旅をする裸の眼

旅をする裸の眼

649円 (税込)

3pt

3.8

ベトナムの女子高生の「わたし」は、講演をするために訪れた東ベルリンで知り合った青年に、西ドイツ・ボーフムに連れ去られる。サイゴンに戻ろうと乗り込んだ列車でパリに着いてしまい、スクリーンの中で出会った女優に、「あなた」と話しかけるようになる――。様々な境界の上を皮膚感覚で辿る長編小説。(講談社文庫)

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旅をする裸の眼 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2010年03月16日

    言葉が通じない異国に住む主人公。ドヌーヴの演じる役がすべて混ざり合い、映画のストーリーがとけあっていく。すべての要素が好みだった。こんなすごい作家がいたのかと驚いた。この作家の作品をもっと読んでみようと思う。

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    Posted by ブクログ 2014年06月05日

    相変わらず独特の浮遊感。
    根なし草のような成り行き任せの日々を送る女性が唯一心を傾けたのは、映画の中の「あなた」。
    次第に主人公の現実世界は遠い物語のように薄らぎ、映画の中の「あなた」への語りかけだけが生気を帯びる。

    よく分からないけど好き。

    0

    Posted by ブクログ 2013年11月26日

    「わたし」(物語の語り手)の眼は現実の光景を見る以上に、スクリーンの中の「あなた」(ドヌーヴの演じる女)に注がれる。現実の「わたし」自身も運命に翻弄されるのだが、「わたし」のアイデンティティは、あくまでも「トリスターナ」の、あるいは「インドシナ」の中で役柄を演じる「あなた」と共にある。しかし、フラン...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年10月22日

    異国へ迷い込み、流されていく女性の生を追う。

    眼差しには権力が宿る、という言葉があるように、人の視線には常に意味が込められます。「裸の目」という表題はそうした眼差しの意味を排した、あくまで説明的というか冷徹に出来事が語られていくこの本をよく表していると思います。
    過酷でドライな内容です。なかなか無...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年05月04日

    ベトナムからの少女がロシアで酒を飲まされ、ベルリン、パリと生活していて、さらに、というところで終わる。

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年03月23日

    ベトナムの優秀な高校生「わたし」が講演のため東ベルリンに行くが、そこから彼女の運命が大きく変わる。
    少女は実在の映画と共に歩み、次第に絡み合っていく。

    これでもかと与えられる不幸に、言葉で言い表せない虚しさや絶望を感じた。文章の淡白な響きに救われることもあった。
    惜しむらくはその映画をひとつも観て...続きを読む

    0

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