ラスト シネマ

ラスト シネマ

440円 (税込)

2pt

映画がまだ輝いていた頃。雄さんは故郷を捨て東京へ飛び出した。しかし――歳月は流れる。銀幕への夢に破れ、病んだ彼は、生地に戻り死を待つのみだった。一言だけセリフを貰った一本の映画。人生の最後に、もう一度、雄さんに夢(シネマ)を見せようと、小学校三年の私は幻の映画を探しはじめる(「ラストシネマ」)。傑作と名高い掌編「中村正太郎さんのこと」を併録。

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ラスト シネマ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    捨てたはずの故郷だった。
      夢破れ、最後を迎えようとしていた"男"。
      少年は偶然見つけた。
      スクリーンの中に"男"の姿を。
      少年の想いに理屈なんて存在しない。
      その想いを受け止めてくれた大人たち・・・・

      諸々がベタな訳。
      それでも必

    0
    2014年06月28日

    Posted by ブクログ

    「他のすべてを失ってでも愛したいものが、そこに、ひとつでも有ったか、ってことなんじゃないかしら」 作中より抜粋

    0
    2010年03月11日

    Posted by ブクログ

    雄さんに観せようというその気持ちだけで、第2スカラ座まで映画を観に通う哲太が素敵。
    あとは、哲太の父さんが生と死について語る場面がすごく印象に残った。

    0
    2013年05月20日

    Posted by ブクログ

    寡作で良質の作品を私たちに与えてくれる辻内氏。表題作も併録作もじわじわっと心に染み入る物語だ。
    「ラストシネマ」は主人公の父親が個性的でかっこいい。真似したくても出来ない。本当の男の姿を見た。
    「中村正太郎さんのこと」は、何気ない中年男の一日も早くを描きながらも、奥行き深い傑作だ。背中で語る男ってこ

    0
    2013年05月10日

    Posted by ブクログ

    哀しく美しい物語。
    この人の作品は、どれも美しい。登場するのは善意の人ばかり。

    悪く言えば「奇麗事」であり、またストーリーそのものも「紋切り型」であることが多い。でも私は惹かれてしまう。

    この作品のエピローグに、本編で9歳だった少年が、47歳の脚本家になってつぶやく言葉がある。少し長いが引用して

    0
    2016年07月31日

    Posted by ブクログ

    泣かせる本なんだろーと高をくくってた、甘かった
    死を扱った本なのに、晴れやかな気持ちにさせる読後感なのだ
    俺がこんなことを言うのは明らかに間違っているんだが
    生とはいかに今を生きた(る)か?であって死に様とはまったく関係ないのだ
    「中村正太郎さんのこと」もなかなかいい

    一つだけ台無しなの

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    シンプルに良い話ではあるが、主人公が小学校3年の時の記憶の回想にしては人間観察や状態描写が普通に大人で、違和感あり過ぎだった。

    0
    2019年07月07日

    Posted by ブクログ

    現代は映画を見る場所というのは、「映画館」と言うよりも、ほぼ「シネコン」というイメージが強い。
    たくさんのスクリーンの中から、見たい映画というものを選べるという楽しさもある。
    しかし昔は「映画館」と言えば、封切している作品は一つか、同時上映として二つ程度。
    それも何だかジメジメした感じや、前の席の座

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公が小学生の頃、癌に侵されて東京から帰ってきた雄さん。その雄さんが一度だけ端役で出た映画を最期にもう一度見せてあげたい。

    淡々したペースで進んでいくものの、ストーリーの空気感が独特で一気に読んでしまった。
    最後に主人公が語る、悪人を書けない理由、自分の書きたい物語のくだりがとても、とても良かっ

    0
    2012年01月24日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    哲太少年と町に戻ってきて入院している田村雄治をめぐるラストシネマと中村正太郎さんのことの二編。
    ラストシネマははいゆうをめざして東京に出たが、あきらめて戻ってきた雄治と映画好きの哲太は映画の話でつながっているが、哲太は、雄治がかつて一度だけセリフをもらったという映画を探して、雄治に見てもらおうとする

    0
    2024年05月19日

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