穂高明のレビュー一覧
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東北大震災をめぐり、東京に住む小説家の姉、仙台で不動産会社に勤める妹、津波で死んっだ叔母、など震災で傷ついた心や絆を取り戻していく内容だが、とても心に響く文体で、今年最後に良い本に出会えてよかった。Posted by ブクログ
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人を好きになると陥ってしまう孤独感の濃さに噎(む)せそうになるという表現が秀逸でした。もうとっくにそんな感情は残っていないのにね。郷里からは決して見ることのかなわないカノプはいつかは自分の目で見たいという憧れが今でもあります。Posted by ブクログ
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人間が、いつの間にか、意図せずに抱えてしまっている不安や負担や重荷。
どうすればいいのかわからなくなって、一人でそれらを抱え込んで。
そうすることでまた重くなって。
そういうとき誰にでも、
救いの手を差しのべてくれたり
喝をいれてくれる人がいるということ。
忘れちゃうけど忘れたくないなあPosted by ブクログ -
誰もが秘密を抱えている。やるせなさを感じている。
でも、それでも格好悪くてもいいから生きていこうと思える、そんな作品。
(かといって完全な前向きな話ではないところもしっくりくる)
一つ一つが全くの単独の話ではないのもまた面白い。Posted by ブクログ -
夜の闇に降り注ぐ、月の光のように温かな作品。母親に先立たれた民子と母親の友人の息子、陽一。同じ学校に通う二人とそれを取り巻く家族の物語。月にまつわる4つの話が視点を変えながら語られていく。子供の健気さと強さに胸を打ち、親の教えの大切さを強く感じた。とても良い本に出逢えた。感動した。オススメ♪Posted by ブクログ
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舞台や登場人物は共通で4人の主人公の生活、生きることが描かれた物語。ファンタジー小説だけどあまりそうと感じないもっと日常に近い4つの話だった。
人の優しさを感じてじんわり出来て前向きになれる本。Posted by ブクログ -
第2回ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作。
解説の池上冬樹さんも書かれてますが、大賞でも良かったのでは。
まあ後に色々話題になった賞ですから、選定基準が曖昧なんでしょうな。
穂高さんには良い作品をどんどん書いて欲しいです。良かったです。Posted by ブクログ