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ウサギのロぺは、ちほと健治きょうだいの大のなかよし。ある日、ゆくえ不明になった健治たちをさがしに出かけたちほは、ロぺの案内でクレヨン王国へ。そこで、悪魔のアオザメオニと対決することになったが、それには、どうしても伝説の花ウサギのすむヤマボウシの木を見つけなければならない……。『クレヨン王国の十二か月』の姉妹編。
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Posted by ブクログ
クレヨン王国シリーズの中でも、好きな作品。 ちほとうさぎのロペがあくまに変身させられたお兄ちゃんを救うための冒険物語。 クレヨン王国のテーマである自然の大切さをテーマに、元気なちほとロペが大活躍する。虫や魚に変えられてしまったお兄ちゃんたちの、それぞれの視点から見つめる自然破壊の悪影響も、私の自然に...続きを読む対する考え方を育ててくれた。 子どもにも、ぜひこの本やその他のシリーズを通して自然を感じてほしい。
自然破壊・環境問題について深く考えさせられる作品。山へハイキングへ行ったちほの兄・健治と同じ班の児童3人、校長先生が悪魔のアオザメオニによって虫や鳥、魚などに姿を変えられてしまう。ちほと飼っているウサギのロペは兄の救出へ向かう。 ヒキガエルが毎年産卵する池へ向かう途中に高速道路が敷設され、多くの...続きを読む仲間が死んでしまったり、せっかく水辺を見つけても洗剤などで汚されていたり、無数の生き物が棲息する池が工事により枯渇の危機に陥ったり。生き物の目線から描くことで、自然破壊の影響を間近に感じることができる。 ヒキガエルのエピソードは特に印象的で、幼少期から深く心に残っている。今はカエルや虫とふれあったりはできないが、生き物側の視点は忘れてはいけない。 レモン色の満月と白いヤマボウシの花の描写がとても幻想的で、やさしい挿絵もたまらなく好き。
私も昔うさぎを飼っていたので、読んでいて子供のころの思い出が蘇っていろいろな気持ちが押し寄せました。ロペは福永さんが飼っていたうさぎさんの名前なのですね。植物への観察眼がすごい福永さんですが、うさぎを見つめる目も優しく、心が温かくなりました。(私は子供のころ、こんな風に生き物を見つめることはできなか...続きを読むったな…、と反省もしました) 巻末にロペちゃんの写真が掲載されていてかわいかったです。 物語は今回も秀逸で、校長先生や子供たちがカエルやテントウムシになって懸命に生きる様子がなかなか考えさせられます(特に、フナになったお兄ちゃんの行動は感動的でした)。人間は自然をもっと大切にしなければと嫌でも思ってしまいます。 とても面白い本なので、みなさんにおすすめしたいです。
子どもの頃は「クレヨン王国の十二か月」が好きすぎて、ユカちゃんやシルバー王妃が登場しない上に知らない植物の名前が多すぎてあまり面白いと思えなかった。 けれど何となくずっと気になってはいたので、今改めて読んでみたら、とても素晴らしい作品だった。 三木さんの挿絵もあってとても愛らしい印象だけれど、自然破...続きを読む壊に警鐘を鳴らす辛辣な内容で、大人な今の方が断然胸に響きました。 クレヨン王国だけに色の描写が美しい。
最後はついついうるうるしてしまった。やっぱり子ども向けと言う事もあり、案外あっさりしている。その後が気になって仕方が無いんですが・・・。
前作のクレヨン王国とは連作ではなくて、登場人物からすべて別のお話。 結構社会的メッセージが強くて、最後は切ないです…人間っていうのは傲慢な生き物だなと考えさせられる物語なので、大人でも十分楽しめる作品☆ ロペには実在のモデルがいたのねぇ。巻末の写真が可愛らしい! それと挿絵も可愛らしいです☆
2008/03/24読破。 昔読んだ事があった本。クレヨン王国の話としては2巻目にあたる。 人間と地球。人間と動物。人間と人間。それぞれの関係を厳しくも暖かい目線で知らせている話。 福永さんの文体はやわらかくて、でも甘いわけではないので、大きくなってからも読める本だと思った。
サラッと辛辣すぎて笑った。 ちほは、なんだかかなしくなりました。 このきれいな海が、くさっているというのです。 くさっているのは、海ではなくて、漁師たちではないでしょうか。p26 そのひょうしに、クレヨンは、ばらばらに海の中にとびこんでしまいました。 「あ、クレヨンの投身自殺だ!」 と、男の子た...続きを読むちがわらいました。p27 全体的に良い話だけど、落ちをどうせならきっちり〆てくれた方がすっきりできて良かった。
子供の頃に読んで、難しいことはよくわからないなりにラストシーンの切なさやアオザメオニの怖さだけ記憶に残ってた。 大人になって改めて読むと、かなりしっかりと環境問題をテーマにしてることに驚いた。 書かれた当時は80年代、まだ公害問題も過去の話ではなかった時代だもんね。作中で書かれてるような再開発推進派...続きを読むと反対派の対立も、当時なら子供にとってもニュースで聞いたりしてまぁまぁ身近なものだったんだと思う。 たぶん発売された時代の子供の感覚で読んでたら「こんな環境破壊なんてひどい!」って感想を抱いたんだと思うけど、令和の大人の立場で読むと「人間の生活水準維持と自然の保持、両立させられる道があれば本当に素敵なのにね……」って思っちゃう。 変な押しつけがましさがないから、読むタイミングによって受け取り方が変わるんだなぁ。 記憶に残ってたラストシーンは、思ってたよりだいぶあっさりだった…… もっと悲しい感じだった気がするけど何か他の話と混ざったかな?
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