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Posted by ブクログ 2022年03月14日
社会学の面白さを教えてくれた本。 授業の教科書として購読したが、初めは堅苦しい本に感じてあまり面白いと思わなかった。しかし、無駄のない簡潔な短い文章でありながら、そこらじゅうに考えさせられる言葉が敷き詰められている。 尽きなく生きるとは何なのか。 何ヶ月後、何年後と何回も繰り返し読んで、自分が今感じ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月06日
東大卒業式の告辞で五神総長が「個人の内なる多様性」に引きつけて引用されていたので。読んでみると、大澤真幸教授が解説しているように、統計で捉えられる社会構造がその中で生きる生身の人間の人生や価値観をどう形作っているかを考えたもので、40年前の論考ながら、指摘されていることの多くは今の社会にも当てはまる...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月18日
言葉が手に取るように分かるとき、意味は胸に浸み込む。本書を読むと、ビジネス本の堅い言い回しが空疎に感じられてならない。本書は1968年周辺の世相を題材に取り、田舎から「金の卵」として大量に都市へと送り込まれた若者たちの孤独を鋭く抉り、『無知の涙』で知られる連続ピストル射殺事件の犯人の実像に迫る。19...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年12月23日
「永山基準」で有名な、1968年に起きた連続射殺事件の本人・永山則夫が立脚していた意味世界を、見田宗介が鮮やかに描いた論考。
集団就職の時代、郷土から上京してきた青年は転職を繰り返した挙げく逸脱行為に走る。しばしば背景は、「都市が不可避的に課す孤独でや労働の問題である」と語られる。親密圏の形成や、...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年03月07日
「まなざしの地獄」、副題は「尽きなく生きることの社会学」。
この本は1960年代後半から70年代へと至る時期のの本社会にスポットを当てていて、その中でも連続射殺事件を起こした当時19歳の少年N・Nの境遇を基軸を置いている。少年は網走の刑務所で生まれその後青森に渡りそこでで母親に冬の間捨てられた経験...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月09日
永山則夫事件をとおして、都市に流入する若者の在り方を洞察した本。
とまとめておく。
高度成長期に都市に流入した「金の卵」の若者たちは、他者からの自らを規定しようという「まなざし」と、自己解放のための上京の間で苦しむ。
ましてや、その「まなざし」が否定的なものであれば、さらに苦しむ。
また、「新し...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月09日
ひとりの人生の体験を中心として、社会からの視線、家郷、帰る場所の再考を提起する作品でした。
少し読みづらい部分もありましたが、本編は120ページほどで分量としては読みやすかったです。
社会学的なテーマで、地方と都市のどちらも嫌な部分が上手く抽出されている。
社会の柵と言ってしまえば簡単だが、その社会...続きを読む
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