晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

晴天の迷いクジラ(新潮文庫)

737円 (税込)

3pt

デザイン会社に勤める由人は、失恋と激務でうつを発症した。社長の野乃花は、潰れゆく会社とともに人生を終わらせる決意をした。死を選ぶ前にと、湾に迷い込んだクジラを見に南の半島へ向かった二人は、道中、女子高生の正子を拾う。母との関係で心を壊した彼女もまた、生きることを止めようとしていた――。苛烈な生と、その果ての希望を鮮やかに描き出す長編。山田風太郎賞受賞作。

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晴天の迷いクジラ(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    4匹の迷いクジラたちのストーリーでした。皆の根本的な問題が解決した訳ではないけど、とりあえず生き抜こうという前向きさが良かったです。

    0
    2023年12月02日

    Posted by ブクログ

    由人、正子、野乃花それぞれの短編があり、最後の章でそれぞれと関わりある周りの人々との話がある連作短編のような1冊。突拍子もなく登場したクジラが、最終的にはクジラでよかった、クジラくらいの衝撃があったからそれぞれ前に進めたんだなと思えた。
    血の繋がりは家族になるのに関係なくて、自分にとって居心地がいい

    0
    2023年09月10日

    Posted by ブクログ

    久々の窪さんの小説。多分17冊目。何故かこの作品は読むタイミングを逃していたようで…。

    この小説の主人公3人のように人生に絶望して生きる気力を無くした経験はないけれど、3人の辛さ、孤独感、絶望感がひしひしと伝わって来ました。

    1番身近な家族がきっかけだった場合は逃場がなくどうしようもないですね。

    0
    2023年08月05日

    Posted by ブクログ

    死にたい人たちのための希望の本
    それぞれ思い悩んで、重い傷を抱えてある日死が身近に見えた時人間はどうやって行動するんだろう

    0
    2023年05月17日

    Posted by ブクログ

    何でもいいから、とにかく生きてさえいてくれればって残された人の気持ちも、
    3人の主人公みたいに、過去の後悔は抱え続けるものなんだろうし、何かある都度思い出されるものなんだろう。
    しんどい時に、死ぬなよって言ってくれる人とか、そのままでいいって思える場所とか、これをやりたい!っていう情熱とか、
    そうい

    0
    2023年04月28日

    Posted by ブクログ

    自殺志願者がクジラを見に行く話し。
    読み終わったあとに良かったなあと安心出来た、心温まる作品。
    ぜひ皆んなに勧めたい。

    0
    2023年03月04日

    Posted by ブクログ

    色々なキズがある3人。
    誰でも浅いキズはあるが、同じくらい深いキズを持っている人が生についても死についても教えてくれた。
    自分の存在意義を確かめたい、守りたい気持ちや、自分のマイナスの沼に落ち続ける気持ち、何からも結局は逃れられない辛い気持ち。
    そんな気持ちを表現しつつ生について、生きたいと思う気持

    0
    2022年10月14日

    Posted by ブクログ

    何らかの理由で傷ついてしまった人間に対して、何があってもその生存そのものに価値があることを伝えたいという、執筆への強いモチベーションを感じた。
    ただし、窪美澄さんのそれは生半可なものではない。他人の生にかけがえのない価値があることを伝えるためには、自分自身の生のかけがえのない価値こそを理解していなけ

    0
    2022年10月13日

    購入済み

    迷える者、含む私

    いくら頑張ってもかなわないこともある。
    都会でも田舎でもそれぞれに苦しみがある。
    クジラもたとえ海に戻っても
    生き延びられるかはわからない。
    人間も遅かれ早かれ死ぬともいえる。

    でも、たとえ死がすぐそこに近づいていても
    別の生き物でも、
    見知らぬ人でも
    誰かが少しでも自分がいるこ

    #切ない #タメになる

    0
    2022年04月29日

    Posted by ブクログ

    総じて面白い作品だったのですが、あまりに登場人物の苦悩が生々しく描かれているのでちょっとネガティブな印象は受けるかもしれません、その意味でやや好みが分かれる作品かと思いますがとにかく文章がきれいで引き込まれました。
    少し長いですがガッツリとした読み応えを求める人にはおすすめの一冊です。

    0
    2024年02月23日

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