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幼くして両親を亡くしたジェイン・エアは、引き取られた伯母の家で疎まれ、寄宿学校に預けられる。そこで心を通わせられる人々と出会ったジェインは、8年間を過ごした後、自立を決意。家庭教師として出向いた館で主人のロチェスターと出会うのだった。彼女の運命の扉が開かれた――現代の恋愛小説の原点とも言える古典ロマンス小説の金字塔。時代に翻弄されながら愛を貫くヒロインの姿を、情感溢れる文体で生き生きと描き出す!
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Posted by ブクログ
ブロンテ姉妹のシャーロットによる、ヴィクトリア朝文学の名作。孤児となった少女が力強く生きていく波瀾の物語。 冒頭からもう面白い!幼少からいじめにあい、愛情をそそがれるべきはずの人物からそれを受けられず、それでもいじけず言い返す姿が主人公として最高。子供の頃こんなふうにものを言えなかったよなぁと。家...続きを読むを追い出されるように寄宿学校に入るが、そこで良き出会いがあり……この流れってどこか既視感がある。同時期に書かれたディケンズの『デイヴィッド・コパフィールド』の少女版といっていいような展開。しかしジェイン・エアの個性はコパフィールド以上に強烈なのが魅力だ。賢く誇り高い、しかし未知の世界への冒険心も持ち合わせた彼女の精神性に引っ張られるようにして物語は進んでいく。アニメ世界名作劇場の香りがするのもこの時代の作品の特徴か。 後半でミステリーと恋愛の要素が高まっていくのだが、「え、そうなるの?」と肩透かしを食らいそうな感じで上巻終了。謎もわけがわからぬまま下巻へおあずけか。先が気になりすぎるので、上巻を読んだまま下巻に手を付けないという人はきっといないだろう。とにかくジェインへの感情移入とスピード感ある筋書きが面白くてむさぼるように読める。「古典」「名作」=堅くて真面目で小難しいというイメージが払拭される傑作。
テンプル先生がマクゴナガル先生とダンブルドア足して2で割ったみたい。 ミセス・リードの我が子を夫がかわいがってくれなかったってところからジェインのその後の軌道に少なからず影響を与えてる気がする。 パンとミルクとチーズをもらいたくなる。「バタ」って表記がおいしそう。 古典というけどあんまり堅苦しくなく...続きを読むて、先が気になるロマンスの物語だった
読みやすい。この間、2011年度の映画ジェーン・エアを観て良かったので読もうと。レビューは下巻で書く。
上巻にずっと付き纏う、屋敷の秘密。不気味な笑い声の正体を知っていても、読んでいて怖い。 あらすじが分かっていても、ロチェスターとジェインの会話の巧妙さに惹かれてしまう。
授業で扱っているので、先に日本語版を読んで感じを掴んでしまおうという魂胆。 一言でまとめれば、ジェインエアの成長物語です。ビルドゥングス・ロマンです。 期待以上のおもしろさ!! 下巻にも期待。
19世紀、イギリス。そこは未だ女性が主体的に生きるのが難しかった世界。そんな世の中で主人公ジェインは「正しく、誠実に」生きようとします。そんな彼女が愛したロチェスター卿には、彼女の信念とは反する秘密があった……。「正しく誠実に生きる」ことと「愛し愛され幸せになること」は同時に可能なのだろうか。現代に...続きを読むも通じる古典文学です。小尾さんの新訳が嬉しい。
この作品は、亡き母の愛読書でした。母は貧しい家庭の育ちでしたが、師範学校を出て教員をしていました。現在の国立大学教育学部に相当する師範学校は、優秀な学生を集めて教員を育成する為に、学費がかかりませんでしたから。 私は高校生の時にこの本を手にしましたが、母は「今の時代には合わない、古い小説だよ」と言っ...続きを読むて笑っていましたっけ。
小尾さんの翻訳が読みたくて再読。小尾さんの日本語も勿論いいのだけど、ジェインの語りはかろやかに饒舌。シャーロッテ ブロンテも三姉妹の中で一番快活で社交的だったらしい事をうかがわせる。 子ども時代の話が意外と面白い。小公女や秘密の花園を彷彿させる。お屋敷に来てからもある種の謎が潜んでいて、どちらかと...続きを読むいうと秘密の花園のほうが近いかもしれない。
「嵐が丘」に引き続き、ブロンテ姉妹の作品を読むこととしました。こちらは古典的な恋愛もの。現代だったら少女マンガになりそうな展開。ヒロインが不幸な生い立ちなのだけれど、上流階級のきらびやかな世界で自身の叡智と公正な立ち居振る舞いで、人生を切り開いてゆく物語。典型的なシンデレラストーリーだけど、名作だけ...続きを読むあってなかなか面白い。
序盤の生活は「世界名作劇場」でアニメ化されていてもおかしくないような王道ストーリーで何度も目が潤みました。この成長物語だけで上巻を使いきっても良かったかな。というくらいですが、ソーンフィールドに舞台を移してからは別の魅力で惹き付けてくるので、自然と姿勢が前のめりになって読んでいたような気がします。美...続きを読む男美女の組み合わせではないというのも大きいですが、恋愛要素が根拠もなく一目ぼれで身勝手と紙一重の「情熱的」な色恋沙汰ではなく、不器用だけれど信頼で結びついている関係というのは読者としても感情移入しやすいです。
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