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Posted by ブクログ 2024年02月02日
以前1/3くらいで挫折。今回も1年くらいかかった。これまでのいきさつと作者の現状の説明と故郷の歴史とのない交ぜと、大江独特の硬質な文体に慣れるまでの「第一の手紙」が一番の難所。大きな歴史としての時間、家族の昔とその後、双子である主人公と妹の目を通して"現在"として移動する時間、と...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年08月27日
ある集落を追放された人々が、四国の山奥に小国家を創造した。外来者どうしの両親から生まれた「僕」が、双生児の妹へと向けて書簡の形式でしたためた、《村=国家=小宇宙》の神話と歴史のすべて。
どの語がどの語にかかっているのかわかりづらい、英文を逐語訳したような独特の文章で綴られる、現代におけるあまたの...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年09月21日
狭く深く掘り下げるほどに、世界が広く濃く大きくなっていく。語り手、村=国家=小宇宙の世代を超えた歴史、語り手の家族たちの数奇な人生。さまざまな時間が「同時代」のことのように語られ、その中でも否応なく「時間」のにおいを感じざるを得ない。そして、最後の最後で本当に同時代のこととして解体された。閉じ方の完...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
難物です。本人が全部書いてまた第一章を書き直したというくらいなので、最初から生真面目に読むとそこでもう挫折しそうです(笑)。けれどこれは、全部読み終えたときのその独創性、重量感たるや類をみないものです。初期大江作品が必ずといっていいほど書評にあがるのに対して、この頃以後はあまり語られませんが、万延元...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年09月27日
純文学を大きな声で好きだといえる人でないかぎり読みきれないでしょう。それくらい難解で、ストーリーの流れなどから簡単に面白いと感じるところはない作品です。ですがノーベル文学賞作品ですから純文学好きには避けられないところなんですね。実際に読んでみるとあまりの文の巧みさに驚き、慣れないうちは1ページに10...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年06月17日
大江健三郎の持つ創造性と民族の土地への執着、そして寓意的神話の結晶。20世紀日本文学の収穫とだけあって読み応え抜群です。
メタ文学としては国内最高峰。
と、ここまでベタ褒めですが、星4つの理由としては万人向けでなさ過ぎるという点。
村上春樹、伊坂幸太郎などを好む人にとっては『難解』という幻想に苛立ち...続きを読む
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