あひる

あひる

572円 (税込)

2pt

我が家にあひるがやってきた。知人から頼まれて飼うことになったあひるの名前は「のりたま」。娘のわたしは、2階の部屋にこもって資格試験の勉強をしている。あひるが来てから、近所の子どもたちが頻繁に遊びにくるようになった。喜んだ両親は子どもたちをのりたまと遊ばせるだけでなく、客間で宿題をさせたり、お菓子をふるまったりするようになる。しかし、のりたまが体調を崩し、動物病院へ運ばれていくと子どもたちはぱったりとこなくなってしまった。2週間後、帰ってきたのりたまは、なぜか以前よりも小さくなっていて……。なにげない日常に潜む違和感と不安をユーモラスに切り取った、著者の第二作品集。

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あひる のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    巻末の解説や、レビューでも「怖い」「不気味」といった言葉が多く見られる。確かに、と思う。しかし、それとは別に悲しい印象も受けた。
    読後、実家の両親のことが頭に浮かんだ。うちは両親と僕と妹の4人家族で、僕と妹は大学進学を機に上京したため、現在実家では両親が2人で暮らしている。
    小さい頃、ペットが欲しい

    0
    2024年02月13日

    Posted by ブクログ

    人間の本当の怖い部分をサラッと書くのがうますぎる。こういう無自覚な怖さが一番怖い…けどもっと読んでいたい、怖いもの見たさみたいな。

    0
    2024年02月08日

    Posted by ブクログ

    「きたない軍手」と「大事な手袋」

    主観は時として恐ろしい客観性を生み出す。
    それを家族という形で歪に生み出した傑作。
    あひるを可愛がる家族、おばあちゃんを取り巻く家族、モリオ兄妹を取り巻く家族。
    読んでいると背筋が寒くなり、涙を流す。

    0
    2024年02月05日

    Posted by ブクログ

    表題の作品の不気味さが、むらさきスカートの女と同じくらいのレベルだった。
    収録されている3つのお話それぞれに、つながりがあるように描かれていた。
    「あひる」で誰も来なくて残った食べ物たちは、収録されている他2つのお話で、残すことなく食べられているような感覚だった。

    0
    2023年12月18日

    Posted by ブクログ

    何か起こりそうなハラハラ
    良い結末なのか、恐怖の顛末なのか
    深い意味までは読み取れないけど
    嫌な気分ではないハラハラ。
    うまく言えないけど、今村夏子さんがやっぱ好きだなぁ。

    0
    2023年11月08日

    Posted by ブクログ

    いやー不気味。
    世の中の普通とはズレたことが起きるんだけど、登場人物は不気味だとか、ズレてると感じずにどんどん進むところがまさに今村夏子ワールド。
    え、それでいいの?と、何度も思った。

    また他の作品でも味わった気持ち悪さをぞんぶんに感じさせてくれた。
    この読み手(客)が覚える違和感を解決してないの

    0
    2023年09月01日

    匿名

    購入済み

    ほのぼのした悪夢

    シンプルでほのぼのした文体の作品なので軽く読み進められてしまうけど、描かれていることはけしてシンプルじゃなくて悪夢のよう。気がつくとぐったり疲れている自分がいた。

    0
    2022年06月16日

    Posted by ブクログ

     誰も来ない誕生日パーティーの深夜にやって来た少年は誰か。みのりのおばあちゃんの行動理由は。モリオの母はなぜ軍手を捨てたのか。疑問を挙げればキリがない。平易でわかりやすい文章で書かれているのに、何もわからない。にも関わらず面白い。今村さん作品は本当に不思議な魔力が備わっている。体の内側から痒くなるよ

    0
    2024年04月29日

    Posted by ブクログ

    見えているものしか書かれていないし、めちゃくちゃ読みやすくて親しみやすい文章だけど…

    とにかくザワザワする。

    みんな何かに取り憑かれている、というと言葉が悪いけど、みんな何かを信じてる?頼ってる?支えられてる?という感じ。そしてそれは代用可能なのか??

    そのへんによくありそうな話なのに、こうや

    0
    2024年04月12日

    Posted by ブクログ

    なんの前情報もなく思い立って読んだ短編集でこんなに考えることになるとは

    交換されるあひる、私の存在感のなさ、おばあちゃんの扱い、と現実に実在する恐怖?というかなんというかドキッとした

    0
    2024年03月26日

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