廣瀬覚のレビュー一覧

  • 哲学がわかる 哲学の方法
    ひじょうにわかりやすい哲学の入門書である。薄いのですぐに読める。科学研究費という訳語を使ったので学部の学生向けでない言葉があるのかと思ったが、それはない。
     学生でも読める哲学の本として推薦できるであろう。
  • 新実存主義
     一本の論文に4名による関連論文(反論)を4本足して再版論を付けて1冊の新書になっている。論文がわざわざこんな形で邦訳され,新書化されるってなかなかに凄いことだと思います。
     「実存主義」を名乗る理由はいまいちピンとこなかったのだが,言いたいことはだいたい真っ当だと感じた。というか,自然主義というか...続きを読む
  • 新実存主義
     序文含めた全6章のうち、著者(以下MG)が1章を受け持ち自らが提唱する「新実存主義」のエッセンスを解説した後、4人の若き哲学者がこれに対する論評をくわえ、最後にMGが再登場し論駮もしくは補足するという章立て。新書なので分量はないが、世界的ベストセラーとなった一般読者向けの他の著書に較べると遥かに読...続きを読む
  • 新実存主義
    『なぜ世界は存在しないのか』、『私は脳ではない』とセットにして読みたい本。

    簡単に理解できる本ではない。
  • 新実存主義
    ガブリエルの新実存主義をめぐる哲学的な対話。

    最後のケルンの議論は腑に落ちなかったが、ガブリエルの反論で明瞭になった。おかしい議論はおかしいと言えるのが知性だ。

    全体的に、心、精神の問題を扱っている。「語彙」に注目するガブリエルの視点が興味深かった。
    また、ハラリなどが主張するニューロン主義や意...続きを読む
  • 哲学がわかる 哲学の方法
    とてもよい哲学入門だと思う。訳文もグッド。でもこういう哲学入門ってふつうの人にはおもしろいかどうかわからず、むしろ、なんかやってるうちに哲学的な問題にぶつかってみてはじめて価値がわかる、みたいなものよね。「女性」の定義の話なんかもでてきますよ。
  • 哲学がわかる 哲学の方法
    ■1032。2023.04.29。
    ・現代哲学の見解を簡潔に整理しながら、著者独自の切り口でその方法論を分析し、もっと科学的なやり方を採用してもよいのではないかと提案する。
  • 哲学がわかる 哲学の方法
    著者の立場が結構反映されている気がする。反論も提示しているのでバランスが悪い訳では無い。
    あと、気に入らない哲学者への皮肉が面白い。
  • 新実存主義
    心をどう定義するか、あるのかないのか、学術的に論じるとこうも面白くなるのか、と感じました。「精神」は日本語でも幅広い意味で使われているのでなじみやすい反面、意味をしぼらないとよくわからなくなります。翻訳が難しかったろうな、と思います。個人的に、架空の存在が存在すると考えるか否かの件は、解釈の自由さを...続きを読む
  • 新実存主義
    友からの贈り物として。
    ややこしい議論は抜きにして、ここでガブリエルたちが考えているのは、脳みそと意識の関係に他ならない。意識とは脳みその機能ととらえられるか。
    機能とは目に見えない。けれど状況や環境に伴い機能は現れる。目に見えないが機能は確かにある。脳みそが環境と折衝する作用というものか。脳みそが...続きを読む
  • 新実存主義
    著者の主張に対する他の哲学者の反論、意見、それに回答するという形の討論形式の本。
    難しい。まず哲学に興味があり近代哲学の本を何冊か読んでいないと何言っているかさっぱり分からんと思う。
    自然主義的還元論の中に「心」は収まるものではないという主張を繰り出しているのだけど、読めば読むほど思弁が言葉に縛られ...続きを読む
  • 新実存主義
    哲学の本は通常難解だ。いや、“哲学者以外の人間には”、とことわるべきだろう。この本もその例外ではない。基本的には、「脳」と「心」は同じものか、違うものか、を論じているのだが、唯物論だ、観念論だ、自然主義だ、実存主義だ、などと、全て自明のこととして論が進む。素人にとっては甚だ厄介で、いちいちそれってな...続きを読む
  • 新実存主義
    形而上学的捉え方と実存主義の考察は、とても興味深く読み進めていたが、なんども迷子になりかけて、なかなか苦労した。
  • 新実存主義
    主張していることは理解できないわけでもないが、用語についての訳注などがあれば、多少なりとも理解の助けになったのではないか。新書という物理的、経済的な制約上やむを得ないことであったのかもしれないが。
  • 新実存主義
    「私は脳ではない」を読んで興味があったので手に取ってみた。

    パーマンのコピーロボット.サイボーグ、AIやらなんやら…もし、物理の法則で人間とおんなじもん作れるとしたら、俺とそいつ(コピーロボット、サイボーグとか)は何が違うんやろか?
    心があるやないか!
    とゆうてみても、「心とはなんでっしゃろ?」と...続きを読む
  • 新実存主義
    実存主義を完全に理解しないまま本書を読んだために半分も理解できなかった。少し分かったことは実はマルクス・ガブリエルの思想は大陸合理論からの流れであり、人間は他の動物とは異なる知性(精神)というものが存在し、これは物理の領域を超えた何かであると考えているという事。人間中心主義的な考え方であるが、本当に...続きを読む
  • 新実存主義
    理解できなかった。読み返すが腹落ちしない。
    人間には理解できないことがあることはわかる。いつまでも全ては理解できない。
    ただ、わかることは増えていく。その時の風景は、新実存主義とは違う気がする。
    科学で世界を理解しようとするのはイデオロギーなのだろうか?
    カテゴリーが錯誤しているのではないだろうか?...続きを読む
  • 新実存主義
    なぜ世界は存在しないのかを読んでわからなかったことをわかるために読んだ。あいかわらず難しいが少し前進
  • 新実存主義
    20200525〜0614 「心=脳」の思想を揺さぶり精神の自由を取り戻すために気鋭の哲学者が提案する21世紀のための存在テーゼ。…本論の中では3人の研究者とのやり取りが収められている。西洋人はなぜ、人間は動物であるか否かに熱く語りあうのか。動物と同じだと思っちゃう日本人な自分。それ以前に、哲学はヨ...続きを読む
  • 新実存主義
    心は脳という言葉で表されるものではなく、人間は本質なき存在であると主張することで精神の領域を広げようとしていると感じた。理解するためには、自然主義的世界観が何か、本当に行き詰まっていると言えるかを補強していきたい。