金子薫の作品一覧

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作品一覧

2021/07/29更新

ユーザーレビュー

  • 壺中に天あり獣あり
    自由という名の牢獄。
    不自由な世界に自由を描く行為。
    輪郭がはっきりするほどに不自由さが牙を剥く。
    そうするしかないという帰結に物語は向かう。
    それを普遍的であると捉えるか陳腐と捉えるか。
    私は前者だ。
  • 双子は驢馬に跨がって
    驢馬に跨ってメタ的なファンタジーの世界を旅する双子の姿に、『はてしない物語』の冒険者アトレーユとその愛馬アルタクスを彷彿した。異なるのは「少年と馬」でなく「双子と驢馬」であるということ、それから『はてしない物語』は「読み出す物語」であるのに対して、これは「書き出す物語」であるということだろう。

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  • 鳥打ちも夜更けには
    これは「境界」についての物語だと思う。
    現実と夢、覚醒と眠り、現在と過去、小説と戯曲…。その間に確かにあるはずの境目は、とてもあいまいだ。その境目にはグレーゾーンが存在し、緩やかに一方から一方へと変化してゆく。あるいは、自分が覚醒していると思っていても、別の視点から眺めてみると、それは眠りの中なのか...続きを読む
  • 双子は驢馬に跨がって
    彼の想像力が好きだ。
    驢馬は驢馬のことを言っているのか、飼育されているのは誰なのか、その寓意性とでも呼ぶべきものが、好きだ。
    この物語は、小説を書くことについて語っているのだと思う。
    双子が驢馬に跨って親子を助けに来るだろう、という想像。想像は創造され、まず驢馬がU夫妻の元へやって来る。やがて双子が...続きを読む
  • 鳥打ちも夜更けには
    圧倒的な世界観。奇妙な状況なのに、生々しい手応えのある3人の心理描写。

    私はこの本を読み終えて、時代が変わっていく、また、変えていくときの、人間の物語りだと思った。

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