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敗戦翌日。誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。今こそ、未来の若者のために「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。 ボールもない、球場もない、それでも、再び甲子園で野球がしたい。己のために。戦争で亡くなった仲間のために。 「会社と自分の生き残り」という不純な動機で動いていた記者の神住は全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、GHQの強固な拒絶だった……。
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Posted by ブクログ
野球について私は興味なかったけれど、凄く胸が熱くなる作品だった 戦後の日本 困窮が続く中で甲子園を再開するために尽力する 甲子園の場面はほぼなく、甲子園を復活させるまでの物語 そして甲子園を復活させるために尽力した男の物語 米兵が統治する中、直談判に行き用具を集める 並大抵の覚悟では出来ないことだ...続きを読むろう 甲子園という存在が朝日新聞のもと運営されているのは知らなかった それが今でも続いているのはとても凄い 甲子園の存在は、過去の先人たちがどうにか若人の為に再開したいという熱い想いが今に続いているのかもしれない そんな昔から野球が、甲子園が行われていたのだと そういった歴史の中で培われてきたのだと 物語が本当にあった事だとは限らないけれど、それでも戦後に復活させるのは本当に覚悟が必要だっただろうと思ってしまう 過去の甲子園の夏空も、さぞ美しいものだっただろうな この物語とは関係ない話ではある 正直、丁度戦争の別作品を読んでいる最中だった それは戦時中の特攻隊の物語 それを読んでいる時にこの物語を読むと、日本はなんて呑気なんだろうと思ってしまう でもたぶん、実際に徴兵されない人々はこんなものなんだろうなって 戦後、徴兵されたもの達が戻ってきたら食糧に困る その言葉が別作品を読んでいるからこそとてもとても苦しかった
元々高校野球は好きでよくテレビでは見ていましたが、息子が高校球児になったので当時は親として大変だったものの、地方大会では決勝まですすんだので熱狂と感動を味わうことができました。 日本の高校野球は独特なので、いい面悪い面はあるものの、長い間国民の支持を受けて100回以上も大会を維持しています。この大会...続きを読むの存続を願って奔走してくれた野球を愛する人々に支えられてきたのだと改めて感謝しながら読みました。日米の野球観の違いも興味深かったです。国の背景、文化の違いがあってもスポーツを通して理解しあえる。最後の場面は特に感動しました。
著者得意の甲子園もの。戦技甲子園を復活しようとする人々が描かれます。主人公の奥さんとマーカット局長の「一言」が良かった。でも、甲子園ものでは、「雲は湧き、光あふれて」の方が好き。近代東欧史ものでも「革命前夜」とか「また、桜の国で」などの傑作をものにしているので、そろそろ直木賞に届いてほしいなあ。最高...続きを読む傑作は流血女神伝だけどね。あれは読み継がれるべき大傑作です。
文庫化まで待ちきれず。 戦後の甲子園再開に奔走した人々の群像劇、と思いきや、主人公の奮闘がメイン。 しかし、周囲の人物たちもしっかりと魅力的。 (とくに主人公のオクサマ) 表紙カバー絵の構図、こういう意味だったのか。 この作品にも取り上げられているとおり、日本の高校野球のあり方については賛否両...続きを読む論さまざまな意見があるとは思うが、甲子園の球児たちのひたむきなプレイはず~っと変わらず、いつ見ても感動してしまうのだなぁ。 今年の「給水タイム」はイイネ!
須賀しのぶさんの著書はやはりいい。 『また、桜の国で』『革命前夜』『神の棘』『紺碧の果てを見よ』と読んで来たが、どれもハズレはない。 前半は物足りなさがあったが、物語が動き出す後半は引き込まれて一気に読んだ。 1945年、敗戦翌日から、戦争で中止となっていた高校野球大会を復活させるために奔走する人々...続きを読むを描いた小説。 GHQや文科省と駆け引きしながら、あきらめず、出会いから人脈を広げ、敗戦の翌年には開催した。そこまでの道のり。そこに絡んでくる人々。野球ファンではなくても、楽しめると思います。 野球好きには尚更楽しめるのではないでしょうか。 それにしても、やはり巨人は好きになれない。沢村栄治に対する姿勢は嫌いだ。
野球には詳しくないですが、これまでと価値観がガラリと変わる中で、前を向き動いた人々の熱量に胸を打たれました!
どこまでが史実かは分かりませんが、野球好きの自分はとても楽しめました。ベースボールとやきゅうの違いはあっても、ど真ん中には野球というスポーツが聳え立っているのだと。また、奇しくもコロナ禍により、「子どもたちの1年は大人の10年」という言葉も実感することができました。「青春は密」という監督の言葉もあり...続きを読むましたしね。いつの時代も野球は人々を魅了し、時には人生を狂わせるほどの魔力をもっているのだと思います。
終戦の重苦しい雰囲気から始まり、鬱々とした気分で読み始めたが、スミスら米軍と関わり始めた辺りから面白くなってきた。特に面白かったのが日本とアメリカの野球の価値観の違いが次第に露になるところ。日本の甲子園にかける熱量は確かにアメリカには理解しがたいのかも。ただ、観客側の残酷さというか身勝手さは現代に通...続きを読むじるところもあるのかな。その辺のもやもやを残しつつ、単純な感動で終わらせないところが良いと思う。とは言え、最後の場面は間違いなく胸が一杯になった。
面白かった。 日本の夏といえば、甲子園。 終戦直後の日本で、高校野球復活のために奮闘した新聞記者の姿を描いた小説。 タイトルは「なつぞらはっか」と読む。 夏空に白球が飛んでいく様を喩えたのか、と思ったら違う。夏空の下、グラウンドを走り回る白いユニホーム姿の選手のを譬えたのだという。 敗戦の1年...続きを読む後に、焼け野原の中で、主要な球場を接収された中で、高校野球の全国大会が開催されたなんて、よく考えれば奇跡だ。そんな奇跡が目の前で繰り広げられれば、選手たちはまさしく希望の真っ白な花のように、観客の目には映っただろう。 なぜ、日本において、こんなに野球が他のスポーツに比べて特別扱いされているのか?また、なぜ、日本にとってアメリカという国は特別なのか。 この本を読んでよくわかった気がする。 著者の須賀しのぶさんは、僕と同じ年代の方。 そのせいか、野球というスポーツに対する距離感がとても似ているな、という印象を持った。 野球への愛情を持ちながら、「野球道」からもアメリカン・ベースボールからも距離を置いた目。ただの感動物語でないところがさらに良い。 本屋大賞2019 1次投票第17位
初めて読む作家さん。 以前、某公共放送の歴史番組で、終戦わずか一年後に開かれた高校野球(当時は中等学校)の大会について視聴して驚いたことがあったが、この作品はその史実をさらに深掘りしてあって興味深く読んだ。 主人公が夏の甲子園大会の主催者である朝日新聞の記者でありかつて甲子園でプレーした球児であるも...続きを読むのの甲子園で苦い思いを残したままというキャラクターならではの視点、そしてGHQ側、つまりアメリカ側から見る日本の「野球」とアメリカの「ベースボール」との違い、更には戦時中難しい立場で生きてきた日系人、更には当時すでに甲子園があこがれであり目標でもあった球児たちや球児たちを取り巻く大人たち、それぞれの視点や言い分、胸に秘めた思いなどが公平に熱く語られていて、その点でも興味深く読めた。 夏の大会再開に漕ぎ着けるまでの様々な苦労や交渉はもちろんだが、いろんな人々の葛藤も描いてあって良かった。 終戦直後で誰もが生きていくのに必死だったとき、今日食べるものすら手に入るかどうかわからない、そんなときに野球大会を再開するなんてトンデモ話だと今でも思うが、それを一年で本当に開いてしまうのだからすごい。 そして実際にこんな苦しい状況の中でも地区予選を勝ち抜いて全国大会にやってきた中等学校の球児たちの熱意、決して安くないチケットだったにもかかわらず満員の観客がいたということにも驚かされる。 さらに言えば、当時はプロ野球より人気の高かった東京六大学野球や、職業野球と呼ばれていたプロ野球も再開していたことにも驚く。 人が生きていくためには食料やお金だけではない、なにか熱中できるものが必要なんだと改めて思う。 一方で現在でも大会が開催されるたびに巻き起こる議論、日本ならではの精神論や「野球道」についての厳しい指摘もあり、このあたりも考えさせられた。 最後まで読み終えて、タイトルの意味がわかる。その情景を想像しただけでも感動する。
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