視野闘争を例に出し、感覚器に入力されている=意識に上る、という訳ではないことを説明します。また、視覚野のどの箇所が意識に上るかどうかに連動...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    脳科学、詳しく言うと、その中でも「意識」の研究にフォーカスを当てた本。
    脳の働きは電気信号で、視覚は、聴覚はどのように処理されて、といったようなことは少しずつ明らかになる現代ですが、その中でも未だ謎に包まれている「意識」。見えることではなく、「見えた」というこの感覚。これはどこからくるのか。
    「意識...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    90年代以降の脳科学の進展をよく解説してくれています。前半は基礎的な解説が多いですが、それらを踏まえて後半になると、機械でつくった脳半球と人間の脳半球を接合する構想などが登場。なんとサイバーパンクな!
    絵空事としてではなく、工学者でありながら脳の解剖学的構造や生理に真正面から取り組んでこられた科学者...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    私のようなに脳の処理能力の低いものにはなかなか難解な内容であった。が・・・
    機械処理としての脳は、例えば水車小屋に比べれば格段に複雑であるものの解明可能であるが、客観的に解明ができたとしても、脳の主観には一歩も近づかない、という考えには目からうろこが落ちる。この問題が分かれば機械に意識を宿らせること...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    知覚には遅れがあり、それが物理的感覚とのずれを生じさせる。これが意識の過去と未来の関係性に大きな影響を及ぼす。例えば、バッターが160kmの球を打つとき、その時およそ0.4秒で到達し、知覚には0.5秒の遅れが生じるから、この球を打つという命令をしたのは何なのかという問題が出てくる。つまり、意思を司る...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    結構難しかったので整理しながら読むといいと思う。最初から3章までは視覚に関する脳の機能を中心に様々な実験を通して脳科学的に意識の存在をどう研究するかについて述べている。時折出てくる研究とはなんたるかについての記述が面白かった。4章以降は意識を人工的に再現することについて迫っている。前半は前半で脳の具...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    「未来のどこかの時点では必ず人間の意識を機械に移植することが可能になる。」をテーゼに脳神経科学者の立場で脳の基本的な仕組みの解説から、様々な実験結果を丁重に解説していき、ディープラーニングや哲学なども含めて、テーゼの可能性を検証する。ややもすると冗長な感じも受けましたが、真面目に科学する姿勢とはこう...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    人の意識を宿した機械。SFであるようなイメージが、はたして現実にできるのか。その前に、そもそも「意識」の定義ができていないと、何をもって意識が宿ったとできるのかさえ分からないと。という問題から本書は入っていきます。
    視覚という一つの感覚に焦点を当てて、それを見ている私たちは、それをどのように認識して...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    脳の構造を解き明かし、意識の謎を探る。意識はニューロンの回路に宿るのか。生理学的に脳をいくら解き明かしても、意識の謎は残りそうに思う。
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    色々この本はいいところがあるのですが、脳科学が確立されるに至った代表的な実験をざっくり概説してるところが好きでした。地道な「当たり前」の積み重ねである科学の営みから、意外な事実を見つけだす画期的な実験をするのがいかに大変か、ということも認識させられました。
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    池谷先生の「進化しすぎた脳」より本書の方が意識について分かりやすかった。もしかしたら「進化しすぎた脳」の後にこの本を読んだからある程度の基礎知識のおかげで理解がしやすかったのかも知れない。いずれにしても、ただのシナプスの電気信号により意識(らしきもの)が発生するという生物の神秘には本当に脱帽する。哲...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    脳科学のうち、特に意識・クオリアの概念とそれについての科学的な研究、また最後には人間の脳と機械とを繋く構想が述べられている。

    レイ・カーツワイルのシンギュラリティでも述べられていた生理学的な脳を機械に徐々に置き換えていく発想のもとになっている議論の系譜を知ることができた。
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    人間はニューロンの集合体に過ぎない。
    だとすると、人間の意識は、機械に移すことが出来るのではないか。
    非常に知的好奇心をくすぐられる内容だった。
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    ダマシオの本に引き続きの感じ。意識のメカニズムの解明は機械脳をつなぐことでしか達成できないと。意識は主観だから確かにそうなるか。あと生成モデルを知れて良かった。自由意志の問題も改めて理解が深まった。トレーニングされた脳の自動的な判断を、自分で決めたと気持ちよく錯覚させてくれる、そんな脳のこと
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    「意識」とはなんぞや−どうやって、「意識」が実在することを確認するのか
    目で見ている(と認識している)映像と、現実は同じなのか?
    「意識」はどこから来るのか?脳内で何が起こっているのか。
    脳内の何が(どこが)意識を生み出しているのか。

    でも、あなたも私もシナプスの集合体に過ぎないのよ!?

    「(本...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    解き明かされつつある脳科学の入口とその先
    ニューロンや視覚の仕組みから、深層学習のアルゴリズムから迫る脳の仕組み
    意識の遅れの解釈など、成る程と思わされっぱなしで、脳について分かった気分になる。
    一方でマウスの脳と機械を繋ぐ実験など、現代の感覚からすると、聖域である一面を侵しつつあるようにも思え、刺...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    意識とは何か、そして機械にも意識はあるかを取り上げた1冊。様々な実験で、無いものがあるようにして見せることが出来ることを知ると、クオリアは所詮、脳が作り出したものであり、真実とは何か、深~く考えさせられてしまう。
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    【感想】
    <知りたかったこと>
    ①最新の脳科学の状況は?
    ②意識をどう考えている?・人間とは何か?
    ③どうやって、研究を進めているのか?(研究のアプローチ方法・考え方)

    【理解とは?】
    新たな知見とは、研究対象への理解の深まりである。
    あなたが選んだ現象には、おそらくいくつかの仮説が存在する。理解...続きを読む
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    分かったような分からないような…
    でも具体的な意識の確かめ方が記載されていてそれを試してみる事で言わんとしていることが分かる本
  • 脳の意識 機械の意識 脳神経科学の挑戦
    2017.12.19-2017.12.22
    意識についての科学的研究の現状を知るのに良い本。前半は意識研究についての歴史を含めた概説、後半は著者自身の研究について述べる。
    両眼視野闘争といふ現象を使つて意識(知覚)の有無を確かめようといふのは、面白いアイデアだ。意識の有無を判断するのは最終的には自分...続きを読む