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できないことは、できません。
やりたくないことも、やりません。
三葉雨音は他人に感情移入できない26歳。
同僚星崎くんの退職を機に、仕事を辞める。
他人に興味を持たない長所を見込まれ三葉は
「お見舞い代行業」にスカウトされ、
移動手段のないお年寄りの病院送迎や
雑用をする「しごと」をはじめる。
文芸界の注目著者が
「めんどうな人」の機微を描く!
【主な登場人物】
◆三葉雨音 26歳。職業はお見舞い代行。
他人に興味がない。
◆霧島開 三葉の雇い主。
喫茶店の店主で、ホットケーキが苦手。
◆リルカ スナックで働く、
感情豊かで共感能力が高い霧島の彼女。
◆星崎聡司 三葉の元同僚。
湯気の立つ食べものが苦手。失踪中。
【依頼人たち】
◆田島セツ子 病院への送迎。聞き上手な80代。
◆権藤 肝臓の病気で入院中の70代。
因縁の相手。
◆清川好美 手術の付き添い。
配偶者なしの42歳。
Posted by ブクログ 2024年02月14日
好きだなぁ、寺地さんの小説。
自分の中にモヤモヤありながらうまく言葉に出来ない、怒りとか気落ちとかに変換されてしまう感情をとてもたくみにうまく小説の中で表現してくれる。
そうなんだよ!と思う場面や心情が沢山あった。
特に対、人!に関しては相手が他人だったり知人だったり友人だったり家族だったり…その距...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月01日
母親との確執を乗り越えた子どもたち(ほぼ成人たちなのですが)の物語でした。
三様の支配的な母親が登場します。
雨音の母、星崎母、吉沢母です。出番は多くないものの印象は強烈でした。自身の思考範囲の中に子どもを押し込め、いつまでも支配下に置こうとしているように見えます。
厄介なのは「子どものた...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月02日
寺地はるなさん初読みの1冊。果たしてそれは誰の責任なのか。自分の問題は自分の責任。他人の問題は他人の責任。主人公の三葉が教えてくれます。
三葉は、他人に対して気を使う、建前やお世辞を言うということを全くしない。他人と同調しない人物。人によってはそれが無責任であると感じたり不愉快だと思う人もいる。
で...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月19日
コロナ禍に向かうなか、三葉雨音26歳の話は淡々と進行していくようであっても毅然とした温かさを感じてしまった。彼女には取説がある。察することができないのでして欲しいことも、して欲しくないことも言葉にして言って欲しい。できないことは断るので遠慮はいらない。付添いサービスを利用する依頼者に必ずそう説明する...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月27日
今は、性格っていうより病院に行ったら病名がつくのかな?という感じの三葉と元同僚。こういう人、前の職場にいたなーと思った。そういう人が多いから小説になるなかな…。「しごと」も良い。今そういう仕事が本当にある、と知ったばかりだったのでそれも私にはちょうど良かった。それぞれのその後がとても気になるから続き...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月11日
雨音(あまね)という
自分の名前が嫌いな「三葉」は
基本的に他人に興味がないし
空気も読まない。
言われた言葉は額面通りに受け取るし
自分も言葉通りの行動しかしない。
そんな彼女が暮らす部屋の大家さんは
喫茶店を経営していて
そこのお客が依頼してくる
病院への送り迎えやお見舞い代行を
三葉に仕事と...続きを読む
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