こまつあやこのレビュー一覧
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タイトルの意味がわかった瞬間、魔法がかかっていました。
2年半のマレーシア滞在から帰ってきた沙弥は、「帰国子女」としてクラスで浮くことを恐れていた。
みんなと違うこと。中学生にとっての大問題を真っ直ぐに楽しく描く。Posted by ブクログ -
立松小春と三津原英(はな)の二人は、別々の小学校に通い目指す中学校も違うが、ノーレイン・ノーレインボー進学教室(略してノレノレ)で出会った無二の親友だ。二人は、小春がパパの要らなくなった名刺の裏に先生や塾生の絵を描き、英がそれに川柳風のキャッチフレーズをつける遊びを始める。そして絵札と読み札を分けて...続きを読むPosted by ブクログ
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主人公は中学2年の女の子。
父親の仕事の関係で二年半シンガポールで暮らし、二学期になって日本のもといた町に帰ってきた。
帰国子女として浮かないように、周りになじもうとしながら過ごしていたある日、図書室の本を延滞してしまいお知らせを渡される。
渡しに来たのは『督促女王』と有名な先輩。
お知らせの紙に...続きを読むPosted by ブクログ -
今年の中学入試でダントツ一位の出題率だった作品。講談社児童文学新人賞受賞作品。中学入試問題に使うにしては、ちと軽すぎやしないかと思えるぐらい読みやすく、コミカルな文体。ただ、内容とテーマはとてもいい。少女たちが紡ぐ短歌はまるで俵万智さんのような短歌。日常的な何気ない素材とリズミカルな言葉を巧みに用い...続きを読む
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2018年度の中学入試の国語で多く出題された物語のうち、某塾の先生が最もおすすめする本として挙げていた本。
中学生が主人公のお話なので、おっさんが読んでも爽やかだったーって感じなんですが、こどもにも読ませたいですね。
父親の仕事の都合で一年半マレーシア生活し、中2の9月という中途半端な時期に帰国子女...続きを読むPosted by ブクログ -
マレーシアからの帰国子女のサヤが、図書委員の先輩に半ば強引に誘われて短歌の世界へ…
私はこんな爽やかな中学生ではなかったけれど、というか、なかったから?主人公が少し羨ましくなった。
帰国子女や国際結婚、異なる宗教などは私がリアル中学生だった30年前には書かれなかった世界だと思う。
とてもすっきりする...続きを読むPosted by ブクログ -
爽やかで甘酸っぱくて切なくて。周りに合わせなきゃいけないプレッシャーのなかでもがくサヤと、学校以外に世界を持つ佐藤先輩の吟行の行方。意外に響きが可愛いマレーシア語を織り交ぜた短歌の世界。自分は自分のままでいいんだよ、とメッセージをくれる児童書。読後感も爽やかでかなり久々の読書のいいリハビリになりまし...続きを読むPosted by ブクログ
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タイトルがマレーシア語の5,7,5,7、7ということにまず驚いた。帰国子女の子がなじめないかもしれない、と心配する気持ちはよくわかる。それによってとってしまう残念な行動も良くわかる。ただ、そんな子の気持ちを、芯をもった高学年の女の子が吟行をするという形で引っ張っていく結果、良い方向に変わっていくとい...続きを読むPosted by ブクログ