松井玲奈のレビュー一覧

  • 【電子特別版】カモフラージュ(松井玲奈 刊行記念インタビュー付)
    松井玲奈が書いたかどうかで読み始めたのは間違いだと感じる短編集だった。申し訳ない気分になった。
    彼女の感性はなんとも表現し難い感情を本当にふんわりと伝えてくれたり、時にはグサッとくる心をえぐるような表現だったりと心の浮き沈みや裏側を読みやすくしてくれている。どの話もカモフラージュという言葉がしっくり...続きを読む
  • 累々
    だいぶ後半で同じ人物だと気づいた。
    最後の章で婚約者、後に夫となる人の視点からは、かつてのセフレもパパ活相手も何か「今」の小夜を形成するにあたって良い影響を与えてきた人物達のように見えているように感じた。結局は誰だって主観でしかものを知ることはできないし、自分が知っている相手が相手の全てであるという...続きを読む
  • 累々
    それぞれ別の女性かと思って読み始めたら、1人の女性の話。
    同じ女性かとわかって思い返すとなかなかな人生で面白い。
  • カモフラージュ
    彼女が元々持ち合わせていた感性と芸能活動の中で得た経験とが混ざり合い、著者だからこそ書ける7つの作品集に仕上がったようだ。

    恋愛にまつわる作品が目立つが、どれも人間の奥底に抱えている他人には見せれない思いを独特の表現で描いている。
    当たり前のようにオレンジを取り出す描写とかちょっとホラーだけどなん...続きを読む
  • 累々
    この中の誰かになれるとしたら、間違いなくハジメ先輩になりたい。そう思えるほどに小夜の気持ちは傾いていて、いつまでもハシメ先輩の影を追っているように思えた。
    最後の結婚式のシーン、幾つもの恋敵を超えてようやくゴールにたどり着いた葉さんだけが小夜の過去を知らずに笑っていて不憫で仕方なかった。何かとわだか...続きを読む
  • 累々
    帯に惹かれ購入。
    話数を重ねる毎にどんどん小夜の解像度が上がってく
    前半は特に何も考えないで読んでたけど、後半は次はどんな小夜の一面に会えるのかなってどきどきわくわくしながら読んだ。
    わたしが好きな話はちぃ。
    他の話では人を翻弄する側だった小夜が、ちぃでは先輩や琴吹さんに翻弄されていて、意外な展開で...続きを読む
  • 累々
    一人の女性を通して
    人生について考えさせられる。

    小夜の
    「結婚ってなんだろう」
    って気持ち分かるような気がする。

    誰かと一生涯生活を共にするって
    全くと言っていい程想像できない。

    相手に気を使いっぱなしで疲れそう
    結婚って本当に良い事なのだろうか?
    ってどうしても思ってしまう。
  • 累々
    小夜という1人の女性を色々な角度、人間関係から掘り下げた話。
    話はとても読みやすいし、小夜の気持ちも分かるが、旦那がやはり可哀想だなと思ってしまった…

    人は誰でも色々なバックグラウンドを持っている、というのは理解できるが読後感が良いかと言われると難しい。
    あと、微妙に時系列が合わないような箇所があ...続きを読む
  • 累々
    1人の女性の色々な側面から捉えた話。
    ただあまりにもキャラクターが違い過ぎるので、1人のことと繋げられなく、もう少し共通点とかが出れば良かったかと。
  • 累々
    5篇からなる短編集。描写や内容に違和感があっても3までは読んでください!私は我慢できずに調べて残念なことになりました。調べずに読めば良かった。3.ユイ 4.ちぃが好きでした。
    人って色んな面を持ってるんだよなぁ。ある一面から見た時とまた違う面から見た時で同じ出来事でも見え方が違うし、色んな人との関わ...続きを読む
  • 累々
    友達にお勧めされて借りた一冊。

    物語一つ一つ何か繋がっているとは思っていたが、まさか全員同じ女の子だったとは、、。
    解説にもあったか、どれが本当のあなたなのかは自分でさえわかっていないのかもしれない。
    自分も現実にこんな女の子がいたら大嫌いだ。
    元カノとの思い出を思い出してしまった。
  • 累々
    松井玲奈さん。録画してあったドラマでの演技が凄く印象的で気になっていたところ、小説を書いてると知り読んでみた。
    とても面白かった。構成が素晴らしい。彼女の持つ演技の引き出しの在処が垣間見えた気がした。
    ラストが想像以上に穏やかだったのが拍子抜けしたけれど、招待客の面々を知ると、その後もこの糸は重なり...続きを読む
  • 累々
    前作の「カモフラージュ」が好みだったので!プロポーズを受けた女性、パパ活をしている女性など、色んな顔を持つ女性が「生きている」のを感じる小説でした。帯には「恋愛小説集」とありましたが、恋愛という枠には当てはまらない感情と関係性と向き合う物語でした。

    全体を通してずっとどこか薄暗くて、でも温かさはき...続きを読む
  • 【電子特別版】カモフラージュ(松井玲奈 刊行記念インタビュー付)
    「ハンドメイド」「ジャム」「いとうちゃん」
    「完熟」「リアルタイム・インテンション」「拭っても、拭っても」
    6話収録の短編集。

    元SKEアイドル、現女優の松井さんですが、それとは関係なく一作家の作品として楽しめた。

    全てに共通しているテーマは食べ物を絡めた上での人間の表と裏の顔。

    文章は癖がな...続きを読む
  • カモフラージュ
    わー乾くるみのような、なんだろラストのオチがヒェーってのがおおいホラーに近い短編です。

    雑誌か何かでおススメされてて読んだんだけど、表現力が凄まじい。なんかウキウキするなぁーとか眠いなぁをものすごいいろんな表現で表してて、しかも、それがなんというのか、言葉で表せない感覚が言葉でぴったり表せてる!!...続きを読む
  • カモフラージュ
    人々の本当の姿と演じてる姿の分離はなんらかの強烈な好意から発生することが多い。
    自分を変革するほどの熱量なのに、主導権を手放さない好意。
  • カモフラージュ
    玲奈ちゃんのイメージでいましたが、ご自身の感性を独特な言葉で綴るんだなぁっとイメージが変わりました。女優さんとしてもかなり期待してますが、作家さんとしてもまた違う作品を読んでみたいです。

    短編小説でストーリーはちょっと日常的なような非現実的なような微妙な感じで世にも奇妙な物語みたいですが、さまざま...続きを読む
  • カモフラージュ
    なんだか変な奇妙さと気持ち悪さがあって、この小説のせいかは分からないが電車で何度も気持ち悪くなったし具合が悪くなった。
    短編集になっていて、全体的にも短く薄い本だった。 
    とにかく世界観が気持ち悪く、すごい不思議な本だった。
  • カモフラージュ
    松井玲奈さんの言葉のセレクトがすき。
    独特なんだけど、何故か惹き込まれるの。
    そして情景が鮮明に浮かんでくる。

    特に “ハンドメイド” と “いとうちゃん”
    が印象に残った。

    少し状況は異なるけれど、ハンドメイドの終わり方が少し前の私の状況に似ていて…。
  • カモフラージュ
    最初の一篇から引き込まれた。わたしには「心を奪われる」と言うより、「心臓を握りつぶされる」という表現の方が適している。
    次は、次はと気になって読み進める手が止まらなかった。