吉川潮のレビュー一覧

  • いまも談志の夢をみる~落語立川流、家元と顧問の五十年~
     (落語立川流のファンではなく)家元立川談志のファンが読みたかったことが書いてある本であり、往時を偲べればもうそれで十分なのであった。ザッツ・ア・プレンティ。
  • 談志歳時記―名月のような落語家がいた―
     松岡弓子の『ザッツ・ア・プレンティ』が「父親の介護記録なんだけど、その父親がたまたま立川談志だった」本だったとすると、『談志歳時記』は「恩師に最後まで付き合った教え子の記録なんだけど、その恩師が立川談志だった」という本。
     吉川潮が家元を直接看取ったわけではないけど、最盛期から晩年衰えるまでを、関...続きを読む
  • 談志歳時記―名月のような落語家がいた―
    立川談志が亡くなった後、その多くの弟子が、自分の談志にまつわる思い出噺を本にしました。

    しかし、その中でも抜群によくできたものが、吉川さんのこの一冊です。

    談志との出会いから、訃報を知るまでの出来事がここまで詳細に書かれたものは他に類を見ないでしょう。おそらく自伝よりもこちらのほうが内容はまとま...続きを読む
  • 談志歳時記―名月のような落語家がいた―
    不祥事で仕事を干された人に仕事場を提供する、来客に家にある品々を贈る、それだけではなく階下のタクシーのトランクに乗せ、雨の中、戸外で客人を見送る、新潟の農家と交流しながら毎年田植えと稲刈りを楽しむ、農家はその人柄をしのんでいる、娘の結婚式で娘を抱き抱え満面の笑みを見せる、ぬいぐるみ好き―。
    すべて立...続きを読む
  • 江戸前の男 春風亭柳朝一代記
    ご存じ、吉川潮先生の手になる春風亭柳朝の評伝。柳朝、いいなぁ。江戸前とはこういうことを言うのですね。談志が柳朝にだけは頭が上がらなかった等、興味深いエピソードが満載。
  • 江戸前の男 春風亭柳朝一代記
    落語家、5代目春風亭柳朝の伝記小説ではあるけれど、ある典型的な「江戸っ子」の破天荒な一代記として読んでも面白い。

    一時は志ん朝、談志、円楽とともに「四天王」などと呼ばれながら、他の3人とくらべるとどうも地味で影の薄い印象のある柳朝だが、この本を読むとそれもまたこのひとの「江戸っ子気質」に理由があっ...続きを読む
  • 待ってました!―花形落語家、たっぷり語る―
    昭和の名人について語る本は数多かれど、いまどきの落語家についてずずぃと見渡せる本は少ない。落語ブームならぬ落語家ブームという著者と三枝、円丈、小朝、志の輔各師匠をはじめとした10人の落語家との対談集。特に、新作落語を得意とする円丈、昇太師匠への著者のあたたかいまなざしが印象に残る。
  • 待ってました!―花形落語家、たっぷり語る―
    さすがに 吉川潮さんです
    それぞれの芸人さんとの
    「質問」が「的を射ている」ので
    「話」が
    そのまま
    「噺」にまで
    なっている

    ここに登場する「噺家」を
    聴いたことのある人は
    むろんのこと
    まだ
    未見の噺家さんも
    それはそれは
    興味深く
    その「座談」に
    同席することができます
  • 戦後落語史
     読むと改めてサライの「落語 昭和の名人」シリーズを聴きたくなる。ええ、改めて聴いていますとも。集めといてよかったよ。
     「落語史」の史観として、著者が談志贔屓であり、立川流に偏っているかもしれないが、とあとがきで描いておられるけれど、なかなかどうして。それぞれの噺家が自ら語った、ありはそれを聞き語...続きを読む
  • 戦後落語史
    戦後の落語史について書かれたもので、正直に言うとほぼ知っていることばかりであまり期待はしていませんでした。(一時期、この手の本をよく読んだんです。10年以上前だったか)

    特に期待をせずに読んだせいか、割と面白く読めました。こういう本とか「モダン・ジャズの名演名盤」とかの本は、判っているからスラスラ...続きを読む
  • 芸人という生きもの
    どんな時代でも
    その時代であるからこそ
    生まれた芸人がいる

    芸人たちの「芸」は
    むろんのことであるが
    生の姿に接して初めて
    伝わるものである

    しかし
    人はいつか亡くなる
    当たり前であるが
    芸人たちも
    その例外ではない

    CD DVD その他
    メディアでは残すことの出来ない
    その芸人たちの
    「芸...続きを読む
  • 戦後落語史
    思いっきり
    私説 落後史になっているのが
    うれしい

    吉川潮さんの「文芸」ファンなら
    文句なしに面白い
    巻末の 参考文献と年表を
    面白く感ずる人は
    文句なしに面白い
  • 戦後落語史
    東京の落語の歴史を総まとめした一冊。ただし東京のことだけなので、上方のことについては書いてないです。上方の出版希望!
    ちょうど落語についてお勉強したい頃で、特に落語社会についてはマジで無知だったものですので、ちょうどいいやと。どうして立川流・円楽一門が寄席に出られないのか、その理由である落語協会分裂...続きを読む
  • いまも談志の夢をみる~落語立川流、家元と顧問の五十年~
    吉川潮がどれほど立川談志を愛していたのかがよくわかる。
    よくわかるというくらいの「談志絶賛本」である。
    残念ながら、私自身が談志を好きでないので、評価を「並」にした。
    じゃ、なんで読んだのか。
    吉川潮が同窓の同学年・同学部だったからだ。
  • 待ってました!―花形落語家、たっぷり語る―
    人気落語家のインタビュー本。
    立川流顧問の吉川潮だからこそ落語家の本音に迫り、話を引き出せているような感じがする。
    特に立川志の輔のインタビューが良い。(ただ志の輔のインタビューではずれというものを見たことがないので、志の輔の答え方がうまいだけなのかもしれない)春風亭小朝や、三遊亭円丈など、なかなか...続きを読む
  • 談志歳時記―名月のような落語家がいた―
    声が出なくなった談志晩年の落語に、寂しさを感じつつ、記録としてとどめ、ダメだしすらする著者の心の揺らぎが伝わってくる。
  • 戦後落語史
     寄席には1回しか行ったことはないし、リアルタイムに「落語」を聞いたことはほとんどないが、テレビやラジオではよく聞いている。
     落語については、日本人のほとんどがその程度の興味だと思うが、これも伝統的な「日本文化」の一つと思い、本書を手にとってみた。
     聞いたことのある落語家の名前が数多く出てくるが...続きを読む
  • 戦後落語史
    [ 内容 ]
    その時、円生が怒り、談志と志ん朝は動き、円楽は耐えた…。
    落語界最大の抗争、落語協会分裂騒動とは何だったのか。
    志ん生、円生の復帰、ラジオ、テレビによる人気の沸騰、立川談志一門の協会脱退、寄席の衰退と復活。
    落語史に残る大事件から、時代を象徴する噺家の栄枯盛衰まで。
    四十年以上、「東京...続きを読む
  • 江戸前の男 春風亭柳朝一代記
    春風亭柳朝の一代記
    ハードカバーで読みましたが
    文庫版がお手軽でいいですね
    一気読みできます つまり読みやすいって事です あと泣けますよ