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16歳のランチ、28歳のプロポーズ前夜、34歳の結婚記念日、47歳のクリスマス、3歳のお昼寝タイム、63歳の何もない一日。リンデは「お互い心から一緒にいたいと思える相手」を求め続ける。密やかな孤独と後悔、それでも残るほのかな期待を丁寧に描いて、女性たちの圧倒的な共感を呼んだ第27回三島由紀夫賞受賞作。『異類婚姻譚』で2016年度芥川賞を受賞した人気作家による長編。
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Posted by ブクログ
リンデはおそらく多くの女性の映し出す鏡のような存在だろうなと読みながら思った。だから、嫌悪もするし、こうなりたくないとも思う。でも、この日本には多くのリンデがいるのだと思う。おそらく私もその一人。まだ私はリンデのすべての年齢を超えていないけれど、年齢をとるということは孤独にも近くなるのだと思った。
タイトルが自己啓発のようだけど、普通の長編小説。 ある女性の一生を6日間だけ切り抜いて描かれているのですが、28歳の時の話が自分と前々彼女との意思疎通が図れないすれ違いの日々に似ていて、胸が苦しくなりました、、、
今後何度も自分の人生の中で読み返したいと思った小説。 25歳の私にはまだ早いのかもしれない。きっともう少し経ってから読み返したら違う受け取り方が出来るんだろう。 物や情景の描き方が丁寧で、一つ一つの景色にリンデの心が映し出されている。読んでいて、リンデの心に寄り添う想像力が掻き立てられる。 ー その...続きを読む繊細さについて共感し合える人と話がしてみたかった。できれば心の豊かさや機微というものについても。 「こんなふうに知らない小道を発見して、幸せだと 思れば、他に何もいらないのかもしれないわね。」 ー
ミルクくさそうな少女時代からしょぼくれた老後まで、飽きさせないエピソードがつづく。 40代のときだけ性格が変わってる気もするけれど、浅い考え方と見栄っ張りな性格が海外小説の翻訳版みたいで面白かった。オリーヴキタリッジにブリジットジョーンズをふりかけたような。 じぶんを好きになる方法が何なのかはわから...続きを読むないけれど、ひとはこうやって1日ずつ生きていくということがしみじみ感じられる。 もうすこし何か印象に残る場面や言葉があれば…
本谷有希子週間。どんどんと洗練されていく。海外小説の様だ。驚くほど以前の野性味がなくなった様に思うが、お得意の粘着質はそこはかとなく漂っているか。神経質は健在。興味深い。
確かBRUTUSの読書特集で知ってに取った本。久しぶりの、もしかしたら10年ぶりくらいに読む本谷有希子かもしれない。若い頃は、第1章16歳のリンデのモヤモヤのような、本当の友達は...みたいな女同士の面倒くさい感情の描写にすごく惹かれた。でも私も作者も年をとったのか、もっと年配の女性の描写に主眼が移...続きを読むり、そこに映し出される「お一人様」の姿が痛々しかった。
主人公リンデの、さまざまな年齢での1日を切り取った物語。りんでは「心から一緒にいたい人」を求め続けてるけれども、中々出会えなくて諦めて、でもどこか期待している。 自意識過剰でせっかく周りに集まってくれる人を心から受け入れられないのははっきり言って不愉快で、おばさんになった以降は当然独りでただひたすら...続きを読む憐れ。 でも自分にそんな一面がないといえば嘘で、共感があるからこその不愉快さやこの本の面白さなのだと思う。リンデにならないように、縁があった人を大事にしよう。
カーヴァーとかサリンジャーとか、自分が学生の頃親しんだ短編を思い起こさせて、あー、これは賞取るやつだなと思った。
「お互い心から一緒にいたいと思える相手」を求めることには興味はないが、「自分を好きになる方法」があるのなら是非知りたい。 本谷有希子さんの作品は、数年前に何作か読み耽った時期があり、エキセントリックな一面があると思ったのと同時に、人間の良い面も悪い面もすごくリアルに描写される方だなと思っていました...続きを読む。そして本作は、後者に当たると思いました。 読んでて、34歳の結婚記念日までは笑えたのだが、それ以降は(3歳を除き)、笑えなくなっている自分に苦笑するしかなかった。ドキュメントを観ている感覚ですよね。この、こういう女性いるよねという、リアル感は本当にすごい。 主人公の「リンデ」の一見、お洒落な名前とは、また対照的に、時に見られるあざとい感じや、要領よくしようとして逆効果になるところや、心から憎たらしいと思える一面もありつつ、人の良すぎるところや、老夫婦を見て感動しているところには、やはりこれが人間なんだという、一種の安心感を得た気分になり、自分を好きになる方法も、一生かけて、気軽に探せばいいんじゃないの、と思えました。 まあ正直、63歳の一日は哀愁を覚えもしたのだが、色々あっても、翌日のリンデ自身の意識は変わっていないように見えるところには、本当に励まされた。いや、それ以上に前向きにも見えてきた。だって、人生はこれからもまだまだ続くのだから。
2018.3.3 心から一緒にいたいと思う相手、を見つけるというのは時間をかけるかたくさんの人と出会うか、その両方を並行してやるかどれかだと思う 最近相性や、会話や、そこにまつわる関係性や、見えてくる人間性ってなんだろうと思う 全くわからなくなってしまったように思う 結局誰かと一緒に何かをわか...続きを読むちあうみたいな、そんなわかりやすい結末になるのかな
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本谷有希子
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