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神話を学ばないということは、人間を学ばないということに、ほとんど等しいかと思えるほどなのです――(本書より)。宇宙、自然、人間存在の本質を問う、はじまりの哲学=神話。神話を司る「感覚の論理」とは?人類分布をするシンデレラ物語に隠された秘密とは?宗教と神話のちがいとは?現実(リアル)の力を再発見する知の冒険。/ この一連の講義では、旧石器人類の思考から一神教の成り立ちまで、「超越的なもの」について、およそ人類の考え得たことの全領域を踏破してみることをめざして、神話からはじまってグローバリズムの神学的構造にいたるまで、いたって野放図な足取りで思考が展開された。そこでこのシリーズは「野放図な思考の散策」という意味をこめて、こう名づけられている。――「はじめに カイエ・ソバージュ(Cahier Sauvage)について」より
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Posted by ブクログ 2014年09月24日
神話は、具体的な世界との関わりの中で生まれれる。
この本の中で紹介されるいくつかの神話を読んだとき、たしかな感動があった。
なぜ僕は今、神話に感動するのか。
きっと、僕が、具体的な世界に目覚めはじめているからだろう。
これまで浸ってきた、観念の世界から脱出しつつある。
神話と宗教の違いが、この本...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年07月27日
人類学者の中沢新一によるカイエ・ソバージュシリーズの第一弾。
僕にとって初めての中沢新一。
とりあえず気になるところをつらつらと書いてみる。
以下ネタバレあり。
第一章人類的分布をする神話の謎
・北米インディアン版の竹取物語では両親に愛された娘は中国の纏足のように足が小さい。皆が求婚するが断り、...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年11月02日
面白い・・・二日で読んでしまった。
ただし、注意しなければいけない。実際に存在する神話を題材としているが、学説というわけではない。学術的な裏付けのあるハナシではないのである。レヴィ=ストロースや南方熊楠などの研究に基づいてはいるが、この話は中沢新一という思想家の、あくまで一つの、世界の捉え方である...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
中央大学教授、2006年度からは多摩美大で芸術人類学を研究される、人類学者であり宗教学者の中沢先生の、中央大学での「比較宗教論」の講義録『カイエソバージュ』シリーズの第一弾。
国家や一神教が発生する前の人類(旧石器時代後期から)は、神話という様式を用いて宇宙における自分たちの位置や、自然の秩序や人生...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
「人類の思考のすべての領域を踏破する」試みの全5シリーズの1冊目。主題は「人類最古の哲学」として神話です。最初、自分には読み切れないかなと思っていましたが、時には笑いながら楽しく読み切ることが出来ました。「宇宙」とか「愛」とか「闇」とかを曖昧で面倒くさいものをしっかり内容しながら何かを構築するって素...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年07月07日
中沢新一 「カイエソバージュ1」神話のもつ哲学性についての講義録。哲学性とは 宇宙、自然、人間存在の本質を問うこと。神話=人類最古の哲学という命題のため、シンデレラを主な素材として扱っている。わかりやすい
結論「神話は 人間に 自分にふさわしい つつましい場所を 宇宙の中で与えようとした哲学」
...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年05月02日
大昔にニューアカなどといわれていたときに何冊か読んだことのある中沢新一であるが、最近どうしているのかな、とふと思い、本を検索してみれば、すごくご活躍のご様子。
ということで、ここ数年の著書で、評判のようである本書を読んでみる。
講義録であるため、すごく分かりやすいし、講演録とは違って、一つの...続きを読む
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