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就職活動に奮闘する大学生の青春群像劇だと思ったら、最後ものすごいスピードで私の期待を裏切っていった作品(いい意味で)。
就活自体もリアルで重い感じなのに、より話のコアとなるモラトリアムや自我や自意識についての語りがとにかく心をえぐってくるので、心当たりのある方はご注意ください。
「俺は企業に入るんじゃなくて個人として生きていく」と宣言しておきながら隠れて広告代理店を受けていた友達、平凡な日常をキラキラ&ポジティブに変換してSNSへ投稿する友人、夢を追いかけて芝居の道に生きる決断をしたもののネットで叩かれまくっている仲間。
理想の「何者」かになろうと必死な友人の姿は、冷静で客観的な主人公からするとどこか痛々しい。それは巷でよく言われる「意識高い」という悪口にも似ている。
でも本当に痛々しいのは、本当に仲間たちのほうなんだろうか。
誰かの行動に批評ばかりしていても、本人は一生「何者」にもなれない。理想に近づきたければカッコ悪くても、がむしゃらに行動するしかないのだ。
クライマックスでの友人との口論が、心をえぐりつつもとても心に沁みる。年明け1冊目としてはなかなか良い、今年も頑張ろうと思う作品だった。
Posted by ブクログ 2024年03月27日
主人公と読者の関係を上手くついた後半には、衝撃を隠さずにはいられなかった。
就活におけるあるあるをリアルに描いていて、主人公のように達観していたこともあったなと過去の自分に対して嫌悪感を抱いてしまった。
何者にもなれずに終わるか、カッコ悪く何者かになるのか。
そういう生き様が問いかけられてるよう...続きを読む
格好悪いとしても、そのままの自分で頑張るしかないと、格好つけようとしても自分以外にはなれないんだと、突きつけられた。頑張るしかない、頑張ろ
現代の若者のリアルな姿。
SNSと就活。とても読みやすかった!多分、sns世代の私だからかな?
受かる受からないに囚われすぎて、自分を見失うのは恐ろしい
Posted by ブクログ 2024年04月12日
胸にチクチクと刺さるような、自分にも思い当たる節があるようなそんな話だった。何者かになりたい誰かを陰ながら笑う自分、そんな醜さを就活を助け合う仲間4人という設定でさらけ出したような話だった。朝井リョウさんは誰もが心の中で微かに思っているけど、それをこっそりと隠していたり、或いは自分でも気付いていない...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月08日
くらった。。
就活から全力で逃げた自分の当時を思い出した。世代も近いからよりリアルで、本当に何者でもない、何も持っていない自分が世に放り出されること、そもそも何も成していない自分が自分を精一杯売り出さなくては世にすら出られないことが怖かったんだよなぁ。
いろんな登場人物に自分のかけらを見出したような...続きを読む
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