地球にちりばめられて

地球にちりばめられて

792円 (税込)

3pt

「国」や「言語」の境界が危うくなった現代を照射する、新たな代表作!

留学中に故郷の島国が消滅してしまった女性Hirukoは、ヨーロッパ大陸で生き抜くため、独自の言語〈パンスカ〉をつくり出した。Hirukoはテレビ番組に出演したことがきっかけで、言語学を研究する青年クヌートと出会う。彼女はクヌートと共に、この世界のどこかにいるはずの、自分と同じ母語を話す者を捜す旅に出る――。

誰もが移民になりえる時代に、言語を手がかりに人と出会い、言葉のきらめきを発見していく彼女たちの越境譚。

「国はもういい。個人が大事。そこをいともたやすく、悲壮感など皆無のままに書かれたのがこの小説とも言える」
――池澤夏樹氏(文庫解説より)

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地球にちりばめられて のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    Audibleで聴了。ものすごく引き込まれたので、続編を文庫で買うことに。出来ればそちらもAudibleで聴きたかった。朗読の可能性も感じました。

    0
    2024年03月04日

    Posted by ブクログ

    hirukoの言葉の、1984感。
    異国の目を通して感じる、わたしたちの文化。

    ちょっとした表現の、ピリッとウィットのきいたかんじ。

    人が語る人、の連なり。

    言語がつくる、思考。

    0
    2023年11月19日

    Posted by ブクログ

    人生で読んだ本の中で1番良かったかもしれない。多言語話者の曖昧な感覚を、こんなに不思議に面白く、でも的確に表してくれた文章に初めて出会った。多和田葉子は天才だと思う。

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    2022年11月26日

    Posted by ブクログ

     本屋で帯を見て、留学中に母国が消滅!?自分で作った言語!?と突飛な設定が気になって手に取ったんだけど、とても面白かった!!!
    ふわふわ浮遊しているんだけど、読み進めるうちに旅の道連れが増えて、離れて、最後にまた集まってとRPGのようなワクワク感もあり、心地良い所在無さだった。

    日本生まれ日本育ち

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    2022年11月19日

    Posted by ブクログ

    ドイツ在住の作家の描く(日本にとっては)ディストピア小説。代表作「献灯使」と違い、不思議とのんびり明るい。移動時間に少しずつaudibleで聴いて約3週間、約9時間でやっと終えた。矢野敦史さんの朗読で、女性語り部分は違和感あるが、途中女性に変化しつつある人も出てくるので、これはこれで良かったのかもし

    0
    2024年05月08日

    Posted by ブクログ

    復言語の世界はこんな感じになるのかなと思いながら読んだ。変化し続けるパンスカ語に惹かれたけれど、自分たちのことばも実はいる場所合う人とともに変化するものだと気づいた。

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    2023年08月14日

    Posted by ブクログ

    不思議な物語。言葉が、文字が、美しく詩的で、それを味わいながら読み進めるといつの間にか時間が経ってしまっている。この時間に揺蕩っていたいと思った。

    ストーリーを追うことよりも、言葉や比喩を楽しむ著作。
    4.5があればそうしたい。

    0
    2023年06月03日

    Posted by ブクログ

    言語がテーマということもあってか、巧みに直喩と隠喩が織り交ぜられた文章表現、読んでて唸らされる。
    あまりオムニバスという感じでもないが、複数の視点からストーリーを追いかけることで徐々に謎が解き明かさていく感じが面白い。惹き込まれる。
    日本を見る視点が独特で、日本と日本語、文化のことを改めて学び直した

    0
    2023年05月14日

    Posted by ブクログ

    未来の、日本列島がもはやなくなってしまい、そして国境が今よりも曖昧になった世界を舞台に、言語が持つ意味を問う作品。

    北欧を舞台に、日本語を母語とする主人公Hirukoが移民にとって大変に便利な独自言語「パンスカ」を発明しそれを操りながら生きる。
    その周りにドイツ語、スウェーデン語、英語を話す様々な

    0
    2023年05月07日

    Posted by ブクログ

    言語とはなにか。国とはなにか。
    我々の存在以前に規定されているものではあるにも拘らず、そのしがらみは育ってきた土地を離れれば新たに更新・変容していかなくてはならないものと化す。非ネイティブはユートピア。これは多和田自身母語を離れた執筆活動に取り組むことがあるからこそ言える言葉なのかもしれない。
    ロー

    0
    2023年03月24日

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