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2005年、オリンピック元柔道スペイン代表アイトール吉岡は、死別した父がテロリストだったことを知る。事情を知る母マリアは失踪し、当時を知る者も次々と消されていき……。『エウスカディ』改題。 ※本書は平成二十二年九月に小社より刊行された単行本として発売された『エウスカディ』を改題の上、文庫化したものが底本です。
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Posted by ブクログ
もう、壮絶としか言い様のないラスト。きっと戦争とかテロとかってこういう悲惨な人生を次々生み出してるんだと思う。世界を変えることは悪いことではないと思うけど、その手段に暴力を使うことだけは絶対にいけない。
結末がノワール。 想定どおりの終わり方だったけれども、 とても面白かった。 2つの時間軸の入れ替わりが 話に加速をつけてとても良かった。
なかなか読み進まなかった、上巻から一転。アイトールの周りで次々に起こる事件と、両親の過去からあぶり出される登場人物の誰が信じられるかわからないという、スリルで一気に最後まで読み切った。 最後は一般的な意味で、納得のいくエンディングかは別として、面白かった。
血で血を争う闘いは、辛い。最後の数ページは、エーっの連続だった。あまりにも、吉岡がかわいそう。そして、クリスも。
馳星周のノワール小説。 フランコ政権下のスペインを舞台にして、過去(1970年代)、現在(2005年)軸でバスク独立のテロ組織(ETA)に身を置く筋。 主人公は日本人吉岡良輝、その息子のバスク人アイトールヨシオカが過去と現在のパラダイムシフトにおいてそれぞれの主役。 吉岡は連合赤軍より、世界革命の...続きを読む連携目的で派遣された。アイトールはそのスペインで生まれた吉岡の遺児。 ETAとは関係をもたずにそだったアイトールの周辺に過去の亡霊がつきまとい、また当時の吉岡とETAとしての活動にスコープして展開される筋。 馳星周ぽいテンポの良さが健在。 吉岡の革命への決意、父性の葛藤。 1970.年代に何があったのか。 不夜城などと違い決定的に主人公の孤独感が足りなかった気がする。 暴力、展開、孤独を書くのがうまいと思っているので、そこは残念だった。
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