佐野晶のレビュー一覧

  • 三度目の殺人
    本当のことは分からないという話をしたら本当に本当のことはわからなくなったというお話。
    物語を語る視点としての、神の視点の排除って言うことなのかな?
  • 三度目の殺人
    ノベライズとは思えないくらい読み応えはあった。ストーリーは古典的な「藪の中」。ちょこっと「グリーンマイル」の不思議能力の味付け。

    弁護士モノだからかな?物証を追求せずに、証言をもとに真相を追求していくので、犯人性を争うところが迫力に欠ける。証言翻されて右往左往してるだけ。テーマが「裁くとは?」にあ...続きを読む
  • 放蕩伯爵、愛を知る
    ★3.5

    ザ・アインコートシリーズ1

    貧乏、放蕩、ヒーローがダメダメすぎ。
    15年も年上の悪女に掌で転がされてて情けないったら…真実を知るのも遅すぎるしただのアホ。
    なんだけど義弟にヒロインのことを相談したり、ヒロインと町の医者が仲良く喋ってるのを見て嫉妬(医者が若くてハンサムだなんておかしい!...続きを読む
  • 三度目の殺人
    ラストがもやっとはっきりしておらず、個人的にはこういう終わり方は好きではないのですが、答えの出ない問題提起として、そこまで含めてこの作品の魅力なのでしょうか…?
    弁護士という職業の日常を垣間見ることができ、改めてこの職業をされている方々への尊敬の気持ちを抱きました。
  • 三度目の殺人
    「ここではだれも本当のことを話さない」裁判ってなんなんだろう... 罪を裁くとはなんなんだろうって思いました。事件が起こるたび、じけんの謎を解く、暗闇に明らかにする...などと言われますが、この作品の三隅のような人だったら、明かせるんだろうか?弁護士の重盛と同じように読みながら「本当のことを教えてよ...続きを読む
  • 三度目の殺人
    映画は少し気になっており、書籍化されていたので読んでみる。
    殺人を犯した過去を持つ男が出所後、再度元雇い主を殺してしまう。主人公の弁護士達が、検察とやりあい軽罰を試みるが、被疑者の証言がどんどん変わり、翻弄されていく話。
    以前はこの終わり方だともやもやしていたが、本作はなにか効果的に心に届いた作品。...続きを読む
  • 灰かぶりの令嬢
    ★3.5
    子爵の私生児として生まれたヒロインと軍艦艦長のヒーロー。
    ヒロインは祖母と宿屋と営むも客足が遠のき、髪を売るくらいすっかり貧乏暮らし。そこへ上官であるヒロイン父に命じられたヒーローがやってくる。
    ヒーローは部下の妻達が未亡人となり悲しむ姿を見てきたので自分は結婚しないと決めている。
    その件...続きを読む
  • 三度目の殺人
    んー。映画のノベライズにしては臨場感がないな。終始静かなイメージ。真実が分かっても静か。何を伝えたかったのか。
  • 三度目の殺人
    映画を観て、もっと理解したいと思い読む。
    まぎれもなく三隅が社長を殺害したのであり(咲江説はなくなった)そして無期懲役になる犯罪をあえて三隅の希望に従って”死刑”にしたことが”三度め”の殺人なのだろう。
    でも、ここでなぜそこまで咲江をかばう?娘を不幸にしてしまった罪ほろぼし?でもじゃあ、なぜ北海道で...続きを読む
  • 三度目の殺人
    映画の小説版として書き下ろされた作品のようなので、正確には違いますが、タグは「映画化」にしてあります。

    CMを見て気になってはいますが、映画は観ていません。

    強盗殺人の疑いで起訴された三隅。
    被害者は解雇された勤務先の社長である山中。
    怨恨の線で情状酌量を狙う弁護士の摂津・重盛・川島。
    しかし、...続きを読む
  • 三度目の殺人
    裁判について深く考えたことがなかった。本当のことをあばくものだと思い込んでいた。
    そこでは 「真実」よりも「法廷戦術」や「訴訟経済」が重要視されていたりするんだろうか?さらに、「だれを裁くのか」さえ誰かの意思が入り込む余地があるだなんて!

    映像が目に浮かぶような語り口でしたが、映画も観てみたいです...続きを読む
  • 海よりもまだ深く
    主人公の良多のギャンブル好きはもうどうしようもない。常にお金に困っているから、実家から父の遺品を盗んで質に持って行ったり、最低な行動ばかり。
    でも良多のことを100%は憎めない。最低なんだけど、人間味があるからかな。別れた妻の交際相手に嫉妬したり、息子の前では見栄を張ってみたり。

    良多を見守る母親...続きを読む
  • そして父になる
    6年前に起こった病院での取違いにより、他人の子供を育ててきたことが分かった良多。
    親子とは何か?良多の親としての立場、子としての立場を通じて描かれる小説。

    ネタは面白いと思うんだけど、最終的には尻つぼみ感のある内容。
    雄大の視点や、二人の母親、二人の子供といった多人称視点で描かれていれば、
    より物...続きを読む
  • 海よりもまだ深く
    周りの人たちがあまりにも優しすぎる。淑子おばあちゃん、町田くん、そして千奈津姉さん、響子さんも冷たく接しているようでちゃんと愛がある。それがこの物語の救いだと思う。
    普通なら主人公は早々に見捨てられている。良多は幸せだが、それに気づいてるのかな?
  • 永遠を紡ぐ家
    <マッケトリック家>新章1
    シエラは息子の喘息を治すために、母イヴ・マッケトリックの庇護の下に入った。
    母親に捨てられた思いを抱えたまま、トリプルM牧場に住み、トラヴィスと出逢う。


    歴史があってタフな一族ってのは、マッケンジーだのマクレガーだのとMで始まるイメージなのかしら?

    今回は全三部作に...続きを読む
  • 遥かなる心
    <マッケトリック家>シリーズ第三弾。
    14歳で両親を火災で亡くしたキーガン。
    24歳で結婚した妻とは離婚し、愛する一人娘とはなかなか逢えない。
    永遠の別れと、永遠の愛…。


    <マッケトリック家>シリーズ中、一番ヒロインが不憫だった。
    キーガンは今までの二作を読んだ限り、割りと思ったことはスグに口に...続きを読む
  • 海よりもまだ深く
    主人公の良多に始終呆れてた。家族に大切さ、親の大切さ、気づくの遅すぎない?どれだけ自分勝手なのか。「そして父になる」もそうだったけど、やっぱり男性のほうが子どもなのかなあ(そういえば同じ名前)。父の硯を売らなかっただけマシなのか。違う違う、普通の人はそんな大事なもの売りませんって!

    これを阿部寛主...続きを読む
  • 海よりもまだ深く
    海よりも深い愛を、経験できることはとっても幸せなことだなぁ。
    表面から見える分かりやすい愛以外にも、見えないところで存在してる愛がこの世界にはたくさんあるんだろうな、と思った。
  • 月下に咲くは恋の華
    タイトルと絵柄には面食らったが
    肝心の中味は意外と面白かった。

    元々戴き物の本であり、普段読まないジャンル。

    シャーレイン・ハリス『ダンサーズ・イン・ザ・ダーク』
    普通の現代社会にヴァンパイアが共生しているという世界観が
    面白かった。
    どうも過去作品のスピンオフな様子。
    私は過去作品は未読だが、...続きを読む
  • 秘密のコテージ 伯爵夫人の縁結び I
    伯爵ヒーローx地味ヒロイン

    ヒロインを傷つけないよう、忍耐強く我慢してくれていたヒーローが
    彼女の名誉のために結婚を申し出てくれたのに
    もし愛がないならそんな結婚は嫌とか、わがままじゃないかね?
    ヒーローの勇気ある行動やヒロインを守る言葉に対して
    ヒロインのグチグチ悩み続ける石頭加減がもやも...続きを読む