中町信のレビュー一覧
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初読みの作家さん。えらい昔の設定だなと思ったら、昭和42年に書かれたものだそうで、ほんとに昔の作品だった。確かに今や手垢のついたような叙述トリックだけど、この時代に既に生まれていたのかと思うとすごい気がする。つーか、この人がもっと有名になっててもいいんじゃないか。まぁ私が知らなかっただけかもだけど。Posted by ブクログ
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叙述トリックのおすすめ小説を探すと、大抵紹介されている作品なので読んでみました。時代背景が昭和で、携帯電話が普及している今は書けない話だよなあと思っていたのですが、この小説自体が1972年初出しと、大分古いのですね。津久見と秋子の対面を楽しみにしていたので、最後、突然終わってしまったのが残念でした。Posted by ブクログ
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最大の仕掛け(トリックとも違うのよ)がラストに来るので、そこまでは、端正なフーダニットなんて、少しらしくないかなと思いながら読んでいた。普通のミステリ読者なら、ここに絶対何かあるぞと考えるだろうディテールが、最後できれいに回収されるのが快感。作者さんのお気に入りだけのことはあります。Posted by ブクログ
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● 感想
非常に複雑で、様々な要素が絡みあった作品。冒頭で、鹿角容子という人物が死亡した事実が告げられる。事故とも見えるが、他殺とも思われる。容子の夫であり、刑事である鹿角圀唯が捜査をする。
容子が死ぬ前に、容子のもと恋人で、過去に容子をひどい目に遭わせていた松口秀明が溺死していた。その溺死する...続きを読むPosted by ブクログ -
プロローグで展開されるスリリングなシーンを、そのままに受け取っちゃいけないんだろうなあ、と裏を読みながら読むのはやはり楽しい。あちこちに播かれた、違和感のあるエピソードの意味が終盤一気に解き明かされていく快感は、これこそミステリという気がする。とはいえ、何かに気付いた登場人物がそれを伝えることなく死...続きを読むPosted by ブクログ
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大学教授で脳外科医である堂上富士夫の妻、堂上美保が突然、同窓会に向かったホテルの側の田沢湖で、死体で見つかる。同上の妻はミステリ作家でもあり、15年前に起こった事件について調べている様子だった。
15年前に学校で起こった殺人事件。名城貞吉という元教師が、殺害される。容疑者だった和久井俊一は、自殺...続きを読むPosted by ブクログ -
書き割りじみた情景描写を背景に、個性の感じられないキャラクターが、トリックやプロットの都合で、さしたる感慨もなくパタパタと殺されていく、血も涙もない(褒め言葉)正統派パズラー。パズルに無関係なものを思いきりよく切り捨てたような作風で、今の作家さんなら大山誠一郎氏辺りを思わせる。何度も底が抜ける多重解...続きを読むPosted by ブクログ
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なかなかに登場人物が多くて、関係性を把握するのが少々難しかった。誰もが怪しくかんじるけど、逆に怪しすぎる人こそ犯人じゃないんじゃないかと考えてしまうよね。
電報をトリックに使うの、正直電報自体がよく分かってないのだけど、そういう時代だったんぁなぁと思う。
尾瀬の水芭蕉は見てみたいです。Posted by ブクログ -
「〜の殺意」シリーズ、なんで「空白?」と思いつつ…
高校野球にまつわる不祥事絡みの殺人事件。なんとなーくで犯人を想像できてしまう感はあるのだけど、すごく読みやすい!
でもこういう理由の殺人って、なかなか実際には起こしづらいよなぁと思ったり…Posted by ブクログ