善悪の彼岸

善悪の彼岸

990円 (税込)

4pt

考える自我から出発したデカルトに始まり、カント、シェリング、ヘーゲル、ショーペンハウアーにいたる西洋の近代哲学。本書はその遺産の上に立ちながらも、哲学そのものがキリスト教の伝統にいかに制約されているか、独断論に終始しているかを示し、新しい哲学の営みの道を拓く試みである。アフォリズムで書かれたニーチェの思考の記録を、音楽のように響き、肉声が聞こえるような新訳で!

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善悪の彼岸 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年04月26日

    永劫回帰、超人、ルサンチマンなどの概念を生み出したことでも知られるニーチェだが、
    なぜニーチェが、どうゆう理由で、それらの概念、価値を創り出したのか? それを良しとしたのか?
    この本ではそれらのワードはまだ出てきてはいないが、その結論に至るまでの思考の変遷をニーチェと共に追体験することが可能な本だ。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年11月02日

    ニーチェは初読。新訳かつ、原文では自明であろうが訳すと何を指しているかわかりにくくなる箇所は本文中で補足されているので読みやすい。用語や人物の注は巻末にまとめて。もう少し解説が欲しいところもあったが、1冊の文庫にまとめるのであればこれくらいが限度か。

    序盤はニーチェの姿勢をわかっていなかった為、本...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年08月16日

    非真理とは生の条件であるのに、その真理を追究しよう時点で哲学とは善悪の彼岸に立つ行為なのだ、と言うところから本書は出発する。哲学だったり宗教によって導き出された“真理”に固執した人々は深淵に取り込まれるか、家畜のような生き方を引き受けることになる。家畜のようになった人々は絶対的指導者を欲し深淵に取り...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年12月29日

    久しぶりに知的興奮をありありと感じた。

    「真理」をあらかじめ設定した上で語り始めることの欺瞞。
    すでに決まっている判断基準によって物事を分類する事への嫌悪。

    「善悪の彼岸」へいくには、この世の中はだいぶ窮屈だ。
    われわれは、「独立不羈な者」にならなくてはならない。

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    Posted by ブクログ 2012年07月20日

    ニーチェの好んだアフォリズム形式。
    短い断章ほど、ことばが力強い。


    印象に残ったことば。
    「高き人間を作るのは、高き感覚の強度ではなく、持続である。」

    「男の成熟、それは子供の頃に遊びのうちで示した真剣さを取り戻したということだ。」

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    Posted by ブクログ 2011年10月06日

    近代、特に西洋形而上学の伝統を根本的批判的に捉え直したいと思った時、ニーチェはいかに評価するかはともかく必ず通らなければならない道だと思う。西洋形而上学の形式としての体系に対する断章形式、高貴さの称揚… 近代に対して巨大なアンチを突きつけるニーチェの思考は、理性を超越した領域において、魂を揺さぶって...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年04月19日

    これほど多くの気づきを与えてくれる書物は、自分的に「功利的理性批判」以来だ。凄まじい洞察力。徹底したアウトサイダー。いろんな本でニーチェ像を読んできたが、それらが全て陳腐な感想文に思えるほどの衝撃を受けた。そして、陳腐な感想文を自分も書きたい衝動に駆られている。書きたくなってしまう魔力がある、この本...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月23日

    権力が横暴を極め、富裕層はひたすら自らの富を蓄積することだけを求めているような時代。ルサンチマンではなく、もっと強靭な個の思想を持つことが求められているような時代だからこそ、ニーチェは読み直されなければならないと、内なる声が教える。

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    Posted by ブクログ 2019年05月28日

    ニーチェ 「 善悪の彼岸 」

    近代哲学を批判し、ニーチェが目指す 新しい哲学 について論じた本。題意は、善悪の超えた思想(=新しい哲学)、善悪の及ばない領域 と捉えた。

    見えてなかった世界、あえて見ようとしなかった世界を ニーチェから 見せつけられた感じ

    アフォリズム形式で 短い文体なので キ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年10月08日

    「ツァラトゥストラ」よりは、その意味するところが明瞭だった。哲学批判や、生の本質が平等ではないなど、鋭い指摘があった。訳は読みやすかった。女性については、なぜここまで保守的なのだろうか。

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