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Posted by ブクログ
近未来の月開発をテーマにした、小川氏の得意とする技術系SFとなっており、タイトルは、月を5大陸に続く(南極大陸に代わる)第6の大陸と位置づけたものだそうです。
おそらく多大な事前研究を経て描かれた舞台設定なのでしょう。
本当に実現するのではないかと思えるほどリアルなプロジェクトストーリーとなっています。
ある施設を月面に建設するという計画を立てた少女を中心に、主人公を含め様々な職業に従事する者たちが、計画の実現に向けて奮起し、数々の困難に対処してゆく。
予算は1500億円――果たして月世界に最初のその施設は建設されるのか?
本書を通して思ったことは、ただ空想で書くのではなく、実際に足を方々へ運んで、インタビュー等を重ねて出来上がっているからこそ、現実味を帯びてくるということです。
これは私たちのビジョンであってもそうです。
ただ思い描くだけでなく、今できることを一歩ずつ取り組んでいくからこそ現実味を帯びて、結果的には遠くまで行けるのだと思います。
Posted by ブクログ
こんな面白い本を書く人がいたなんて知らなかった(実は既に「天冥の標Ⅰ」を購入済みだった-未読なり(^^ゞ
分野としてはクラークの「楽園の泉」の系統。
近未来2025年資源の枯渇から世界が平和主義に舵をとり、経済的には元気を取り戻した日本のゼネコン、御鳥羽総合建設と国産ロケットの夢にこだわって民間のロケット打ち上げ会社を営む天竜ギャラクシートランス社が中部地方にあるレジャーランドを核にアミューズメント産業に取り組むエデン・レジャーエンターテイメント社の依頼により、月面に結婚式場を建設する事業に取り組む話。
と書くとなにやら奇想天外な話に聞こえるが、現在に技術の発展系で実際にそんなことが可能ではないかと思わせる話である。
既に、月面に人類が降り立ち、地球の軌道上では宇宙ステーションでの長期滞在も果たし、月までロケットを飛ばそうという時代である。世界中が紛争をやめて一丸となれば月面基地の建設はおそらく今現在でも可能ではなかろうか。
本書の中で著者はかなり綿密なリサーチで実現の可能性を語っている。もちろん今すぐ実現が可能というわけにはいかないので「お金や重さの数字の桁をいじってありますが」と本巻のあとがきで著者自体が暴露はしているのである。また、「トロフィーエンジン」という便利な発明が出てきてこちらも「楽園の泉」と同じパターン。
技術的な考察とアイデアに加え、ストーリーが面白いのです。先ずは真のクライアントが桃園寺妙という物語が始まるときには13歳の少女。一大コンチェルンの一人娘で天才少女、それが故に友達になってくれる人がいない(と本人は思っている)さらに母の死をめぐっての父親との確執そんなゴールデンタイムのドラマみたいな動機が元になっているプロジェクト。総予算一千五百億円、期間十年で月面に作るのが結婚式場である。そんな話を2巻の長編に膨らませるのであるから著者の実力や如何であります。
Posted by ブクログ
ーーー西暦2025年。サハラ、南極、ヒマラヤ、極限環境下での建設事業で、類例のない実績を誇る御鳥羽総合建設は、新たな計画を受注した。依頼主は巨大レジャー企業会長・桃園寺閃之助、工期は10年、予算1500億、そして建設地は月……。
月面の中国基地へ、現地調査に赴いた機動建設部の青峰が目にしたのは、想像を絶する苛酷な環境だった―民間企業による月面開発計画「第六大陸」全2巻着工!
裏表紙を読んだ瞬間レジに並んでいた、小川一水の長編
しっかりと踏みしめられる物語の設定から、重力6分の1のSFの空へと飛び立つ過程がきちんと描かれていて好印象。
「月に行って商業施設をつくる」
SF作品としては、ともすれば控えめにも思える目標。
それに伴う様々な課題がシビアにシミュレートされ、なおかつ夢を見させてくれるSFの楽しさと絶妙にバランスをとっている。
強いて欠点をあげるとすれば、後半〜終盤のイングーの登場が少し唐突に思えたぐらいか。
立ち塞がる壁を次々クリアする、経済小説的な側面もあるように思った。
「飛べ。速く、高く。」
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小説・文芸
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