表紙にインパクト。
先天的な表情筋の問題で、笑顔が左右非対称な息子を持つ筆者が、外見に症状がある当事者にインタビューを重ねていく話。
トリーチャーコリンズ症候群など、知らない病気や症状がたくさん出てきて、自分の中で新たな発見だった。
実際、他人としてすれ違った時の自分の「視線」がどうかを考えると、や
...続きを読むっぱり当事者が嫌だと思う視線を送っているのではないかと…
私が行動として表していくときに今後変わっていけるように、自分の内側に問いかける機会になったと思う。
全体的に優等生な感じの文が続くのがなんだか居心地悪かったのだけれど、おわりに、の文章はすごくよかった。
親としての息子への率直な愛が溢れていた。
顔には慣れる、症状を知り理解すること、内面をみること。
家にこの本を置いておいたら、息子たちが「変な顔ー」と笑っていた。その場面に会ったときは別のことでイライラしていた時で、「そんなことを言ってはいけない」「人の見た目を笑ったりからかったり、嫌なことを言ってはいけない」とただ怒ってしまった。息子たちは少し恐縮してた感じだった。それから、その本について触れちゃいけないかな、って感じの息子たちだったんだけれど。
私が何度も本を読んでいたし、ある日「ママ初めてこの本みたとき、こんな人たちもいるんだってびっくりしたよ。」と言ったら長男も、「うん、僕もびっくりしたんだよ。」とすっと言ったのが印象的で。「びっくりした」って言葉が息子自身にもしっくりきて「これでいいんだ」と思えたんだろうなぁと。
読み終わって、また、息子たちに内容を話してあげようかなと思う。自分自身が、障害について表面をなぞるように生きてきてしまった気がするから、息子たちには先回りの答えを教えこむんじゃなくて、障害のある人に壁を感じるのでなく、人として関わるなかで感じることを大事にしてほしいと思っている。