渡辺京二のレビュー一覧
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著者の失敗は「逝きし世の面影」などというロマンチックな題名をつけたことなのだろう。第一話の「自立的民衆世界」などというのも、美的イメージを喚起させてしまう。
大筋では、著者の考え方、近代社会というものの見方にはうなづけるので、読むに値する本ではある。Posted by ブクログ -
日本の原風景が日本に滞在していた外国人の記録を通して明らかにしている貴重な本。
現代日本の姿と対比すると有意義。特に仕事に誇りを持って個別に役割分担が細分化されていた個人事業の集積のような経済社会であった事が推測できるのが興味深い。Posted by ブクログ -
文庫本なのに600ページぐらいあります。買うとき背表紙の説明文とかもはや見てません。表紙に風情があったのと、この分厚くてごつい本を読んだという事実が欲しいがために手に取りました。
内容はふつうに良かったです。現代において「幸せとは何か?」を考えるときの参考になる気がします。Posted by ブクログ -
大航海時代と日本
この本の目線は当時の日本人ではなくあくまでも来日した西欧人で、まさに渡辺史学!
その意味では名著「逝きし世の面影」と同じだ
幕末日本に文化的優越性を持って現れた欧米とは異なり、対等性を示した日本
この当時もまた、逝きし世であるPosted by ブクログ -
江戸時代の日本を訪日した外国人の視点で文化、文明を紐解いていく。
失われたものは何であったのか?そして残されたものは何であるのか?
あらためて考えさせる一冊。Posted by ブクログ -
文化は滅びないが、文明は滅びる。失われた徳川時代の社会の姿を外国人たちの手記から探る作品。今では完全に失われてしまった過去の日本の姿に惹きつけられました。Posted by ブクログ
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秀作。
150年前に日本の一つの文明が存在し、消滅しようとしていた。
まだ自分が子供だった、50年ほど前にも僅かに残っていたと思う。
お金にとらわれない、時間にとらわれない、笑って生きる。
礼節はわきまえ、助け合う。
自然が豊か。Posted by ブクログ