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偶然通りかかった、阿久津との思い出の場所。そこで私たちは出会い、恋に落ちたのだ――。18年前に事故死した男との愛の日々を記憶によみがえらせたその日の晩、突然かかってきた電話の主は……。不思議で怖く、どこか懐かしい「異界」への扉を開く幻想小説8編。夢と現実、現在と過去、そして生と死があやなす小池真理子の妖しくも美しき世界へ、これからあなたをご案内いたします。
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Posted by ブクログ
小池真理子は恋愛ものより、幽霊ものでしょう。 怖くて、妖しい。 そして、もちろん官能も盛り込んで。 ぞくっ。
何気なく積読の中から手にとって読み始めたけど、とっても面白かった。 短編なのに上手くまとまってて、それなのに描写がうまいからゾクゾク感がする。 読んでてだんだん心臓がドキドキバクバクしてきたー。 どの短編も静けさと漂ってくる怖さがあって良かったけど、 一番好きなのは『夜顔』 現実とあの世の狭間を行...続きを読むき交う感じが好き。 とってもぞくっとさせられた本でした。
これ。結構、昔に読んだお話で。 少し寒くなるようなお話が短編でいくつか入っています。 死んだ筈の旦那が帰ってくるお話とか。好きなテイストでした。 小池真理子は、怖い話の描写が何とも言えず引き込まれます。
異界への扉◎ 幻想的で切なくて美しくてしんしんとした物語達。 何度も読み返しています。 読む度に 冷たくじっとりした不思議な空気が漂う。 死とは 物質的ではなく もっと違うもの
正月休みに本棚にあったので再読した短編集。自分で買ったことも忘れていたけど、読み出したら、読んだことがあると思い出したけれど。 読んでいてなんとなく−逢魔が時−なんて言葉が頭をよぎる。別段、設定が夕方ということではないけれど。なんとなく心にすきまがある時に、アチラの人を見たとしても、恐怖心よりも心...続きを読むのすきまにはまった何かが案外心地よいような気がする。 アチラとかコチラとかの境界線があいまいで、恐怖というよりは、とろりとした温かさすら感じるような。それでいて哀しい。そんな印象の短編揃いです。 似たような話といえばそれまでだけど、やっぱり小池真理子は上手いよな、と思う。
“世にも奇妙な物語”の怖い話な時の感じ。(なんて感想だ;) 生活の描写が丁寧で、ゾクッと綺麗です。 ダークな話は特に好きではないのだけれど、ちょっとハマッてしまいました。
ちょっと不思議な短編集。 どの物語もいわゆる「霊」的なものとの 関わりを描いた物語。 怖いだけのホラーではない何故か続きが気になる、踏み入れてはいけない魅力があった。
生と死が交錯する「日常」と「異界」を描く幻想怪奇小説8編を収録した短編集。個人的には「神かくし」「夜顔」「深雪」が面白い。 怖いというのでもなく、心が温まるのでもなく、なんとなく少し落ち着かない気持ちになるという感じがする。そうした意味では、あまり読んだことのない雰囲気の作品ではあるが、あまり人...続きを読むがいない風景を想像してしまうからなのか、どこか懐かしい雰囲気も漂う。 あまり激しい感情が芽生えない穏やかな時間を共有できる作品集。
再読。 編まれた傾向からして、すべての行き着く先が分かっているのだけど、読み進めてしまう筆力はさすが。
初めて小池さんの著作を読みましたが、綺麗な文体で独特の世界が表現されていました。短編じゃない小説も読んでみようと思います。
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