口笛の上手な白雪姫

口笛の上手な白雪姫

575円 (税込)

2pt

「大事にしてやらなくちゃ、赤ん坊は。いくら用心したって、しすぎることはない」。公衆浴場の脱衣場ではたらく小母さんは、身なりに構わず、おまけに不愛想。けれど他の誰にも真似できない多彩な口笛で、赤ん坊には愛された――。表題作をはじめ、偏愛と孤独を友とし生きる人々を描く。一筋の歩みがもたらす奇跡と恩寵が胸を打つ、全8話。

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口笛の上手な白雪姫 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    8作の短篇集。小川先生は短篇の名手ですね。
    ここの8作はそのどれもが、自分の世界を偏愛する孤独な主人公たちだ。表題作も好きだけど、「亡き王女のための刺繍」「仮名の作家」がお気に入り。「仮名の作家」は怖いなぁ。

    0
    2023年01月16日

    Posted by ブクログ

    彫刻や博物館の展示品や声など、普段あまり注目されなそうなモチーフへの深い洞察や想像力に圧倒される。赤ちゃんや子供の描写が特に好き。
    人とあまり関わらずにひっそり暮らしていても、生き物やモチーフに対する敬意で瑞々しく生きている。

    0
    2021年12月26日

    Posted by ブクログ

    小川洋子さんの短篇集。

    「先回りローバ」
    「亡き王女のための刺繍」
    「かわいそうなこと」
    「一つの歌を分け合う」
    「乳歯」
    「仮名の作家」
    「盲腸線の秘密」
    「口笛の上手な白雪姫」


    「先回りローバ」
    「亡き王女のための刺繍」
    「盲腸線の秘密」
    個人的には、この短篇が好きだった。

    なにか静かな

    0
    2021年03月06日

    Posted by ブクログ

    静かで不思議、そしてなんとなく寂しさが伴う短編集。主人公たちは自分だけの秘密の世界を孤独に、でも毎日しっかりと生きている。そんな感じがしました。

    特に好きな作品は、「かわいそうなこと」と「仮名の作家」。思わず泣いてしまったのは「一つの歌を分け合う」。

    「かわいそうなこと」は「かわいそう」と思った

    0
    2021年02月18日

    Posted by ブクログ

    8つの短編小説。
    どれも出てくるひとが愛らしい。
    悪い人はいないし、一生懸命に"こだわり"をもって生きている。
    その"こだわり"をなんとなく理解できるから、不思議だ。
    きっと、真の人間心理を理解している作者の手腕だと思う。
    個人的には『仮名の作家』と『口笛上手

    0
    2020年10月13日

    Posted by ブクログ

    先回りローバ、
    盲腸線の秘密、が特に好きだった。
    特に、秘密の作戦の話は厨二病感が強くて笑った。

    今作は特別グッとくるものは無かったが、どれも期待通りの小川洋子ワールドで、心地よかった。

    0
    2023年05月21日

    Posted by ブクログ

    かわいそうなこと が特に好き。クジラが自分の全体像を見れないことなんて考えたこともなかったし、ツチブタの存在なんて知らなかった。

    0
    2023年03月21日

    Posted by ブクログ

    人間個人の、存在としての痛々しさに苦しくなりながら読む。

    身の回りの出来事や、自分の意識や認知の段階ではやり過ごしていることを豊かに発酵させて、あるいはジャムを作るように煮詰めて書かれているようだ。

    痛い。ほんとは生きててずっと痛い。傷が痛む

    ただ、それを注視していてもどうにもならないし、日々

    0
    2022年08月02日

    Posted by ブクログ

    小川洋子さんの著作でこのタイトルとなると、期待しかない。
    浮世離れしていて、透明感があって、切なくて胸が苦しくなるようなお話もあって…読んでいる間現実を忘れるという意味で、小川さんの本は時々強烈に読みたくなる。

    8篇の短篇集。それぞれ短いからさらっと読めるのだけど、その中にワールドが出来上がってい

    0
    2022年05月04日

    Posted by ブクログ

    私たちは制限のある空間を生きている。
    でも、一人ひとり心の中にこだわりがあり、それに夢中になれることを幸せだと感じる。
    その幸せが膨らみ外に飛び出そうとしているのに飛び出せない、いや、あえて封じ込めてしまう自分がいる。
    誰もが持っているであろう感情を起こしてくれる短編集でした。

    0
    2022年03月12日

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