紗久楽さわのレビュー一覧
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百の精神的な成長が描かれますが、だからこそ分かるのは、端から卍が百を一人の人間として尊重していたこと。その信頼に応え、また新たに出会う人々や過去に知り合った人々との再会を通してさらに人間的な成長を望み、変化していく百と、それを受け容れる卍の絆は尊い物に感ぜられます。
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百と兄さん 優しいのかいけずなのかと思っていたらあらあら最後の最後で兄さんの想いがわかってぐっと来た。卍は卍で祝さんだけでなかったんだ!千も素直じゃないから!でも、卍さんは可愛いがられるより、可愛がりたい人。判る!百が成長して少しづつ百にゆだねられる関係になってるのもいい!百は理屈でなく生きてるから...続きを読む
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賞をとられた辺りから主人公二人の絵をあちこちで見かけてはいて、苦手な絵だと思ってたし、今迄の江戸系のblの話しがあまり好きなものがなく、敬遠してました。
いやいや、読むべき、これ。
最高。
試しにって読んでみて本当に良かった。
エロあり、ラヴあり、人々は皆魅力的。優しく、激しく、美しい。
卍兄ぃ、ま...続きを読む -
美しい文章に今井キラの繊細な絵がぴったりで、この先ずっと本棚に並べておこうと思った。原作となった有明淑の感性には厭というほど共感を覚えた。文章越しに垣間見える彼女には憧れずにはいられない。Posted by ブクログ
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『名作は、かわいい。』という帯のキャッチコピーに違わず、とても可愛い、甘酸っぱい話でした。太宰治独特の、胸がきゅっとなるような話に、美しくて可愛い挿絵を付けることによって、よりこのお話が引き立つ気がします。とても良い本でした。Posted by ブクログ
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一目惚れして購入した、乙女の本棚の「檸檬」。暗闇に浮かぶ清冽なレモンイエローと温かみのあるオレンジ色を基調とした絵が、梶井基次郎の作品の世界観ととても合っていて素敵。ただ、ラストの爆破シーンの得意げな表情と飛び散る本にはどうしても笑ってしまう。Posted by ブクログ