佐々木敦のレビュー一覧

  • キャベツになれ 数楽教師が教える数学よりも大切なこと ~人生のテストにはこれが出る~

    現役の数楽教師さすがです!

    数学かと思って堅い本かと思いきや、現役中学校の教師が世の中をバッサリ切り裂きながら、今を生きる子どもたちに全身全霊で伝えたいことを書き記しているかなりの力作。最近の教育本では1番インパクトがあり、何より深い。教育関係者でなくても『なるほど』と納得する言葉が多数。正直みんなが一度は読んだほうがいいと思...続きを読む
  • ニッポンの文学
    文学といいながら、いわゆるエンタメ(ミステリやらSFやら)にまで踏み込んだ内容で、とても読み応えあり。最初に書かれているように、純文学も一つのジャンルと考えての論考で、こういう切り口も断然アリだと思えた。どちらが優れているかっていう不毛なやり取りよりも、どちらも同列に扱う方が、寧ろ双方に対するリスペ...続きを読む
  • ニッポンの文学
    最近小説はSFしか読まなくなってたけど(SFだけでも読まなきゃいけないものがまだまだあるという焦燥!)、「ニッポンの文学」は少年時代にSFに熱を入れつつもあらゆる「文学」を縦断してきた佐々木敦先生による完膚なきまでのブックガイドになっていて

    あえて避けていた新本格ミステリなどあらゆる小説がめちゃく...続きを読む
  • ニッポンの文学
    朝日の書評?に上げられてたから読んだんだけど、おもしろかったー。
    春樹の登場を栗本薫などの流れにおいてるのもなるほどー、と。どうも栗本薫取り上げられてるの、あんま見たことなかったんでね・・・。
    著者のブンガク?愛があふれてて、この本読みたい!て気にさせられるのがいっぱい。今まで名前は知ってたけども、...続きを読む
  • ニッポンの音楽
    はっぴいえんど、YMO、渋谷系・小室系、中田ヤスタカと日本のポップミュージック史を4つの時代に区切って論じている本。僕自身の音楽史観と同じなので、内容には全く同意。
  • ニッポンの音楽
    70年代からゼロ年代にかけて、それぞれのディケイドにはっぴいえんど、YMO、渋谷系と小室系、中田ヤスタカといった「主人公」を置き追いかけていくので非常に分かりやすくすらすらと読み進めることができる一冊。
  • シチュエーションズ 「以後」をめぐって
    凄く良かった。東日本大震災という未曾有の事態にそれぞれに衝撃を受け、以後、それぞれの立場や距離から何かを成そうとしてきた表現者たち。その数多ある表現の中から特に、必ずしも「以後」に自覚的ではない作品の中に、「以後」の徴を見出そうとした批評集。挙げられている小説や演劇のほとんどが未読・未見だが、作品や...続きを読む
  • ニッポンの思想
    時代感覚と主客の距離感が絶妙。
    思想家をマンガのキャラのように要所に配置し、思想ファンへの配慮も事欠かない。
    続編『未知との遭遇』にも期待。
  • ニッポンの思想
    うーん。内容は日本の思想界の変容がまさに変容してるようで、本質的なところをグルグルしてたところが日本的だよね。っていう感じなのかな?だから、そんなゲームボードを降りて、東浩紀は一人ゲームボードのルールを組み立て直してる←今ここっていう風に捉えた。
    これを読みながら、佐々木敦と東浩紀の火花が論壇では散...続きを読む
  • ニッポンの音楽
    はっぴいえんど、YMO、渋谷系と小室系、中田ヤスタカを中心に日本のポピュラー・ミュージックの歴史をたどる。

    1970年代から2010年代にかけて、「外=洋楽=欧米」と「内=邦楽=日本」の関係がどのように変化していったのかという点に焦点が当てられている。(上記のミュージシャンはみな、まだ聴いたことの...続きを読む
  • 増補・決定版 ニッポンの音楽
    自分が知らないエピソードや、知識切り口などがあって、音楽をもっと興味深く聞けそうな気がする。
    こういった知識をもっと仕入れて、自分の中で熟成していきたい。
  • ニッポンの文学
    文学史としては、成功していないが、SFや本格ミステリを含めた小説の批評としては成功しているのではなかろうか。
  • ニッポンの音楽
    恐らく、それぞれの年代を代表させるのに、YMOやはっぴいえんど、ピチカート・ファイヴを持って来るのに、多くの音楽リスナーは不満を覚えるであろう。
    しかし、はっぴいえんどやYMOの項は面白く読んだ。
    が、以降、僕が興味がないのを割り引いても明らかにトーンダウンしていると思う。
    はっぴいえんどから小室哲...続きを読む
  • ニッポンの音楽
    1970年8月 はっぴいえんど「はっぴいえんど」
    1971年11月 はっぴいえんど「風街ろまん」
    1972年5月 井上陽水「断絶」
    1972年11月 大瀧詠一「大瀧詠一」
    1973年2月 はっぴいえんど「HAPPY END」
    1973年5月 細野晴臣「HOSONO HOUSE」(バック:キャラメルマ...続きを読む
  • 現代日本の批評 2001-2016
    批評が忘れ去られようとしている世の中で、その忘れ去られようとしている過程を年代ごとに紐解いていき、悲観論で終わるわけでなく、時代の空気と格闘し、「観客=外部のアイデンティティ」の復興を模索する。まさに文中で東さんも述べている通り、スポーツと同じ構造だと思った。当事者性ばかりがクローズアップされるが、...続きを読む
  • ニッポンの文学
    1番良かったのは高橋源一郎論。そしてここ30年ほどのSF史を過不足なくまとめたところである。これは、佐々木敦の講談社現代新書『ニッポンの--』のシリーズの第3弾、順番は《思想》、《音楽》、《文学》。次は《映画》だろうか。そのテキストは評者自信の生(なま)の声(好悪の感情)を抑えて綴られているけれど、...続きを読む
  • ニッポンの文学
    「佐々木敦」という著者を知らなかったのだが、これまで「ニッポンの思想」、「ニッポンの音楽」の2冊を下記連ねてきて、本書は第三弾らしい。

    80年代からの(純)文学の系譜を論じながら、その筆はエンタメ系であるはずのミステリーやSFを論じる時に最も熱を帯びる。

    それぞれの作者や作品に対するコメントは簡...続きを読む
  • 高校生と考える世界とつながる生き方 桐光学園大学訪問授業
    「私は この小説を書くときに、読んでくださる人が小学六年生までの漢字を読む力があれば読んでもらえるものと思ってこの作品を書き始めました」
    と「氷点」を書いた三浦綾子さんがいってらっしゃいました。

    この本の中で出張授業をされる先生たちは
    もちろん、その道のプロフェッショナルの方たちです
    そして、聴い...続きを読む
  • ニッポンの文学
     北上次郎さんの書評の対象になる、エンターテイメント小説。時代小説。
     そういうものが、多分、70年代とは異なる。
  • ニッポンの音楽
    2014年12月初版
    佐々木敦著
    ==
    1970年代以降、日本近代史における音楽の展開と今に至るまでの系譜を、「はっぴいえんど」「YMO」「渋谷系・小室系」「中田ヤスタカ」の、それぞれの10年史の変わり目を創ったアーティストに焦点をあてて整理した一冊。

    面白かった。全ての芸術はすべからく模倣から始...続きを読む