阿井幸作のレビュー一覧

  • 厳冬之棺
     「中国の密室の王」と呼ばれる作者の初読み作品だったが、最初は「華文ミステリーって読みにくいイメージがあるんだよなぁ。」と思っていたが全くそんなことはなく、読みやすい上に三つの連続殺人、それも水密室や首切り死体といったカーを彷彿とさせる本格ミステリーの面白さがこれでもかというくらい詰まっていて最後ま...続きを読む
  • 時間の王
    “宝樹” 時間を操る作家

    ケン・リュウ編ハヤカワSF新書「月の光」にあった「金色昔日」をよんでから、この人の物語になぜか惹かれる。
    宝樹短編集『時間の王』

    「穴居するものたち」……人は自らを囲い有限のなかに平安を得る。なぜ? そしてラストはやっぱりロマンチック。
    「三国献麺記」……嘘をホン...続きを読む
  • 厳冬之棺
    悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい...続きを読む
  • 厳冬之棺
    華文ミステリ界の密室の王降臨!!

    最後まで心踊り続けた傑作!新本格を読んだ興奮がまたこの時代に味わえるとは!世界はせまくて、ひろい!!
    続編を期待してます!死のクロッキー画家事件が気になる〜!

    ぜひ〜
  • 厳冬之棺
    自分的初中華ミステリ。
    館モノとか一族の揉め事系が割とすきなので面白かった。ひとつのトリックが結構重くてそれが複数組み込まれてるから重厚な作品になっていると思う。伏線がドバーッと張られているのも最初は気づかないから面白い。最後の一文が自分的には読み返しても全く理解できなかったので続編で明かされるとい...続きを読む
  • 厳冬之棺
    孫沁文の長編デビュー作。日本には同人誌に一度短編の掲載があったのみ。漫画家探偵の安縝シリーズ第一弾。

    湖一帯の土地を持つ名家、陸家で通路が水没した地下から他殺体が発見される。地下室と死体は全く濡れておらず、死亡推定時刻より前に、地下までの道は水没したことがわかっている。振り回される警察を嘲笑うかの...続きを読む
  • 知能犯の時空トリック
    華文ミステリー。中国の官僚体質や権力者に都合良く回される社会で、虐げられた側が知力を武器に逆襲していく。犯人は予め分かっているので、犯罪の方法とかを解き明かしていく刑事の分析も面白い。知能対決、と言うのも頷ける。次作もあるのかな、楽しみ。
  • ガーンズバック変換
    表紙のイラストで青春ものかと思って読み始めると打ちのめされる。
    文献からカルチャーまで圧倒的な情報を元に広義のSFホラ話8編が展開する。
    題材は、代作家、吟遊詩人、詩人、ゲームシナリオ、マジック、作家伝、近未来、百合SF*。
    *百合小説とは女性同士の関係性を描く小説
    ミステリで日本デビューした中国人...続きを読む
  • 知能犯之罠
    作者の紫金陳さんは中国の東野圭吾と呼ばれているようで、期待して読みましたが、期待通りでした。中国社会の一端も見れたのも新たな発見となり良かったところ。
    翻訳が良かったのもあると思いますが、紫金陳さんの他の作品も読んでみたいなと思わせる作品でした。
  • ガーンズバック変換
    表題作「ガーンズバック変換」は香川県の「ネット・スマホ依存症対策条例」がモチーフ。現実よりは一歩踏みこんだ世界を描いているのだけど、現実と地続きのディストピアで、いかにも実現しちゃいそうでぞくぞくする。主人公が、液晶画面を遮断するメガネに形だけ似せた伊達メガネを作るのは、あくまでも自分のサバイバルを...続きを読む
  • 厳冬之棺
    著者は中国の「密室の王」らしい。
    上海郊外の湖畔の邸宅に住むいわくありげな一族、怪しい呪い、密室殺人など、日本の新本格初期の雰囲気が漂う。密室の謎解きがぶっ飛んでいるところもそれっぽいし。あと日本のエンタメや食文化が作中の生活に取り入れられていたのも面白かった。
    探偵役は漫画家の安縝で、この作品が初...続きを読む
  • ガーンズバック変換
    香川県ネット・ゲーム依存症対策条例をテーマに書かれた表題作『ガーンズバック変換』が前から気になっていて読んだ。SF作品集とされているが、SFしていたのは『開かれた世界から有限宇宙へ』『ガーンズバック変換』『色のない緑』くらいかなあと思う。

    1番面白かったのは『色のない緑』。「色のない緑は猛烈に眠る...続きを読む
  • 厳冬之棺
    上海郊外の湖畔に建つ陸家の館で殺人事件が起こる。第一の事件現場は大雨で水没した地下室で完全な密室だった! そして第二、第三の事件が起きて…。
    どれもトリックが実現可能かどうかは?ですが、なかなかどうして楽しめました。次作も読んでみようと思います。
  • 厳冬之棺
    初めての華文ミステリーでしたが大満足でした!

    密室トリックのオンパレードでしたが、バカミスギリギリな設定でしたが・・・。

    翻訳が優れていたのですんなり読めました!
    是非とも初めて華文ミステリー読み方こそ読んで頂きたいです!
  • ガーンズバック変換
    短篇集。8篇収録。
    理論とかすっとばしてただひたすらに読んでいく(難しくて理解できないところもあるので…)こういう作品が作られていることが嬉しい。

    物語の歌い手
    上質な童話というか、こういった中世の世界観大好き。

    三つの演奏会用練習曲
    こちらはインド。不思議な読み心地。


    開かれた世界から有限...続きを読む
  • 厳冬之棺
    湖畔に建つ洋館で密室殺人… 華文ミステリ界「密室の王」が書記す、ど真ん中の本格ミステリ #厳冬之棺

    ■あらすじ
    中国上海の郊外、湖畔のほとりに建つ洋館には、陸家の一家が住んでいた。ある大雨が続いた翌日、半地下のため水没していた小屋の中から、主人が死体となって発見される。警察が捜査するも犯人捜しは難...続きを読む
  • 厳冬之棺
    華文ミステリ界で「密室の王」と呼ばれる作家さんの長編デビュー作とか。稚気溢れるというか、何のてらいもない感じで、ミステリファンが好きそうなネタ(人里離れた不気味な館に住む、おぞましき伝承に彩られた、奇矯な富豪一族を襲う、呪いとしか思えない連続不可能殺人! に挑む天才探偵)がてんこ盛りである。メインは...続きを読む
  • 邪悪催眠師
    『死亡通知書』の前日譚で、刑事羅飛が登場。
    ゾンビのように人の顔を食いちぎる男、鳩の群れを追ってビルから飛び降りた男…怪事件を裏で操るのは催眠師だった。ネット上で犯人を名乗る人物が数日後に開かれる催眠師大会に参加すると表明したことで、羅飛は大会主催者の協力を仰いで捜査を進めるが…
    催眠の力がチートす...続きを読む
  • 知能犯の時空トリック
    官僚体質が甚だしい中国警察VS謀殺を企てる犯人! 一風変わった倒叙ミステリ #知能犯の時空トリック

    ■きっと読みたくなるレビュー
    中国の人気ミステリー作家先生の新作とのことで、気になって読んでみました。
    いや~、確かにこれは面白いです。

    本作、独特のプロットで物語が進行します。
    いわゆる倒叙ミス...続きを読む
  • ガーンズバック変換
    SF短編小説集、というよりは、著者の膨大な知識や興味から編纂された空想小説集といった趣きで、その知識量にまず驚かされました。

    少女と吟遊詩人の巡り合いの旅路を描くファンタジックな「物語の歌い手」に、まさに頷かされてしまいそうになる『異常論文』たる「インディアン・ロープ・トリックとヴァジュラナーガ」...続きを読む