78(ナナハチ)

78(ナナハチ)

693円 (税込)

3pt

その昔、世界は78回転で回っていた――。

「78(ナナハチ)」という名の一風変わったSP盤専門店から、この奇妙な物語は始まっていく。置き手紙を残して失踪した謎の店主、店の常連客の若者――ハイザラ、バンシャク、二人が思いを寄せる女性・カナたちのお話が進んでいくにつれ、大昔の伝説の楽団「ローリング・シェイキング&ジングル」、〈失意〉を抱える作家、中庭と犬をこよなく愛する老人、未完の曲を残したまま消息を断ったチェリスト、その父を探す息子、「夜の塔」という名の7重の塔に棲む7人の姉妹の様々な時間・場所の物語が響きあう。

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78(ナナハチ) のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2016年09月15日

    吉田篤弘らしい物語たち。つながっているようで、つながっていないのかもしれない。彼の言葉を借りれば、どちらでもいい。どちらでもあるのだろうから。

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    Posted by ブクログ 2013年05月09日

    吉田篤弘さんらしいオシャレな大人のおとぎ話のよう。やっぱりこの雰囲気が大好き。
    吉田篤弘さんの著書を読んでると、自分がとてもオシャレな人になった気分にさせてくれる。

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    Posted by ブクログ 2013年05月14日

    時間とは、

    留まる事なく失われていくだけのモノだと、思っていたが、
    刻まれて、残っていくモノでもあるんだな、と言う事に改めて気付かされた。

    例えばそれが、
    大会社の設立とか、
    歴史を大きく変えたとか、
    たくさんの人の為に尽くした、とか、

    自分以外の人達にも残るような立派な記憶ではないとしても
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    0

    Posted by ブクログ 2011年11月24日

    78回転のSP盤から繋がる物語。少年たちは冒険の末に終着駅でSP盤を見付け、ドーナツ屋の隣にはSP盤の専門店があり、SP盤に吹き込まれた曲の演奏者にも物語があり、世界は78回転で回り続ける。
    少し現実から浮いた物語です。その浮遊感が何とも言えず気持ちいいんです。作り込まれているんだけど、さり気なくそ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年08月06日

    世界が78回転で回っていたあの頃。

    文庫版にのってるイラストの曲を聴きながら読むのがオススメ。

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    Posted by ブクログ 2011年07月22日

    江戸っ子的な粋と西欧的なチャーミングさの、細い共通の糸をきれいに回収してくれる数少ない作品だとおもう。
    なかでも『クローディアと靴箱の都』神懸かっていて、小説だけども、一編の詩のようで、あまりにうつくしいので、想像の世界から抜け出せない。
    デタラメに響き合う世界のことがかかれているが、どれも細い糸で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    珍しく恋愛が絡んでる。

    どこが現代でどこが過去で?
    ごちゃまぜになって、ターンテーブルの上で回されてる気分になるけれど。

    私は世界が78回転で回ってた時代を知らない。
    そんな寂しさ。

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日



     ブラシで洗いこまれた、もう何年も使っている木の机に、さりげなく置かれているような本というか

      古いものを懐かしむような、
      慈しむような、


     「レトロ」では足りない、セピア色の記憶に、
      鮮やかな赤と黒の境界がある感じ。
     (それはきっと私の「レコード」のイメージ)


     わたしは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年09月22日

    秋の夜に相応しいゆったり落ち着いた連作短編集。
    78回転の古いレコードに関する物語がキーになっているものの、舞台や時代は大きく変化して、捉えどころがないにもかかわらず、何故か惹かれてしまう。この独特の雰囲気をうまく表現できないのがもどかしいです。

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    Posted by ブクログ 2012年02月03日

    前半から後半の半ばまでのけだるいような空気がさいごにむかってぐいぐいひきずるような力に変わっていって、さいごのさいごにきらりと収束するんだけどそれどもまだどこかに伸びていくのではないかとおもわせる。居心地はいい本。

    0

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