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昭和27年の夏休み。14歳だった「私」こと進と一彦は、六甲山にあるヒョウタン池のほとりで、不思議な雰囲気を纏った同い年の少女と出会う。池の精を名乗ったその香という少女は、近隣の事業家・倉沢家の娘だった。三人は出会った翌日からピクニックや山登りを通して親交を深めてゆく。自然の中で育まれる少年少女の淡い恋模様を軸に、昭和10年のベルリン、昭和15年の阪神間を経由して、物語は徐々にその相貌を明らかにしてゆく。そして、最後のピースが嵌るとき、あらゆる読者の想像を超える驚愕の真相が描かれる。数々の佳品をものした才人による、工芸品のように繊細な傑作ミステリ。/解説=戸川安宣
...続きを読むPosted by ブクログ 2021年02月10日
信頼できる読書家さんの感想を以前に読み、またある時行きつけの書店でもずらりと棚に並べられた推し作品になっていたこともあり、ずっと読みたかった一冊。
いや、みごとに騙されました。途中で見抜けたと思いこみいい気になって読んでいたら、最後まさかの事実関係の語りから真相の絵がすべて鮮やかに浮かび上がった時に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月22日
多島斗志之さんのミステリー『黒百合』
難しかったーッ(^^;;
『ラスト五ページの衝撃』?!
私の場合、わからない事が衝撃だったーッ(笑)
難しいよ、と聞いていた
伏線がわからない人はそのままの小説だと思うだろう、と聞いていた
時代が前後して時系列がわかりにくいので、負けてなるものか!とメモをとりな...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月28日
最後に謎解きで解説してくれないスタイル。
というわけで、読み直すというほどでもないけど、えーっと、結論としてはどうなん?と振り返る必要はあるかな。賢い人は要らないかもだけど。
と言ってもめっちゃ難しいことはないので、ちょっとした頭の体操という感じかな。たまにはこういうのも良いか。
一番のポイントはや...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年11月08日
読みやすくて、甘酸っぱい恋物語もよかった笑
途中描かれたあの人は、のちの物語のあの人?って繋がりがみえてくるのがいいよね。
でももう少し頭の整理必要みたい、、すっきりしたようですっきりしてない部分が残ってるよ〜
ーーー
ちょっと解説みて、震えてる。え、あれもこれも全部繋がってたなんて!!
考え始めた...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月08日
最初のうちは、進と一彦と香の三人の交流が淡々と描かれ
単純に「すらすら読みやすい」「特に大きな展開もないな…」と思っていました。
しかし、時折、挿入される異なった時間軸からみた登場人物達の描写が後にとても深い意味を帯びてきて、そこに気づき始めた時には、面白くて一気読みしてしまいました。
特に、最後の...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年05月04日
六甲山を舞台に、中学生の少年二人と少女一人の淡い恋物語が瑞々しい筆致で描かれ、その年代に立ち返って甘酸っぱい気分になれる青春小説。一方で、殺人事件が二件起こり、最後まで読むと、ある事柄に勘違いをしていたことに気づかされるミステリー小説でもある。
1952年の六甲山での出来事、昭和10年のベルリンでの...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年05月09日
[1]ボーイ・ミーツ・ガール&三角関係が昭和二十七年の物語で、昭和十年のベルリンでのできごとと昭和十五年〜二十年の過去話も描かれるがどういうつながりがあるのかわからない。同じ名の人物が出てはいるのだが。
[2]ミステリのつもりで読み始めたのにミステリらしくない淡々とした展開に、これはたぶん叙述トリッ...続きを読む
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