ヘレン・ミアーズのレビュー一覧
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第一次大戦後、五大国の一つとして西洋諸国と同等の地位が与えられた日本。そして西洋諸国と同様に振る舞いアジア諸国に進出した日本。西洋諸国には認められ、日本には許せないれないのはなぜか。
アメリカ人によって書かれたことに意味があるが、同時に日本人だけが読んでいても意味がない本。アメリカ人にこそ読んでほし...続きを読むPosted by ブクログ -
何故日本はパールハーバー攻撃と言う無謀な賭けに出たのか?歴史をしっかり伝えてくれている良書である。東アジア研究者であるヘレンミアーズが、第二次世界大戦後1948年に描き、あまりにも史実に忠実だったが故に発禁になり、アメリカでも不人気だったといういわくあり名著。
本当の近代史を知りたい人にはおすすめで...続きを読むPosted by ブクログ -
GHQ労働局の諮問機関である11人委員会の一人である著者が、日本に対する占領政策について論じた一冊。
米国で出版されたのは1948年だけれど、当時はマッカーサーが邦訳を許さなかった。
「私たちは自分たちの行為なら犯罪と思わないことで日本を有罪にしている。これは正義ではない。明らかにリンチだ」とのよう...続きを読むPosted by ブクログ -
米国人の日本研究者が、占領の始まる時点で、日本が鎖国終了以来国際関係の中に置かれた経緯を、列強との関係を中心に大局的に見通している。
日米戦争を中立の視点から描かれると、まったくそうであったに違いないと思う。最初から戦争になっていない。
日本人がそう見ないよう、占領軍が施した洗脳は、今もって有効...続きを読むPosted by ブクログ -
パールハーバーはアメリカ合衆国の征服を企んで仕掛けられた一方的な攻撃であるというが、この論理では日本を公正に罰することはできない。なぜなら私たちの公式記録が、パールハーバーはアメリカが日本に仕掛けた経済戦争への反撃だったという事実を明らかにしているからだ。パールハーバーは青天の霹靂ではなく、然るべき...続きを読むPosted by ブクログ
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この本が終戦から間もない1948年に出版されていることは驚きだ。ペリーが来航して開国以来、日本は欧米、特にアメリカの背中を追いかけて近代化を成し遂げてきた。しかし何処で間違えたのか、やがて欧米と敵対し太平洋戦争へと突入していく。その日本の姿をアメリカを写す鏡であり、欧米がアジアで拡大させた植民地支配...続きを読むPosted by ブクログ
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歴史の評価には慎重でなければならない。日本が無謀な戦争に踏み込んだのは確かではあるが、あらゆる面からみて悪であったのか?アメリカはあらゆる面で正しかったのか?そして、そこから我々がくみ取るべきものは何か?戦前の日本には受け継ぐべきものは何もないのか?改めて考え直す必要があるだろう。Posted by ブクログ
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きっとたまに読み返すだろうな。
敗戦国日本は口をつぐむしかないし、日本人は後から何か言うことを言い訳と考えるから。。。
公平なアメリカ人がいたんですね。Posted by ブクログ -
著者のヘレンミアーズと言う人は何と聡明な人だろう。アメリカ人にしてここまで正確、かつ客観的に近現代日本史を理解し、極めて高いバランス感覚を持っている。稀有の存在だと思う。
題名にある『鏡』の意味は訳者あとがきに書かれてある通りだが、もう一つの意味を読み取ることもできる。つまり戦前の日本為政者の考え方...続きを読むPosted by ブクログ -
日本専門家でありGHQの一員でもあった著者が、日本が敗戦に至るまでの国際関係を客観的に振り返り、母国アメリカを痛烈に批判した書。1948年に出版、日本語訳は当時マッカーサーにより発禁処分。60年以上経った今、新書で簡単に手に取れることがすばらしい。太平洋戦争についての本は何冊か読んだが、どれも人物の...続きを読むPosted by ブクログ
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[ 内容 ]
何が日本を勝てない戦争に追い込んだのか?
日米関係の原点を知るための歴史に封印された知られざる真実。
[ 目次 ]
第1章 懲罰と拘束
第2章 世界的脅威の正体
第3章 改革と再教育
第4章 最初の教科「合法的に行動すること」
第5章 鵞鳥のソース
第6章 第五の自由
第7章 誰のた...続きを読むPosted by ブクログ -
日本の第二次世界大戦の敗戦は何だったのか、いや、敗戦後におこったことは何だったのかを考える上での好著。アメリカ人でありながら、アメリカの占領政策について批判的な視点を保っている。日本人が集団洗脳にかかっていく過程が垣間見える。この本は藤岡信勝が新自由主義史観を唱える時に、自らの正当性を主張するために...続きを読むPosted by ブクログ
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再読してみたヘレン・ミアーズの著作であるが、またしても読後に、言いようのないどんよりとした重たい気持ちになった。
ミアーズの主張は、ごくごく単純化して言えば、第二次世界大戦で暴走した日本は西欧列強の姿そのままであるという事だと思う。それは題名である”Mirror for Americans :...続きを読むPosted by ブクログ -
まだ読み途中。ユーモアを交え、淡々と状況を描写。なぜこれがマッカーサーから発禁処分を受けたのか不思議…あまりに素直に記述しているため都合が悪かったのか⁇
英文でも読みたい。Posted by ブクログ -
戦後GHQの諮問機関の一員として来日した人物。一発でマッカーサーから発禁食らったらしいが、判る。よく書けたもんだし、よく日本での出版に持ち込めたものだ。
アメリカは素晴らしい、日本は後進国で翻弄された駒だったみたいな描写に辟易する部分はあるが、全体に客観的で、それに従ってあの大戦、戦前から終戦に至る...続きを読むPosted by ブクログ -
戦後すぐにこのような本がアメリカ人によって書かれていたとは知らなかった。著者の考えよりも事実を淡々と紹介し、アメリカがすべて正しいわけではないことを主張している。マッカーサーが日本での出版を禁止したももうなづける。日本人が書いていれば間違いなく検閲にひっかかっただろう。この頃は当たり前の事だった人種...続きを読むPosted by ブクログ
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1948年に、東洋学を研究したアメリカ人女性の手によって、「日本はこういう考えの元に戦争へと突入したのだろう」と解き明かされた原著を、翻訳した本。
それにしても「アメリカの鏡・日本」というタイトルが秀逸である。このタイトルの意味が分かれば、本書の内容は8割以上読めたも同然である。
このタイトルが...続きを読むPosted by ブクログ -
世界中の誰もが納得のいく歴史の教科書を書くというのは、そもそも無理だと思う。勝てば官軍というメリットは間違いなくあるし、虐げられた事実を強く訴えれば他国を悪者に出来るメリットも間違いなくある。
この点で日本は、本当に外交が下手だと思う。目からウロコが落ちた本。Posted by ブクログ -
原著の古さをあまり感じさせない内容。
翻訳でも皮肉が伝わってくるので、原文を読めたらきっと面白いんだろうなぁ。
別に「日本は悪くないよ!」という日本擁護本ではありません。さして高くない新書なので、気軽にでも手に取ってみると良いと思います。Posted by ブクログ