金子薫のレビュー一覧

  • アルタッドに捧ぐ
    小説家を目指すニート青年が原稿用紙から飛び出してきたトカゲもどき(ファンタジー作品の動物なので実在はしない)の世話をする話。
    原稿用紙から実際に飛び出してくるからファンタジーかと思いきやそこから事件が起きたり話が展開したりするわけではなく、主人公もそれを当然として受け止めているのでファンタジーではな...続きを読む
  • アルタッドに捧ぐ
    成熟した文章表現と
    あまりに幼い主人公の思考とのアンバランスさ。
    主人公は学生なのだから考え方が幼くても
    不思議はないのだけれど、
    計算されてのことだとするとすごいな、と。
    自分の創作した世界の顕在化は
    創作する者にとっては一度は夢見ることだと思う、
    それを或る意味で実現させたわけですね。
    ”書くこ...続きを読む
  • アルタッドに捧ぐ
    今年の文藝賞受賞作。献本企画で頂き、光栄にも
    読ませて頂きました。

    難解なお話、というのが最初の印象。

    読み進めてゆくと、村上春樹さんの
    「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」
    をどういうわけか思い出しました。
    作者様がお好きなのかもと、ふっと考えついたり。

    主人公は、何故か物語の中...続きを読む
  • アルタッドに捧ぐ
    献本企画で読ませていただきました。うーん、正直言ってなかなか作者の世界に入れませんでした。アルタッドがとても魅力てきなのは伝わりましたが、カタカナや凝った表現が私的には邪魔になって、あまり入り込めませんでした。作者の力は感じましたが。つぎはもう少し気負いない作品でお目にかかりたいです。
  • アルタッドに捧ぐ
    文藝大賞の献本企画でいただいた。

    主人公の書く小説の中から出てきた(と表現していいのかどうか?)トカゲのアルタッドとの生活。比喩表現なのか何なのか、非常に不思議で幻想的な雰囲気の小説で、それが夢なのか、現実なのか、生活のスパイスの比喩表現なのか、そもそもファンタジー要素でアルタッド実際にいるんじゃ...続きを読む