【感想・ネタバレ】旅をする裸の眼のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

言葉が通じない異国に住む主人公。ドヌーヴの演じる役がすべて混ざり合い、映画のストーリーがとけあっていく。すべての要素が好みだった。こんなすごい作家がいたのかと驚いた。この作家の作品をもっと読んでみようと思う。

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2010年03月16日

Posted by ブクログ

相変わらず独特の浮遊感。
根なし草のような成り行き任せの日々を送る女性が唯一心を傾けたのは、映画の中の「あなた」。
次第に主人公の現実世界は遠い物語のように薄らぎ、映画の中の「あなた」への語りかけだけが生気を帯びる。

よく分からないけど好き。

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2014年06月05日

Posted by ブクログ

「わたし」(物語の語り手)の眼は現実の光景を見る以上に、スクリーンの中の「あなた」(ドヌーヴの演じる女)に注がれる。現実の「わたし」自身も運命に翻弄されるのだが、「わたし」のアイデンティティは、あくまでも「トリスターナ」の、あるいは「インドシナ」の中で役柄を演じる「あなた」と共にある。しかし、フランス語を解しない「わたし」には言語による共感ではなく、「視る」ことにおいてのみ自己を「あなた」に投入していく。作中の「わたし」も、作者もそこに「歪み」があることを重々に承知しつつ。本当に見事な小説空間だった。

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2013年11月26日

Posted by ブクログ

異国へ迷い込み、流されていく女性の生を追う。

眼差しには権力が宿る、という言葉があるように、人の視線には常に意味が込められます。「裸の目」という表題はそうした眼差しの意味を排した、あくまで説明的というか冷徹に出来事が語られていくこの本をよく表していると思います。
過酷でドライな内容です。なかなか無い雰囲気の本なので戸惑いつつも、その独特さに惹かれました。

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2012年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ベトナムの優秀な高校生「わたし」が講演のため東ベルリンに行くが、そこから彼女の運命が大きく変わる。
少女は実在の映画と共に歩み、次第に絡み合っていく。

これでもかと与えられる不幸に、言葉で言い表せない虚しさや絶望を感じた。文章の淡白な響きに救われることもあった。
惜しむらくはその映画をひとつも観ていないこと。映画もだが国家や政治、歴史についても知識があったほうが楽しめる作品だと思う。

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2020年03月23日

Posted by ブクログ

ベトナムからの少女がロシアで酒を飲まされ、ベルリン、パリと生活していて、さらに、というところで終わる。

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2017年05月04日

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