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小さな焼き菓子屋「初」は、無愛想な青年菓子職人が営む和の食材を使った西洋菓子店だ。丁寧に作られた「初」のお菓子は食べるとちょっと心が満たされて――しんどくも愛おしい、豊かな日常とおいしいお菓子の物語。
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Posted by ブクログ
モノはなくなるけど、思い・想い出は残る 店員さんと店長さん、いいコンビw 本の中の通ってみたいお店がまた増えたな〜( ˘ω˘ )
無骨でシュッとした職人気質のイケメン店長とかわいらしくもスパッとクールなツッコミを入れてくれる店員さんの二人で営む焼き菓子専門店「初」をめぐる連作短編。 入れ替わり立ち替わり現れる主人公の視点で繰り広げられる物語は砕け過ぎず、装飾過多にもなり過ぎずの程よい塩梅でサクサクテンポ良く進み、これぞライト文...続きを読む芸ジャンルの持ち味なんだろうなぁ。 皆それぞれに日々の中で答えの出ない迷いに揺らされ、そんな中、丁寧に仕立てられた焼き菓子に出会うことで「自分なりの答え」を見つけていく。 遠慮のないご近所さんの煩わしさや親世代との確執を描きながらも、物語を通して描かれるのは『程よい塩梅』でそれぞれの抱える軋轢に向き合い、寄り添う丁寧さ。 扉を開いた時に最初に現れる店主(だったはず)の初音さんからのメッセージ、一話で描かれた家族との確執が鮮やかに回収される最終話はふたりが「初」という店に辿り着いたことで得られた喜びと、そこから生まれる物語はまだ続いていくことを示唆して終わる。 世の中から押し付けられる無遠慮な押し付けに怒ってもいい、許せないことは許さなくてもそれでいい、と「おいしい焼き菓子」が手渡してくれる喜びと共に寄り添いながら生きていくことが丁寧に穏やかに描かれていました。
表紙買いしましたが、お陰でいい本に会えました。 焼き菓子という小さな一口が救いになって胸に灯りを灯すようなお話が四篇、主役は移り変わるのにどれも共感できるような部分があって、響くものがありました。四話目は話の締めくくりとして店の中の人の話になりますが、その他の三話がただの客目線の話なのがいい。店員が...続きを読むしゃしゃり出て口を挟んで物語が進むのではなく、ただ客がこの店に出会い自分で感じるそのきっかけがこの店にあることが、このお店が本当に京都烏丸にあって私もいつか客として世界に入れるような地続き感を感じて嬉しくなる。 実際読み終えて「京都」「烏丸」「焼菓子」で検索してしまいました。残念ながら焼菓子屋初は見つからなかったけど、実在してる気がしてる。
無愛想な店長(関東人)と優しく明るい店員(京都人)が二人でやっている焼き菓子店。そこに訪れてくる何かを抱えたお客が、焼き菓子を通して少し前向きに一歩を踏み出す短編集。 焼き菓子が美味しそうだし、四条のあたりに本当にお店がありそうな描写がいい!探しに行きたくなった。 店長と店員も抱えてるものがあるんだ...続きを読むけど、ラストの短編でお互いの問題を曝け出せる関係ができていて、ちょっと続きがあってもいいなあと思う。京都人である店員が京都人の厄介な部分に悩んでいる描写が好き。
できたばかりの焼き菓子屋にやってくる人々。 焼き菓子屋さんを中心に話が回っていますが 人の話より、出てくるお菓子たち。 非常に美味しそうです。 食べてみたい! と思うものが多々。 話が面白くないわけではないですが そちらの方が印象にあります。 従業員も店長も、父親と確執があるようですが 思う通り...続きを読むに行動してよろしいかと。 後悔は、少ない方がいいです。
1話目は出てくるお菓子にワクワクしたけど、3話目以降は文章の雰囲気が変わって、更にお菓子よりも人が中心になったような感じ。 個人的好みとしては、お菓子が中心の方が好みなので、だんだんトーンダウンしてしまった。 自分の行動範囲にあったら、是非行ってみたいお店ではある。
うーん。 お菓子はとっても美味しそうなんだけど、一人称過ぎてちょっと読みにくい気もする。 2話まではとても良かったんだけどなぁ。 結局、わたしはこの人の文章が好みでなくて頭にあまり入ってこなったんだろうな。
とてもいい話なんですが、3話まで、とても切なくなってしまいました。でも、最後の終わりかたがとてもよかったです。
つらいときに限らず甘いものは正義です。 終始食べたいお菓子がずらずら出てくるので、飯テロならぬ菓子テロに遭うこと間違いなしです。 こんな焼き菓子専門店行ってみたい。店長との仲はゆったり進展していきそうで最後のあたりはにやにやします。 読み切りですが、続きが出てもいいなぁと思いました。
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