鏡の背面

鏡の背面

1,100円 (税込)

5pt

薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で発生した火災。「先生」こと小野尚子は取り残された薬物中毒の女性と赤ん坊を助けるために死亡。スタッフがあまりにふさわしい最期を悼むなか、警察から衝撃の事実が告げられる。「小野尚子」として死んだ遺体は、まったくの別人だった。スタッフ中富優紀は、ライター山崎知佳とともに、すべての始まり、「1994年」に何が起こったのかを調べ始め、かつて「女」を追っていた記者にたどり着く。老舗出版社の社長令嬢、さる皇族の后候補となったこともある優しく、高潔な「聖母」の正体とは……。一方、指導者を失ったシェルター内では、じわじわと不協和音が……。疑念渦巻く女の園、傑作長編サスペンス。

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鏡の背面 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年08月05日

    やっぱり篠田節子さんは凄いわ。作品のスケールがとにかくデカい。それでいながら、細部は蟻の子一匹侵入を許さないような細やかさで、緻密に物語を構成、進行させる。一気読み必至のホームラン的快作。
    女性たちが抱える数々の傷や問題、宗教、救済、時にカルトなど、尋常ではまとめ切れないほどのエピソードをひとつの鍋...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月05日

    日本のマザーテレサと言われた女性が入居者を守るために焼死。調べると別人で連続殺人の容疑者だった。タイトル通り他人を真似て生きるうちに、その人の人格以上になっていた。生き直しと言ったらいいのかわからないけど最後の日記には迫力があった。
    面白い。

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    Posted by ブクログ 2021年07月21日

    ぐふぁ〜‼︎ 凄いなぁ、篠田さん。641ページ、かなり長いです。壮絶な、息苦しくなる話でしたが、早く早く先を教えて!って思いながら読みました。読み応えたっぷりです。

    この作品、沢山の要素がある。
    アルコールや薬物依存、性依存、自傷行為といった問題を抱える女性たち。その救済のための施設や関わる人々の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年07月17日

    読み応えあった。社会派小説家。一度、心を病むと人はなかなかその病から解放されることはない。また、心の動きが人を差配する。難しいテーマをとても丁寧な書き振りで読み手を引っ張っていく。また読んでみたい小説家。

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    Posted by ブクログ 2022年03月25日

    久々の篠田先生。
    ごめんなさい、多分、『女たちのジハード』以来です。
    キャラが光ってて良かった。面白かったです。

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    Posted by ブクログ 2021年09月07日

    心的外傷を負った女性たちが暮らす施設が火事に。
    「先生」と慕われるマザーテレサのような小野尚子が死亡した。しかし、遺体は別人だった。
    果たして死者は誰なのか。ミステリアスな冒頭から引き込まれ、文庫本641頁もアッという間。
    施設代表の優紀とフリーライターの知佳が、「先生」は誰だったのか、本当の小野尚...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月01日

    これはホラーか福音か?

    640ページの厚い一冊で手に取るのを若干躊躇しましたが、読み始めればスルスルと進みます。

    稀代の悪女と聖女の物語ですが、評判と実像は全然違う、という展開を想像していたので、何、そのまんまだったの?と、ちょっぴり肩透かしな感じで終わってしまった。

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    Posted by ブクログ 2022年06月17日

    割と冒頭の方であっさりと遺体の正体が分かり、そこから本当のテーマに入っていく。退屈はしないけれど全体的にやや冗長に感じた。
    主人公や優紀の人物像があまり浮かび上がってこなくて、一番人間らしくて印象深かった登場人物は長島だった。

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    Posted by ブクログ 2022年02月21日

    長かった。すごく深いテーマだし、聖女なのか悪女なのかという謎には引き込まれたけど、展開が冗長に感じて疲れてしまった。途中ホラー的なポイントは、さすが篠田さんでゾクゾクと怖かった。オカルト的な人たちが出てきたところは、こういうのって本当に女性は弱い。私もめちゃくちゃ信じちゃった。長嶋さんみたいな超現実...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月03日

    202106/骨太長編。オカルト的なとこで途中読むのやめようかなと思ったり、動機がいまいち理解しきれない(そこまですることに納得がいかない)とこもあるけど、読み応えあり、結局一気読みしてしまう面白さ。それにしても自分が認識していると思っていることなんて、ほんと不確かなのだなあと恐ろしくなった…。

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