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『シーラという子』のトリイ・ヘイデン、16年ぶりの新作!ジェシーは笑顔のかわいい九歳の少女。だが日常的にうそをつき、思いどおりにならないと暴力をふるう。両親に見放されて里親のもとを転々とするジェシーに降りた診断は、「愛着障害」だった。心理学者のトリイが彼女を担当するが……。感動のノンフィクション
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Posted by ブクログ
高校の頃から好きな作家さんで、久しぶりの新刊をワクワクしながら読みました。 色んな家庭環境がある中、あってはならない環境に身を置いている人は想像するよりもずっと多いです。そんな環境から身を守るためにこじれた子どもがトリィや周りのスタッフに支えられながら、新しい自分の居場所を見つけていくところが好きで...続きを読むす。その子の本当の気持ちや、恐怖心はどこから来るものなのか、推理しながら読んでいます。
全作品読んできた大好きなトリイ・ヘイデン16年ぶりの新刊。 初めて読んだ「シーラという子」から変わらないトリイが読めたことに心が震える。 暗闇の中1人で苦しみと戦わざるを得なかった子供が、トリイと出会い光溢れる世界の入り口を見つけた瞬間の笑顔の描写は何度読んでも感動してしまう。 解説が信田さんという...続きを読む所もまた素晴らしい。 訳者あとがきに書かれていた新作の出版が楽しみ。
トリイがウェールズに移り、ボランティアとして1人の女の子を相手にセラピーをする話。 ジェシーは日常的に嘘をつき、周りの人々をあらゆる手段を使って困らせてしまう。ジェシー自身の心の苦しみが伝わってきて、やりきれない気持ちになってしまうことがあった。 そんなジェシーに対して献身的に、愛情深く接するトリイ...続きを読む。ボランティアという形でなければ、もっと色々なことがトリイならできたのではないかとも思った。でも、少しずつジェシーにとって良い方向に事が運び良かったと思った。 そして現在、ジェシーが幸せで精神的にも楽になっているといいなと思う。
信頼できる大人にいうのが正しいのよ。 ものごとは決してよくならないという気になるときがあることは分かってるわ。でもね、たった一つでも本当のことから始めれば、そこから取り組んでいけるのよ。 本当のことをいうことが、あなたにとって安全な選択とは感じられないのは気の毒だわ。 本当のことをいう努力をしていき...続きを読むましょう。 誰もが幸せになりたい。誰もが愛とつながりにあふれた充実した人生を送りたいと思っている。不幸になることを選ぶ人などどこにもいない。もし自分がやっていることのせいで誰かが不幸せだとしても、それは最初から意図した結果ではない。どんな理由があるにせよ、自分がやっていることが気分をよくすることに役立つと思っていたのだ。 自分を不幸にするためにわざとそんなことをしたわけではない。ただそのときにそれ以上のことができなかっただけなのだ。 状況を変えるためには、非難するのではなく支援するほうに焦点を変えなければならないのだ。
トリイがイギリスに移ってからの物語。 効率化を求める現代においても、トリイが対話スタイルを変えてなく、少女と絆を作り上げていくことに、時代が変わってもこういうところは変わっていないと安心した。 このひとは密室の中で、時間をかけて一対一の信頼関係を築くことに本当に長けていると思う。 少女に虐待したのは...続きを読む誰なのか?先が知りたくてページを捲ってしまい、一気に読み終えた。 シーラという子の時代のように、若くて、ときどき感情的になるシーンはほとんどなくて、 この本では全てが熟練していて、安定している。年月の流れを感じた。
衝撃のノンフィクション。最初からノンフィクションだと知っていなければおもしろい(と書くと語弊があるが)小説だと思ってしまったかもしれない。施設に収容された9歳の少女。日常的にあらゆることに嘘をつく彼女と、週1回ボランティアで訪ねる作者とのやりとりの記録だ。少女に下された病名は“反応性愛着障害”だった...続きを読む。何が真実なのかわからない状況で手探りのやりとりを続けるうちに、ついに明らかになる驚愕の事実とは……。
望まれずに生まれてきたがために、愛情を受けることなく幼少期を過ごし、子どもらしからぬ嘘をつくことでしか生きていられなかったジェシー。心底同情したくなる一方で、こちらの信頼を損ねるような態度と出来事が続きまくったら、愛情を注ぎ続けることは困難になりそう。諦めることなく心を砕き続けた筆者には脱帽。ジェシ...続きを読むーの嘘で人生の一時期冤罪を背負わざるを得なくなったジェームスがその後立ち直っていることを心から願う。そして、ジェシー自身が、嘘をつくことなく今生きているのかどうか気になる。負の連鎖が生まれていないことを切に祈りたくなる。
トリイ・ヘイデンのノンフィクション。 『シーラという子』ほどの衝撃はなかった。自分が大人になったからかも。 日常的に嘘をつき、常に会話の主導権をにぎろうとする少女に、トリイが根気よく付き合い、彼女が言えなかったことを言えるように導いてゆく話。トリイと少女のやりとりが、長々と、詳細に書かれている。読...続きを読むんでいるだけで疲れるのだが、ノンフィクションならではだと思った。 個人的にはイギリスの紅茶とお菓子の文化に触れられる点が良かった。ボランティア先の施設、少女の実家、里親先に至るまで必ずお茶が出てくる。添えられている菓子がビスケットだったり、ティーケーキだったり、チョコだったりするが、本当に日常的にお茶とお菓子を嗜む文化なんだなぁと感じた。
『シーラという子』をだいぶ前に読んだ時の衝撃を思い出した。それからあの頃は、続けざまにこの著者のシリーズを読んで大人のひとりとして子どもに関わる仕事の大切さと困難な家庭のあるとこなどをあくまで客観的に知ってきた。 今回のジェシーという女の子もその延長線上で、という感じで読み始めた。違うところがまず、...続きを読むトリイ自身の立場の違い。違う国に来て正式な職務として取り組めなかったのは何と歯がゆい事だったでしょう。まして、今回のジェシーはこれまでの以上の強者で。 「うそをつく子」の本当の姿はすつかりはさらけ出せずに終わってしまったけれど教育現場と家庭の実態など辛い結末が尾を引く。
最初は「何て胸糞悪い子なんだろう」と嫌な気分で読み進めていった。 トリイとのやりとりで時折涙を流すのを読んで、マウントを取ろうと嘘をついてるのか、それとも本当に苦しんでるのか、どっちなんだろうと一緒に悩んだ。 後半、トリイがジェシーのことを大好きと書いてあるところにちょっとグッと来た。 トリイの...続きを読む振り回されないところ、この子の愛すべきところをちゃんと見つけてるところがすごい。 ジェシーが自己破壊してしまうところもせつなかった。わからないことが怖かったんだ。 読んでいくにしたがってせつない気持ちがわいてきた。ジェシーは幼い頃から寂しい、悲しい思いを嫌というほど味わってきた。何てかわいそうな子なんだろう。 最後、トリイに届いたジェシーからの手紙に思わずウルッと来た。 プロのダンサーになってたなんて!ジェシー素敵!親戚のおばさん気分だった。ジェシーがずっとずっと素晴らしい人生を送れますように。
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うそをつく子 助けを求められなかった少女の物語
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