中原尚哉・他のレビュー一覧

  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    短篇の名手ケン・リュウが精選する中国SFアンソロジー。ヒューゴー賞の表題作を含む、7作家13作品を収録。

    ケン・リュウの英訳によって広く知られるようになった近年の中国SFがアツい。三体の劉慈欣は別格だが、それ以外にもクオリティの高い作品が多く、作家層の厚さをみせてくれた傑作短篇集が本書。ケン・リュ...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    現代中国SFアンソロジーです。人気作家のSF短編が一冊で読めるので、中国SF新参者にはとてもありがたい作品でした。
    現実とは異なる世界でありながら、現実の社会課題を抽象化し描いたような作品が多く、社会課題を見つめる良いきっかけになります。
    エッセイでも書かれていましたが、何かを成し遂げるための手段・...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    全般的に非常に品質が高く、多様性に富んでいて、とてもよかった。共通して美しい世界観があるのもよい。
    作者に女性が多いところがちょっと意外で、日本とは違うところだなと思った。
    圧巻だったのはやはり「三体」の劉慈欣。「神様の介護係」がよかった。
    あとは馬伯庸と郝景芳の作品をもっと読んでみたい。

    ## ...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    現代中国の様々なSF作家の作品を集めたアンソロジー。傑作揃いで非常に読み応えがあった。
    全体的にディスピアものが多く、激しく変動する中国社会に苦悩する作家達が、世界に示したある種のアレゴリーとしても受け取れる。
    一方で、美しい詩的表現が目を引く作品もいつくかあり、詩歌(漢詩)の国 中国 の豊穣な蓄積...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    百鬼夜行街、円、神様の介護係が面白い。特に人間3人を使って基本的な演算回路を作り、300万人集めて人力コンピュータを作るという「円」が素晴らしい。昔の日本のsfって、こういうセンスオブワンダーがあったんだよなー、と思いました。
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    中国現代SFのアンソロジーである。序文や収録されているエッセイで、中国SFはどう中国なのか質問されるという話が出てくるが、今回紹介されているSFはバラエティに富んでいて、一口で中国SFを定義できない。
    面白いのは、このアンソロジーが英語経由で日本語に訳されているということ。英語圏において中国現代SF...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    ケン・リュウの本を読んだのは、紙の動物園に続き2冊目ですが、今回も綺麗な文章で、秀逸な内容の短編集でした。前よりも理系カラーに傾き踏み込んだストーリーが多いかもしれません。
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    現代中国の本には全く馴染みがなかったが、この本はとても良かった。アジア的ディストピアの描写はなんとなく肌馴染みが良いし、翻訳もとても自然で読みやすい。また著者紹介のページを見ると、プロ作家専業というよりもいろいろな分野との兼業作家が多いのも興味深い。ここら辺、中国の検閲文化と関係しているんだろうか…...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    色々身構えて読み始めたけどそんな心配はいらなかった。
    中国とSFの結び付きとは、とか最近SF読んでいなかったな、とかポケットブック版は情報量多そうだな、とかそんな事を色々考えていたけど。

    子供の頃読んだジュブナイルSFを思い出すような、とにかくわくわくして読めた。
    カタログ的にどれか気に入った作品...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    これは傑作揃い! 中国らしい怪奇譚や幻想寄りなもの、悠久の歴史の自在な翻案、殺伐とした都会とワイルドな田舎。イメージ通りでありながら、それを超えた中国のイマジネーションの豊穣が展開していく。特に表題作『折りたたみ北京』と、『百鬼夜行街』は読み返したい。どちらも女性作家よ。ケン・リュウったら慧眼じ...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    表題作の他、数篇を読んだ。「折りたたみ北京」は、わかりやすいディストピア小説だが、その発想とそれを読みやすい作品にする構想力には畏れ入る。
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    「三体」を読んでなんか、もういいやというけだるさを覚え遠ざかっていたが、又好奇心がむくむくと。

    今回も期待に違わず、圧倒される「膨大な人口と国土を持つ」国の人物が描いた世界だった。執筆陣は30歳代がメインということもあって読んでいてパワーが迸る。如何せん、どうしても背後に習近平の顔がちらつくのは仕...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    「紙の動物園」を読んで中国SFに関心が高まっていたこと、以前知人にオススメされていたこともあって手に取った(三体もそのうち読もうと思いつつなかなか手が出ないのが恥ずかしい)。

    アンソロジーのいいところは何かしら自分の好みにあった作品がひとつは見つかるということと、表題作目当てで読んだら思わぬ出会い...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
     最近、中国の作家のSFが面白い。
    面白くてしょうがない。
     たくさん読みたいと言う時に幸せな一本。
    短編集なのでおもいきりひたりこめる。
     おススメ。
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    ちょっと解釈が難しいのもあったが、どの話も情景をありありと想像できた。SFの楽しさを久々に味わった。
    はじめての中国SFだったが、特に読みづらさを感じることもなかった。
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    中国SFのアンソロジー。
    陳楸帆(チェン・チウファン)「鼠年」「麗江(リージャン)の魚」「沙嘴(シャーズイ)の花」
    夏笳(シア・ジア)「百鬼夜行街」「童童(トントン)の夏」「龍馬夜行」
    馬伯庸(マー・ボーヨン)「沈黙都市」
    郝景芳(ハオ・ジンファン)「見えない惑星」「折りたたみ北京」
    程●(女へんに...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    表題作「折りたたみ北京」「神様の介護係」「童童の夏」「沈黙都市」が個人的に好み。
    イメージとしてあり得そうなディストピア感があるものや、文化的なものか、老人がいい味を出している作品が多い印象。
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    中国でのSF小説には百年の歴史があるらしいが、毛政権までは共産党施政下の科学教育教材の比重が大きかったらしい。

    本書が示す現代中国SF小説の質の高さは印象的だが、通読すると中国風の雰囲気をどことなく感じられる気がする。

    現代が既にある意味SF的な状況にあることもあり、それほどのハードなSF感はな...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    貴志祐介の「新世界より」アニメ版の絵が頭に浮かんでくる『沈黙都市』。もう少しスラップスティック色を強めれば筒井康隆の初期作品に比肩するような『折りたたみ北京』。中国古典文学の大仰さを現代に持ち込んだような『円』。そして小粒だけれど強い印象を残す『コールガール』など、宇宙ものは無いけれどバラエティに富...続きを読む
  • 折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
    現代中国SFアンソロジーという副題にたがわぬ、面白いSFが詰まっていた。ケンリュウの英訳をさらに日本語に訳してあるので、言葉使いは原典からどのくらい違うのかわからないが、発想やストーリーは十分堪能できる。
    劉慈欣(リュウツーシン)の三体はぜひ読んでみたい(オバマも読んでる)

    鼠年/陳楸帆:まだ鼠の...続きを読む