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「苛められ、暴力をふるわれ、なぜ僕はそれに従うことしかできないのだろう」 善悪の根源を問う、著者初の長編小説。
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Posted by ブクログ
コジマは神様みたいだと思った。 普通はこんなふうには生きれない。 弱いまま生きていくことが他の弱い人たちのためになるのか。 哲学的な課題で溢れてる。 とても面白かったてす。
芸術選奨文部科学大臣新人賞、紫式部文学賞のダブル受賞。 2022年「ブッカー国際賞」最終候補作。 虐めの描写が辛かったです。今まで文章で読んだ中で一番心が痛い。こんなに容赦なく人を痛めつけられるのか。 少し曖昧で哲学的な表現が多く海外文学を読んでいるようでしたが、作者が詩人でもあると知って納得。重...続きを読むいテーマの中でも美しい表現がたくさんありました。 また、話が進むにつれて明らかになるのかと思った疑問のいくつかは解けないままでした。 バレーボールの皮を被った僕を蹴り上げたのは誰だったのか、放課後に見た百瀬と女子との関係、なぜ百瀬は病院にいたのか、コジマが僕に見せたかった「ヘヴン」の絵とは。など。 また、途中百瀬と僕で2人きりで会話をする場面がありましたが、百瀬の考えが全く理解できませんでした。 「『自分がされて嫌なことは人にもしない』が理解できない」というセリフは特に。 僕のお母さんが素敵な人でした。 コジマが僕の斜視を、それが僕を僕たらしめる大切なものだと言ったのに対し、お母さんはただの目だと言いました。それで僕が変わるわけではないとも。 僕が手術を受けることを決めたのはお母さんの後押しのおかげだと思いました。 斜視の手術代が15,000円なのには、驚きながらも拍子抜けでした。 この作品に限ったことではありませんが、一冊の本を書くのにかかった時間は作品によると思いますが、読者がその本を読むのにかかる時間は、本を書くより圧倒的に少ないはずです。 作者が長い時間をかけて書いた本を、あっさり読んでしまうのは、とても贅沢なことのように感じました。
多くの日本に生まれて育ってきた人はそこにある平均的正義に照らしながら読書をすると思うが、1/3ほどまでは虐められている主人公にその正義を当てはめて読むのが通用するので、感情が寄り添いやすい。しかしながら、途中から別の虐められているクラスメイトの思考を知ることで、段々と何が正しくて何が正しくないのかが...続きを読むわからなくなっていった。そして、虐めている側の思考も読み手の基準を惑わせてくる。 感情と行動と事実、この3点を分離して考えた時に生まれる何とも言い難い思考の描写が素晴らしかった。どうしてここまで様々な立ち位置の思考をフラットに書けるのか…改めて心底、川上未映子という作家が恐ろしくなった。もちろん良い意味でです。
いじめに対するコジマの受け入れ方、言葉に 強さを感じてこれからの展開に期待を寄せたが 加害者の意識のなさに全部虚しく思えた、 崩れ落ちる感覚があった 印象に残る言葉もいくつかあって、 苦しいながらも興味深く読めました
コジマが自分を保つために、苛めから自分を守るために貫いていた信念のようなものが、最後に溢れ出してしまったシーンが苦しかったし、見惚れていた。
最近読んだ中で一番心が動いた。 昔のことをたくさん思い出した。 気づいたら一気読みしていて、自然と涙がでていた。
いじめられる場面は読んでてつらかった。そんな中でもコジマと過ごした時間は救いだった。君は正しい、君のその斜視の目が好きと言ってくれた。 自分ではどうしようもないことで苦しんでいる人は、この苦しみにもきっと何か意味があるはず、神様が見ていてくれるはず、と思わないとつらすぎて生きていけない。対照的に、い...続きを読むじめる側の百瀬はみんなやりたいことをやってる、いじめたりいじめられたりはたまたまそういう関係性ができているだけ、と言う。主人公はすごくびっくりしただろうな。 義理のお母さんの言葉にはほんとに救われた気分だった。自分とは全然違う人の考え方を知り、斜視をどうするかを自分で選んだことで、世界の見え方が変わった。ラストは感動的でした。
初めての川上未映子さんは、なるほどおもしろかった。 美しい文章。 文章が美しいから、いじめの惨さが際立つ。 僕にもコジマにも、これからも生きてほしい。 忘れられない小説がまたできた。
ちょっと理解できるような、、
虐められる側の「受け入れる」と言う考え、たしかにそれは弱者ではなく勝者に感じた。
役立たないけれど、役立つこと達
私たちが社会に役に立つものを求めるとき、 私たちも役に立つものであることを求められる。 これはきわめて当然だけれど、 私たちは役に立つものばかりから できているわけではない。 私は私自身の役に立たない部分を かえって私のアイデンティティを 表すものとして、「最後まで」 愛することがで...続きを読むきるだろうか。 また、私は、私だけで私であるわけではない。 私を生み出してくれた者たちも 私の一部である。 私は、私の一部が不完全であっても かえってそれを愛せるだろうか。 〇〇は、後ろめたくて 自分に大きな穴ができたように感じる行為 かもしれないが、意外と戦略的で 原罪とも呼ばれるものの暴発を回避して 守るべきものを守る強い力になりうるもの かもしれない。 〇〇が怪我をして血を流すのを読んだとき、 読者としての私は、主人公に復讐や逆襲を そそのかしたい気持ちを冷まされた。 突発的な凶事も、ないに越したことはないが、 もっと大きな取り返しのつかないことから 自分たちを守ってくれるものとなってくれる こともあるようだ。 〇〇の凶事や、〇〇に芽生えた強さが、 勇気を持ち始めた主人公のその勇気の、さらに 先にある何かを示しているようだ。 私たちは交流する間に、たとえ 強く幸せに結びつくことができなくても ばらばらでいるのに、それぞれが成長して 違っているのに、それぞれの成長を なんとなく感じて安心できることが あるように感じる。 役に立たなさそうでいて、 役に立つこともあるようですね。
#ハッピー #切ない #ダーク
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川上未映子
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