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天皇中心の政治体制を築こうと鎌倉幕府に戦いを挑み続け、何度失敗してもあきらめず、信念を貫いた後醍醐天皇の人生を描く! 理想の世を目指し、鎌倉幕府打倒に挑み続けた不屈の天皇!!
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Posted by ブクログ
理想の世を目指し、鎌倉幕府 打倒に挑み続けた不屈の天皇!! 武士の世に即位した後醍醐天皇は、 天皇中心の政治体制を築こうと、 鎌倉幕府に戦いを挑む。 何度失敗してもあきらめず、 信念を貫いた後醍醐天皇の人生を描く! 南北朝の騒乱の大元になったともいえる人物「後醍醐天皇」の伝記漫画。 鎌倉...続きを読む時代末期。元寇以降幕府は弱体化し、世の中は乱れていた。 武士の世の中からかつてのような天皇親政の世の中にすることを願う後醍醐天皇は側近たちと謀議を重ねる。 けれど公家に武力はなく、また衰えたとはいえ未だ幕府の力は侮り難く討幕は容易ではなかった。 側近を各地に派遣して徐々に仲間を増やしていく天皇方だが・・その多くは「幕府に不満を持つ武士たち」である。 天皇親政の時代に戻すために武家政権を打倒そうとしているのに「同じ武士たちの力を借りる」。 ここにそもそもの矛盾があり、それが後々の建武親政の崩壊に繋がったのである。 討幕は叶ったものの、恩賞は公家や僧侶など何の手柄もないものたちに厚く、武家に薄かった。 これでは味方した武士たちの心が離れてしまうのも当然である。さらに御所造営費用などの名目で民の税金も上がった。 「天皇親政」は既に過去の時代の遺物と化しており、それを復活させるということは時代の流れに逆行する行為であった。 そこには「革新」はなく、旧例に復するのみであった。 尊氏たちによる武士政権の存続という折衷案を認められなかったことが、結局のところ「さらなる戦乱」を呼んでしまう。 「争い無き世を作る」ことが天皇親政の目的ではなかったのか? それなら、既に目的は逸脱していた。天皇親政でなくとも「争い無き世は作れる」とは考えられなかったのか? 結局は天皇の我儘に過ぎず、その我儘のために天皇の子供や楠木正成・新田義貞等の多くの有能な武士たちが命を落とした。 「痛みを乗り越えてこそ新たな世が生まれる」と信じたであろう後醍醐天皇。 そこに「痛みを生まないようにするにはどうすればいいのか?」という視点は欠落していた。
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