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海外旅行でインスタにアップする写真で“本当”を実感する僕たち、ネットショッピング依存症から抜け出せず夫に携帯を取り上げられた妻、自分たちだけの“印”を世間に見せるために動画撮影をする夫婦――。SNS短編3部作。
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Posted by ブクログ
凄い目線で世間を見てる人だなと思った。世界に広く発信するツールのはずが、どんどん内向きになる。SNSの嫌なとこが1冊に全部詰まってた。
初、本谷有希子氏。あっという間に集中して読んだ。 どの短編もガリっと塊でもぎ取られる感触。私、どれかに当てはまってしまってるだろうか? SNSに振り回されてないつもりだけど、気付いてないだけかな。 そう考えること自体が意識の中に入り込んでる。と怖くなった。 また本谷氏を読みたい。
様々なモノに依存する人々のお話。もう気持ち悪くてイタくて見てられない……!なのに先が気になってどんどん読み進めてしまう中毒性。いい意味で不気味な一冊でした。誰かの日常を盗み見たかのようなリアルな読後感です。
リアルにありそうな話で、続きが気になってすらすら読める。 リアルにありそうな話だからこそ、ラストがガクッとなる感覚で衝撃でした。
日常から逸脱していない所がさらに不気味さを際立たせていました。SNSに夢中になるグループの話がゾッとしました。
SNS三部作(と期待して読むとちょっと違うかも。虚構と現実といった感じ。) 冒頭「本当の旅」のうすら寒〜〜い、痛々しい〜〜感じがもうたまらん。 SNSでは「イケて」て、他の人とは違う、クリエイティビティ溢れる仲間たち、であるところの40前後男女3人組がクアラルンプールへ旅をするお話。40ってとこが...続きを読むリアルに痛すぎてつらい。 SNSを、スマホを通して見る自分たちだけが本物。人生は金じゃない、大切なのはクリエイション。写真に写りこんだ冴えないおばさんも、動画の途中で外国語で文句を言ってきたおじさんも、トリミングしてしまえばなかったことになる。大丈夫、マジでチョーイケてる。 読んでいる間ずっと心がざわざわおしりがモヤモヤ落ち着かない。でも読んじゃう。 この痛さを真正面から真剣に描くあたり、本谷さんの悪口スキルをひしひしと感じる。 そしてとっても後味悪い。最後の最後までやってくれるわねという感じ。恐れ入ります。 3話とも、SNSというよりは何かしらに依存する話かなあ。本当の自分、とは。
世の中を皮肉ってる角度が好きだなぁ。自分は全くテンション上がってない感の描写(向こうで盛り上がってる3人を"3つの点"と表現するあたり)がとても好き。SNS三部作といいつつ、最初の1作以外はSNS関係ないのはご愛嬌。
共感というか、あぁという部分が何度も訪れてしまうということは自分にも当てはまる思い出される何かがあるということなのかもしれないなと。 snsというしがらみに自分も自らこうやって踏み入れているということを改めて実感して少し怖くなった 適度な距離に自分は居れているのだろうか
SNS三部作!と背表紙に、わざわざ書くのがあんまりわからなかった。 でも、本谷さんの作品の何とも言えない不思議な雰囲気は好き。 「本当の旅」のあの若者感が凄く妙で、本当にいそう。その内面も上手く表されていて、すげえなって単純に思った。 「奥さん、犬は大丈夫だよね?」は、何だろ、これもまたこんな...続きを読む感じの関係ありそうで。 最後がこんな展開になるとは予想としてなくて…。 「でぶのハッピーバースデー」の“印”って考えは、ちょっと分かるな。うん。 何だろ、そこから逃れたいけど逃れられない。 何でも無いはずで、自分だけがそう思ってるだけで。 あと、それを言い訳にしてしまっている自分もいて。 ねぇ。
3編からなる短編集。 一発目の「本当の旅」 これはもうホラーとしか言いようがない。 見ていられなくなるような痛々しさ。 私は1番この作品が好きだったな。 解説も作品をなぞらえて、 ウィットに富んでいて面白かった。
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本谷有希子
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